2021年02月12日
by 和気産業株式会社 |
公開:2021.02.12 20:10 更新:2021.10.04 16:23
キレイが続くと話題の「コーティング剤」3年美キープシリーズも発売開始から3年以上が経過しました。コーティングの一部分が剥がれると、隙間から水分や油分が膜の下に入り込み、汚れ防止効果が低減。見た目も悪くなってしまいます。
そんなときには再コーティングをおすすめしますが、再コーティングをする前に古いコーティングをすべて剥がす必要があります。そんなときに役立つのが、2019年10月に発売された3年美キープ専用の「コーティングはがし剤」です。
実は、この「コーティングはがし剤」は大変な苦労の末に生まれた商品だったことが判明。
今回は企画、開発を担当された藤井さんをお招きし、副編集長河田がここだけの話をたっぷりと聞き出すことに成功しました。一体、どのような苦労があったのでしょうか?
河田:僕はこの「コーティングはがし剤」が発売されるまでの藤井さんの苦労を密かに見ていたんですよ。だからずっと藤井さんに話を聞きたかったんです。今日はきっとまだ表には出ていない、いいものマガジンだからこそ話せるエピソードが出てくるんじゃないかと期待しています。
藤井:え! 今日はそういう感じですか(笑)。んー、どの話をすればいいですかね?
河田:やっぱりたくさん苦労話がありそうです。
そもそも藤井さんが「コーティング剤」に関わったのはいつ頃からだったんですか?
藤井:2017年に前任者から引き継いで「コーティング剤」3年美キープシリーズの担当となりました。ちょうど人気ブログで取り上げていただいたことがきっかけで「コーティング剤」を初めて使ってみたという方が多い時期でした。
河田:「コーティング剤」が少しずつ世間で認知されてきたころですね。
藤井:はい。そして、就任してすぐにお客さまからこんなお電話をいただいたんです。
「キッチンシンクのコーティング時についつい不安で重ね塗りをしてムラができてしまった。コーティングに失敗した場合はどうやって剥がせばいいんですか?」と。
これを聞いた瞬間に「そういえば、どうやって剥がすんだろう?」と思ったんです。
河田:アハハ(笑)
藤井:そもそも「コーティング剤」3年美キープシリーズは簡単には剥がれないことがウリです。それまでの家庭用コーティング剤といえば持続効果は数週間、長くても3カ月というものばかりで、そういったものは期間が経てば自然に剥がれます。
「なんとか剥がれないものを」と必死で研究し、フッ素とケイ素のハイブリッドコーティングの開発でようやく剥がれにくいコーティング剤として発売できたものが3年美キープシリーズなんです。
河田:それなのに、藤井さんが最初に受けた問い合わせが「剥がしてほしい」だったわけですね(笑)。
藤井:本当に剥がし方がわからなかったので、ひとまずお願いをしてお客さま宅に訪問させてもらいました。現場を見せていただいたんですが、見事に剥がれないんですよ。
河田:3年美キープシリーズの剥がれなさに感心している場合ではないですよね。
藤井:そうなんです。お客さまのご要望は「剥がしたい」ですからね。このときは耐水サンドペーパーを使って厚い樹脂の膜を削り落としました。まずは粗い番手で削り、最後は傷がつかないように細かい番手で削るので時間も手間もかかって大変です。
河田:コーティングに失敗してしまったお客様がご自身でこの作業をするのは難しいかもしれませんね。
藤井:実はこのお客さま以降にも数件同様のお問い合わせがあり、訪問させていただきました。最終的には手作業ではなく専用の道具を使う業者さんに依頼して失敗したコーティングを落としてツルツルにしてもらっていたのですが、このツルツルによって新たなトラブルまで生まれてしまって…。
河田:一体、次は何が起こるんですか?
藤井:ヘアラインなどボカシ加工のシンクまでツルツルの鏡面になってしまったことで、お客さまが大変驚かれてしまいまして…。お客様からしたら「思ってたんと違う!」という状態。失敗したコーティングを剥がしてほしいだけなのに、ヘアラインまで台無しになってしまって…。
河田:これは藤井さん大ピンチですね。
藤井:お詫びをしたうえで、すぐにヘアライン加工の専門業者さんを手配して状態を復元させていただきました。お叱りを受けて当然の場面だったんですが、温かい言葉までかけてくださってお客さまには本当に感謝しています。
河田:藤井さんの一生懸命な対応がお客さまにもきちんと伝わったのでしょうね。
藤井:この頃には本格的に、剥がすための商品が必要だと考えていました。
なんとかいい方法がないか模索を続けている中でようやくたどり着いたのがシラスバルーンでした。
施工物の隙間に入り込みコーティングを除去するシラスバルーンは作業も簡単で、これまで丸一日かかっていた作業時間を2時間ほどに縮めることができました。
河田:ヘアライン加工にも対応しているんですね?
藤井:そうです! 鏡面になることもありません。
これで「コーティングはがし剤」を発売できる、と思ったんですがここからがまた大変でした。
河田:なかなか、すんなりいきませんね(苦笑)。何があったんでしょう?
藤井:実は、社内での企画開発会議で「本当にそんなものが必要か?需要があるか?」という意見が出てしまいまして。
河田:えー! 藤井さんの苦労が伝わっていない。
藤井:そんな中、コーティングの失敗だけでなく、「そろそろ3年経過するのでもう一度コーティングをしたい」というご要望や「食器の落下などで部分的に剥がれてしまった箇所が気になる」というご相談も増え始めたのです。こういった声がきっかけで商品化にGOサインが出ることになりました。
河田:お客さまの声が「コーティングはがし剤」発売の後押しになったんですね。
大変な苦労の末に発売された商品だということがよくわかりました。
藤井:こんなに話しちゃって大丈夫だったんでしょうか?
河田:たぶん、大丈夫でしょう(笑)。
私たち和気産業と一緒に商品を作ってくださるメーカーのみなさんは、商品を使われる方の声をとても大切にされいてることを、改めて知りました。
今後ますますメーカーのみなさん、使ってくださる生活者のみなさんと協力していきたいと考えています。
「コーティングはがし剤」の特徴や使い方はこちら
https://www.e-classy.jp/products/list.php?category_id=2647&id=id1090
※この記事の内容は、2019年12月時の取材を元にしています。会社名や登場人物の年齢、役職名などは当時のものになっている場合がありますので、ご了承ください。
提供元:和気産業株式会社
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