2021年05月11日
by ぺんてる株式会社 |
公開:2021.05.11 00:00 更新:2021.10.04 16:23
October 30, 2015
「筆ペン」と聞くと、苦手意識を感じる人は多いと思う。特に毛筆タイプだと、ある程度筆に慣れていないとうまく使いこなせず、いつもより自分の字が下手に見えてしまう。
かく言う私も苦手意識を持っている一人。そんな筆ペン初心者のための救世主的筆ペンが登場した。「筆文字ペン ツイン」だ。
ぺんてる「筆文字ペン ツイン」300円+消費税。太字と極細のツインタイプ。
これまでの筆ペンとは少々趣の異なる和モダンなデザイン。
「筆文字ペン ツイン」の開発担当 商品開発本部 ペン企画開発部 ペン開発課 小倉和人さん(左)、
企画担当 国内営業本部 マーケティング推進部 筆記具・修正具グループ 飯塚愛美さん(右)
太字のキャップをあけると、これまで見たことのないペン先を目にする。
ペン先の根もとにガクンガクンと大胆にスリット(溝)があるのだ。
ペン先の材質はナイロン。従来からある「筆浪漫」のペン先はウレタン製だ。ナイロンと言えば、毛筆タイプの「ぺんてる筆」と同じ素材である。
「筆文字ペン ツイン」のペン先は、ひとつの塊のように見えるが、実は細かな繊維状のナイロンを束ね接着剤で固めて作られている。
また、接着剤を付ける時に、適度にスキ間が生まれるようにしている。それが、インクが通る道となっていくのだ。ウレタンタイプのペン先よりインキとの馴染みが良く、筆に近いタッチという特長がある。
上が「筆浪漫」
ウレタンのペン先(筆浪漫)では、書く時にキュッキュッと音がしていたが、
「筆文字ペン ツイン」では筆運びもスムーズで全く音がしない
このスリットペン先、一体どんな書き味なのだろうか?
紙の上にペン先を添えて、まずは筆圧を弱めに書いてみる。クニャッといくかと思いきや、コシがある。最初に感じるのがペン先の先端だけがしなる感触。次に先ほどよりも少々筆圧をかけてみる。すると、今度はスリットの部分がだんだんとしなっていく。
根もとがしなるとは言っても、毛筆タイプのように際限なくしなるのではない。あるところまでいくと、しなりは止まってくれる。
つまり、適度なコシのあるしなりなのだ。
筆圧を弱めにすると、ペン先だけがやさしくしなる
さらに筆圧をかけると、スリットが効いてタップリとしなっていく。
使い込んでいくとこのスリットはより馴染んで書きやすくなっていくという。
筆ペン初心者の私にとって毛筆タイプが難しいのは、やわらかすぎる穂先のためというのがある。どれくらいの力を入れれば良いかがつかみづらい。「筆文字ペン ツイン」は、その点で安心して書いていける。もはや筆ペンということすら忘れてしまうほどだ。
このようにペン感覚で持てる
筆圧を弱めれば細字が、少し筆圧を加えれば中字、さらにスリットをしならせるくらいに筆圧をかければ太字になる。
ペンには「太字」とあるが、実際は細字、中字、太字を兼ね備えている。筆跡に強弱をつけられるので、トメ、ハネ、ハライの効いた日本語を書いていける。
「ペン感覚でトメ、ハネ、ハライが表現できるペン先なので、カンタンに筆文字が書けるんです」と語る飯塚さん。
この居酒屋メニューも彼女が作ったという。
スリットは3カ所入っている。実は、このスリットの深さは全て同じではない。試作の段階では、色々な深さのものを作ってみたという。
たとえば、全く同じ深さにしてみると、コシが弱くクニャッとした書き心地になってしまった。そこで、ペン先の根もと側のスリットだけ浅めにしてみた。すると、ほどよいコシになったのだという。
今回のペン先にスリットを付けるという着想は、折れ曲がるストローの蛇腹や、ランニングシューズの凸凹としたソール、コンセントの根もとの部分などから得たという。言われてみれば、なるほどと思うが、それをペン先に取り入れるという発想が面白い。
この写真でいうと、一番右側のスリットがわずかに浅いのがわかる
下が試作のペン先。一番右側のスリットも同じ深さになっている。
試作のものは、このようにスリットが効き過ぎて、しなりが大きくなってしまう
様々な試作を作り、徹底的に比較を行ったと語る小倉さん
筆ペンを手にするシーンと言えば、よくあるのが祝儀袋への記入だろう。
「筆文字ペン ツイン」太字で自分の名前を書き、お札を入れる封筒の裏面への住所、名前の記入には極細を使うといい。極細のペン先には、スリットはない。こちらはさらにコシが強く、ペン先だけがしなる作りになっている。手紙など一定の細さでひたすら書くのにも適している。
極細のペン先
ペン先だけがしなる
パッケージは「ぺんてる筆」と同じヘッダーに
トレードカラーのイエローがあり、店頭でも見つけやすい。
この「筆文字ペン ツイン」一本があれば、祝儀袋から宛名書き、年賀状などなど、筆ペンで書くシーンは万全だ。
引き出しに1本入れておくと、なにかと役立つと思う。
提供元:ぺんてる株式会社
出典元:表現の道具箱
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