2021年02月27日
by 株式会社タカギ |
公開:2021.02.27 11:40 更新:2021.10.04 16:23
ガーデニングで花を美しく咲かせたり、おいしい野菜をつくったりするには、土を良い状態に保たなければなりません。
もし、お庭の土が植えたい植物の栽培に適していない性質の場合は、その植物が育ちやすい状態の土に改良することが必要です。
そこで今回は、土壌改良に欠かせない「補助用土」の種類や特徴、役割についてご紹介します。
ガーデニングのベースとなる土のことを「基本用土」といいます。
栽培に使用する土の5割以上を占め、育てる植物に適した土になるよう、黒土や赤玉土、鹿沼土などの異なる特性を持つ土を混ぜて使用します。
また、植物の種類や環境に応じて、基本用土の性質を改良するために用いる土のことを「補助用土」または「改良用土」と呼びます。
補助用土には、基本用土だけでは不足してしまう通気性や保水性、保肥性を高め、土をより良い状態に改良する役割があります。
ここでは、代表的な補助用土と、それぞれが持つ特徴についてご紹介します。
秋や冬に枯れて落ちた樹木の葉や枝を集め、腐植化させることで土状にした有機性の補助用土で、一般的に土壌改良材として使用されます。
植物を育てるための土を、通気性・保水性・保肥性に優れたものに改良するための堆肥(たいひ)の1種で、栄養が少ない土を肥沃(ひよく)にし、水はけや通気性を高める働きがあります。
腐葉土と同様、土壌改良材として使用されることの多い補助用土の1種で、肥料兼土壌改良材とも呼ばれています。
野菜や果物の皮などを発酵させた植物性のもの、虫や小動物の死骸を発酵させた動物性のものなど、その種類は多岐にわたり、いずれも有機物の発酵によってつくることが可能です。
堆肥は、土の栄養を豊かにする働きがあり、水はけと保水性などを高める効果があります。
水ゴケやシダ類が堆積・腐植してできたものを細かく砕いた土のことで、一般的に土の保水性や保肥性、通気性を高めるために用いられます。
また、強い酸性であることから、アルカリ性の土を酸性に傾けるための補助用土としても使用されます。
酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムを主成分とする蛭石(ひるいし)を原料とする無機質の土です。
薄い鉱物が積層された構造のため、表面には多くの穴があり、水や空気を通しやすいのが特徴です。
保水性や通気性、保温性に優れているほか、保肥性があるため、植物を種から育てる際に基本用土に加えられることも多い土です。
木材やもみ殻を低い温度でいぶし、炭化させてつくる土で、保水性・通気性・排水性を改善する働きを持っています。
また、有機質の補助用土を加えた際に発生する、特有の匂いを低減する効果もあります。
色が白いくん炭は強いアルカリ性のため、酸性の土を中和する際などにも使用します。
黒曜石や真珠岩などの鉱物を焼成し発泡させた、白色粒状の人工土です。
多孔質で排水性に優れ、軽量なのが特徴です。土に加えることで、保水性や排水性、通気性のバランスをよくしてくれます。
粒が細かいほど保水力が高まるため、黒曜石より真珠岩でつくられた補助用土のほうが水持ちには効果的です。
火山岩が凝固してできた、沸石(ふっせき)とも呼ばれる天然鉱物で、土中の毒素(アンモニアなど)を吸着除去したり、湿気をやわらげたりする作用を持っています。
表面が多孔質な網目構造となっているため、保湿・保温効果にも優れているほか、水質の改良や保肥性を高める働きを持っています。
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