2021年07月18日
by ジェックス株式会社 |
公開:2021.07.18 16:40 更新:2021.10.04 16:23
熱帯魚の水槽を立ち上げたら、次にやってくる難関が水換えです。お魚たちがいつも元気に泳ぎ、私たちが美しいお魚たちを存分に楽しむには、水換えが絶対に欠かせません。「水換えって難しいんじゃないの?」と心配している方に向け、簡単にできる手順やコツをご紹介します。
水換えをしないまま水槽を放置すると、お魚たちが食べ残したエサや排泄したフンが水槽を汚し、水槽内の水の水質悪化をもたらすなど、有害物で満ちていきます。さらにエサやフンよりも有害なのがお魚の死骸。死骸を水槽内に放置すると、たんぱく質や脂質、有機物などが大量発生し、水槽内の水を汚染します。死骸を見つけたら、水換えのタイミングに関係なく、すぐに水槽から除去するようにしましょう。
一般的な60cm以下の水槽であれば、水替えは1〜2週間程度に1回程度行うのが適切です。大切なことは、『水換えは一度に全部交換してはいけない』ということです。水質の大きな変化は、お魚たちにとって住まいの環境が大きく変化し、お魚たちに計り知れないショックを与えることになるからです。
1回の水換えで交換する水の量は、おおよそ1/3〜1/2程度が一般的な目安です。もちろん水換えの頻度や量は、水槽内のお魚の数やエサの量、ろ過フィルターの性能により変化します。
また、水換えの時に、水槽のお掃除やメンテナンスも一緒に実施するようにしましょう。ガラス面についたコケを落としたり、底床クリーナーで砂利に溜まった汚れを取り除くなど、汚れをなるべくまき散らさないようにしながら掃除するのがポイントです。さらに水草の剪定、フィルター汚れの除去など、メンテナンスすべき部分はたくさんあります。必要な部分を丁寧にメンテナンスしましょう。
水換えを行うには、さまざまなアイテムが必要です。もちろんすべてを用意しないと水交換ができないわけではありませんが、あれば簡単に完了できます。しっかりとアイテムを揃えてきちんと水交換をすることが、お魚たちの健康面を考えてもベストな選択と言えます。ここでは必要度が高い5つの道具をご紹介します。
水槽から水を抜くホースです。サイフォンの原理を応用した、手動ポンプ付きクリーナーホースを使えば便利です。最近は電動ポンプ付きホースも販売されています。
小さなお魚やエビまで吸い上げてしまわないよう、注意しながら底面から水を吸い上げましょう。
安価な物でも十分ですが、大きさには注意しましょう。バケツが小さすぎると、あふれそうになったり、溜まった水を捨てようと持ち上げた時にこぼしかねません。また、大きい方が捨てに行く回数が減らせるので楽ですが、大きすぎても重くて運べないこともありますので、水が入っても安全に運べるサイズのバケツを用意しましょう。
水道水の塩素を抜く、いわゆる“カルキ抜き”です。水道水の塩素は水中のバクテリア、熱帯魚やエビにも悪影響を与えます。
また、コンディショナーは水道水内の重金属を無害化します。こちらも用意しておきましょう。
最近は、塩素中和、重金属無害化の効果がひとつになった商品も発売されています。さらに、塩素中和と重金属無害化に加えて、白ニゴリ抑制や粘膜保護やミネラル配合の商品も登場しています。
水換えの際に、水槽内の水温が著しく変化することは、熱帯魚の健康にとっては良くありません。必ず温度計を使って水換え後の水温をチェックし、水換え前の水温、お魚が避難している水槽の水の水温を水槽の水温に合わせてから戻しましょう。
水を扱いますので、水槽の水を移す際にこぼれたり跳ねたりすることがあります。いろいろなところに水槽の水が飛び散った場合はすぐに拭かないと、周辺の家具や床に水の臭いがうつってしまうことがありますので注意しましょう。
