2021年01月14日
by マース ジャパン リミテッド |
公開:2021.01.14 12:00 更新:2021.10.04 16:23
〈獣医師アドバイス〉
ワンちゃんの健康な状態をチェックしておきましょう
普段から体重や、体温、心拍数、呼吸数を計っておき、異常値が出ていないかチェック。平均体重や体温はあくまで目安、神経質にはならないことです。
犬は我慢強いうえに、人間のように痛みや苦しさを言葉で訴えることができません。ミニチュアダックスフンドは丈夫で病気の少ない犬種ですが、食欲が旺盛なので肥満には注意しましょう。 また、垂れ耳ゆえ、耳の病気にかかりやすいのも特徴です。このような異常にすばやく気づくためには、普段から愛犬とのコミュニケーションをしっかりと図り、体温や便の状態をはじめ、体重、脈拍、呼吸数などもチェックしておくとよいでしょう。
症状に思い当たる場合は、様子を見て病院へ。
⚠腰がふらつく・脚を引きずる・背中に触ると痛がる
■椎間板ヘルニア
脊髄にある椎間板が何らかの衝撃で破壊されることで神経を圧迫し、痛みや麻痺を引き起こします。症状はヘルニアが起こった部位によって異なります。歩き方がおかしかったり、首や背中に触られるのを異常に嫌がるようならすぐ病院へ。普段から椎間板に負担をかけないように、階段の昇り降りや高いところからの飛び降りはさせないように配慮して、同様に肥満も背骨の負担になるように気をつけましょう。
⚠耳をかく・頭や耳を振る・耳アカが多い
■外耳炎
細菌や真菌の感染やアレルギーなどが原因で起こる病気。耳の中がベタベタし、かゆみが起きたり、汚れがひどくなったりします。予防法は耳の中を清潔にしておくこと。原因が植物アレルギーの場合には、低アレルギー性のタンパク質を使用した食事などを選びたいものです。
⚠頻繁にトイレに行く、血尿が出る
■尿石症
腎臓や膀胱、尿道に結石ができる病気で、わずかな量の排尿の繰り返しや、頻繁にトイレに行っても尿が出ないといった行動や症状に現れます。発情期のメスを除いて、トイレの尿に血が混じっていたら尿石症の可能性があります。
⚠食欲が無い・脱毛・疲れやすい
■甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)
文字通り甲状腺の機能が低下して血液中のホルモン量が減り、元気がなく動きが鈍くなります。また、毛のツヤがなくなり脱毛するといった症状も起きてきます。あまり動きたがらない、家で寝てばかりいるなど、行動の変化には気をつけましょう。
⚠床に後脚の一方をつけずに歩く、ケンケンのような歩き方
■膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
後脚の“膝蓋骨”と呼ばれる膝のお皿を支える腱膜のゆるみや膝蓋骨のおさまる溝が浅いために脱臼を起こしやすく、歩行困難を起こします。たとえ低いところからでもなるべく飛び降りさせないようにしましょう。
⚠水をガブ飲み・多量のオシッコ
■糖尿病
人間の生活習慣病としてもよく知られる病気です。犬の糖尿病は、ほとんどの場合インスリンの分泌が低下したために起こります。症状が進むと、元気がなくなり、しだいに痩せてきて、白内障などの合併症を起こすこともあります。多飲・多尿・多食などの症状が見られるときは要注意。肥満から糖尿病になる可能性もあるので食べ過ぎには注意しましょう。
⚠暗い場所で物にぶつかる
■進行性網膜萎縮症(しんこうせいもうまくいしゅくしょう)
症状が進行すると失明に至るという遺伝性の疾患ですが、遺伝しても発病するとは限りません。暗くなると動くのを嫌がったり、物にぶつかるといった行動が見られる場合には、この病気の可能性もあります。
愛犬にはつい甘くなって、おやつを与えすぎてしまっていませんか? スタンダード(犬種標準)を目安に、愛犬の状態をチェックしてください。肥満は身体の負担になるものです。 日頃から体型の変化に注意しておきましょう。
愛犬を上から見たときの形で、太りすぎかどうかがわかります。
太りすぎ
肩幅から腰幅へのラインが、楕円のような状態。腰のくびれがなく、身体に触れても肋骨や背骨が感じられない。
標準
肩幅から腰幅へのラインが腰の部分でくびれているのが見た目でわかる。肋骨の位置をさわると脂肪の下に骨を感じる。
やせすぎ
腰がひどくくびれている。肋骨も背骨も浮いて、見ているだけで位置がわかる。
●カロリーを落とす工夫を
食事の回数を減らしたり、1回の食事の量を減らしたりなど、摂取カロリーを落とす工夫が必要です。
●きちんと運動すれば太らない
まずは現在の運動量を確認してみましょう。運動不足ならば、定期的な運動をきちんと行うことで効果が上がるでしょう。ただし急激な運動は脚や腰を痛めることもあり、逆効果です。水泳は身体に体重の負荷がかからないのでオススメです。
●ゆっくり続けるのが成功のコツ
急激にダイエットをすると、毛のツヤが悪くなったり、栄養的にも身体に支障をきたすことがあります。焦らずにゆっくり続けるようにしましょう。
※注意
同じ犬種でも、体型はさまざまです。標準体重を超えているからといって一概に太りすぎとはかぎりません。あくまでも愛犬の様子と骨格、脂肪のつき方で判断してあげてください。よくわからない場合は、病院で相談してみるのもよいでしょう。
提供元:マース ジャパン リミテッド
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