2021年04月23日
by シュアラスター株式会社 |
公開:2021.04.23 21:10 更新:2021.10.04 16:23
ワックスで深みのある艶を極めよう
自動車ワックスはその性状から一般的に3つに分けられます。
中でも固形ワックスは最も歴史が古く、ワックス本来の目的である2大要件「美観」「塗装面の保護」を満たすのに最も適していると言われます。
固形ワックスの殆どは、有効成分である蝋を溶剤で溶いた物で、その主成分は蝋・溶剤・シリコーンオイルです。
後述する乳化ワックスとの大きな違いは水を含まないと言う事です。
固形ワックスの殆どを占める
溶剤ワックスの特徴
①有効成分である蝋の含有量が多い
②塗布拭き取り後、塗装面の上に出来るワックス層の有効成分(蝋)含有率が高い
③ワックス被膜が強固である為「塗装面の保護」に優れる
④ワックス被膜中の蝋密度が高い為、仕上げ面がより平滑になり「美観」に優れる
⑤研磨成分を一切含まないので作業中に塗装面を傷つける心配が少ない等が有ります。又、水を含まない為、濡れた塗装面に直接塗布しても、水を弾き、組成に影響を与えません。
半練りワックスとは本来混ざり合わない水と油を混ぜ合わせる乳化技術によって生まれたワックスです。
使い勝手を良くする目的で開発されました。乳化ワックスの主成分は溶剤ワックス同様の蝋・溶剤・シリコーンオイルの他に水・研磨剤・乳化剤・防腐剤を含みます。
成分比の50%以上を水が占める為、溶剤ワックスよりも圧倒的に製造原価がやすく、クリーム状の為伸びが良く一般的に塗布し易いとされます。
又、蝋の運搬因子として研磨成分を含む事、水を含む為腐らない様に防腐剤を含む事も特徴です。
半練りワックスの特徴
①伸びが良く塗布し易い
②汚れ落し効果がある物が多い
③安価である
④有効成分である蝋の含有率が低い
⑤塗布拭き取り後塗装面の上に出来るワックス層の有効成分(蝋)含有率が低い
⑥ワックス被膜が脆弱である為「塗装面の保護」に劣る
⑦ワックス被膜中の蝋密度が低い為、仕上げ面がより粗雑になり「美観」に劣る
⑧一般的に研磨成分を含むので作業中に塗装面を傷つける心配がある
⑨塗装面に水分が付着していると塗布できない
半練りワックスとの違いは、より水の含有量が多いと言う事ですが、最近人気の有る「簡単系」と言われる物の中には蝋を含まない、シリコーンオイルを乳化させたものも有ります。
また、シリコーンオイルをポリマーシリコーンとする事で撥水性を強化させたコート剤に近い物もあります。
固形ワックスには、カルナバ蝋が使用されています。
艶出し剤として蝋が使われたのは、骨董品の陶器の細かな表面キズに蜜蝋を塗布して磨く事で埋めて艶を出した事が始まりといわれます。
その後も家具調度品の艶出しに使用され、自動車の普及と共にその艶出しにも用いられるようになったと考えられます。
蝋には天然蝋と合成蝋が有ります。
前者は天然に自然界に存在している蝋を精製する事で得られる物で、後者は化学的作業により主に石油精製品から蝋と同一の組成を持つ物質を合成した物です。
カルナバ蝋は南米北部に生息するカルナバ椰子の葉の裏面に粉末状に分泌される樹液から精製される天然のエステルワックスです。
木の先端にある“オルホ”と呼ばれる柔らかい若い葉の部分にふく粉が上等とされ、1号並びに2号カルナバはこの部分から精製されます。
この部分から取れるワックスは全体の収穫の20~30%です。
更にその内の1%前後しか取れない最も若い部分から取れる物を“フローア・フィナ“あるいは一般的に“コスメティックグレード”といい、最も高級とされます。カルナバ蝋は固く透明感のある被膜を形成できるので艶出し剤として用いられる他、人体に無害の為、錠剤など薬品やお菓子のコーティング、果物の艶出し、化粧品等の原料としても使用されます。
ワックスの上にスポンジを乗せ、上から軽く押さえて90度回転させるだけ。
多く取りすぎると拭き取りがしにくくなります。
一度の作業範囲を40cm~50cm四方で行うことで、塗り忘れや乾きすぎを防ぐことができる。
縦横交互に線を描くように薄く均一に塗布していきます。
この時厚塗りは厳禁です。
ワックスが乾きはじめたら拭き取りのタイミングです。
拭き取る際はクロスでワックスを均一に塗り伸ばす感覚で拭き取ると仕上がりが良くなります。
●さらに鏡面仕上げクロスで仕上げ拭きを行う事でWAX被膜が均一になり、輝きが一段とアップします。
●エンブレムや未塗装パーツにWAXを付けてしまうとWAX成分が白く固まってしまうので注意してください。
提供元:シュアラスター株式会社
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