水換えは、アクアリウムを楽しむ前の方から見ると、『とても大変な作業』に見えます。しかし、決して難しいものではありません。ここではごく一般的な水換え手順をご紹介します。
水槽内の異変を知るには、日頃の水槽チェックが肝心です。水槽の水換えをされる前に、水槽内をチェックしましょう。水の透明感やお魚の動き、エサの食べ残しの状態、ゴミの状況など、しっかりと観察していつもと異なる状況がないか確認しましょう。
感電防止のために、ヒーターやポンプなどすべての電化製品のコンセントを抜きましょう。コードのねじれがある場合は、元に戻しておきましょう。湿っている場合はタオルでしっかりと拭いて乾燥させることも忘れずに。
定期メンテナンスを続けていると、ある程度水槽内はキレイに保たれているように見えますし、実際にキレイだと実感しているでしょう。しかし、キレイに見えてもよく見ると、コケが必ず付いていますし汚れています。コケ取り専用シートなどを使ってガラス面をこすり、コケを取り除きましょう。このときに、うっかり砂利を挟んだまま掃除をしてしまうと、ガラス面が傷つく恐れがあるので注意しましょう。
生物ろ過を使用される場合、掃除を怠るとフィルターに目詰まりを起こします。その結果、バクテリアを酸欠で死なせてしまいます。水槽内の水をきれいに保つには、バクテリアを育てることが重要です。定期的にろ過材を水槽水で洗い、バクテリアが活発に活動する手伝いをしましょう。
もともとの汚れや、掃除によって出たゴミ、汚れなどをホースを使って吸い上げましょう。水換えされる水量は、毎回全水量の1/3〜1/2程度にしておくのがポイントです。汚れがひどい場合は、少し多めに交換しても構いません。
ただし、半分以上を新しい水に交換するのは避けましょう。水質変化が大きく、お魚や水草、バクテリアに悪影響を与えてしまいます。
水草の増えすぎて不要になった部分や枯れてしまった部分をハサミなどでカットして取り除きましょう。岩や流木についたコケや汚れなど、美観的に不要なものは、洗ってキレイにしておきます。
あらかじめ、塩素中和剤(カルキ抜き)などを投入した新しい水を用意しておきましょう。この水を水槽の水温と同じぐらいに調整し、水槽に少しずつ静かに入れていきましょう。水草や流木が浮いてしまわないよう注意が必要です。
最後にヒーターなどのコンセント類をすべて挿し込み、すべてが正常に動作しているか確認し、動作していれば水換え作業は完了です。
水槽のお掃除は、水を抜いてたわしでゴシゴシ洗う……というのは、もう昔の話です。最新のお掃除道具は、水槽を簡単にキレイにすることができます。ここでは、おすすめのお掃除道具をいくつかご紹介します。
ガラス面にこびりついたコケやしぶとい汚れをそぎ落とします。
水槽全体のコケや汚れを取り除きます。マグネットや長いスティックでラクにお掃除できる商品が発売されています。
小型水槽のスキマや底砂との境目は、柔らかく薄いブラシを利用するなど部位に合わせて選びましょう。
細かい繊維のアクリル不織布で、水槽のガラス面や底にこびりついたコケ・汚れをしっかりキャッチします。表面は凹凸で汚れに密着、裏面はフラットで汚れをすくい取り、水槽をきれいに仕上げることができます。
案外水槽内の汚れが付着するのがパイプ部分です。曲がったパイプが掃除できるブラシを使い、丁寧に洗うようにしましょう。
今回は、水槽を立ち上げたあとの最初の関門とも言える、水換えとお掃除についてご紹介しました。はじめての方だと、どうしても水換えは非常に大変なことだと考えがちです。
ラクにお掃除ができる商品も発売されていますので、しっかり準備をして水換え・お掃除を行いお魚が住みやすい環境づくりを行いましょう!
提供元:ジェックス株式会社
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