2021年02月15日

〈ドッグデータベース〉紀州犬

by ネスレ日本株式会社

公開:2021.02.15 00:00 更新:2021.10.04 16:23

紀州犬のサイズ、性格、必要とされる運動量などの特徴、起源など、詳細データを解説いたします。

※FCI(国際畜犬連盟)やJKC(ジャパンケネルクラブ)のデータをベースとし、有限会社グラスウインドが監修しております。
※数値は目安です。あらかじめご了承ください。

紀州犬

もともと紀州犬は白色ばかりではありませんでした。現在でも白色のほかに、虎、胡麻がありますが、圧倒的に紀州犬といえば白色です。洋犬の牧羊犬などと同じ考えですが、紀州犬が森林で猟をするときには、白色が目立ち、イノシシなどの獲物と間違えて撃ってしまうことがないからです。古来からの猟犬タイプは頭が大きくえらがはっており、ごつくて迫力がありますが、家庭犬として普及し始めたコンパニオンタイプは、頭が小さくて涼やかで温厚な印象を受けます。

飼う際の注意点

■旅行・移動に対応する適応力:中程度

■留守に対する適応力:高め

■子どもに対する適応力:少なめ

性格は?

気質は何事にも動じずに、分析して行動できる沈着冷静さと、いざとなると主人のために命懸けで行動する勇猛果敢さで、人に媚を売ることなく、自分が心に決めた主人にだけ忠誠を誓います。現在は猟犬タイプとは別に、コンパニオンタイプがあり、性格は普段は温厚で忠実ですから、家庭犬としても信頼度の高い犬です。

必要とされる運動量

コンパニオンタイプであっても、その運動能力は少なくて済むものではありません。やはり獣を追い、野山を走り回っていた猟犬の体力は維持されています。最低でも30分の駆け足などを取り入れた散歩を、毎日2回は行いましょう。

特徴

■原産国:日本

■犬種分類:原始的・スピッツ

■色・模様:白、赤、胡麻

■毛質・毛の長さ:ショート/スムース(短毛)

■抜け毛:多め

■サイズ:中型~大型

■目安となる体高・体重

体高:雄(オス)52cm・雌(メス)49cmで上下各3cmまで許容、体重:20~30kg

■一日に必要な散歩量:中程度

■活発度:中程度

起きやすい病気/ケガ

胎生期の形成がうまくいかなかったことから、心室の間に穴が開く心室中隔欠損、甲状腺からのホルモン分泌低下により元気がなくなり、脱毛などを発症する甲状腺機能低下症、真性癲癇症のほか、アレルギー性皮膚炎や緑内障、白内障などが好発します。

歴史

昭和9年5月、国の天然記念物に指定された紀州犬は、もともとは、和歌山県、三重県、奈良県を含む紀伊半島の中型の地犬です。かつては交通手段が乏しく、比較的近隣であっても、深い山々や海岸に阻まれ、それぞれの地で、太地犬、熊野犬、日高犬、高野犬、明神犬、那智犬が独自に改良されていきました。しかし、天然記念物として紀州犬が指定される際に、紀伊半島のこれらの犬は、すべて紀州犬とされ、その中でも白系統の日高犬、また三重県の大内山系が評判だったため、現在の紀州犬も白系統が圧倒的になりました。

ドッグショーでの評価基準

頭部スカルは前頭部が幅広く、ストップははっきりとし、浅い額溝があります。鼻は黒色ですが、毛色が白い場合は肉色が許容されます。マズルはやや太く、くさび型で、先細ります。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。

目はやや三角形で、色は暗褐色です。耳は小さく、三角形で、やや前方に傾いて、しっかりと立っています。胴体はキ甲がよく発達し、背はまっすぐで、腰は幅広く、胸は胸底が深く、あばらはよく張っています。尾は付け根の位置が高く、太く、背上に力強く巻くか、鎌状に湾曲させて上げています。肩甲骨がほどよく後方に傾斜し、肩の筋肉はよく発達しています。後肢は大腿、下腿ともによく発達しています。

提供元:ネスレ日本株式会社

https://nestle.jp/brand/purina/

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