2021年02月19日

種から育てる

by DCM株式会社

公開:2021.02.19 17:40 更新:2021.10.04 16:23

やってみよう!

いろいろな種のまき方

直まき

発芽しやすい丈夫な植物や移植を嫌う植物は直まきします。赤玉土の小粒6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合で混合したものを用土に使っても良いでしょう。ふるいで混ざり物を除いておくと排水や保水が均一になり、発芽しやすくなります。

① 土は種まきの1週間前によく耕しておきます。種は20cm間隔で3~5粒ずつまいて土を掛けておくか、種を薄くばらまき覆土します。

② 覆土は種が隠れる程度に薄く掛け、種が流れ出さないように手などで押し付け、たっぷり水やりします。

③ 発芽したら、生育に応じて適当な間隔で間引きします。

ジフィー製品にまく

酸度調整したピートモスを成形・乾燥させたもので、パット型・鉢型などがあります。中で発根した根は鉢を突き抜けて生育するので、そのまま花壇などへ植え付けられます。移植を嫌う植物などに適しています。

① 十分に膨らむまで水を吸収させます。箸などで穴を開けて種を1~3粒ずつまきます。発芽するまでは乾燥しないよう十分気を付けます。

② 発芽後は日なたで管理し、生育に応じて間引きをして1本だけ残します。発芽1カ月後から薄い液肥を本葉が6~8枚出るまで与えます。

③ 本葉が6~8枚になったら花壇やコンテナに植え付けます。深植えにならないよう気を付けましょう。

ピートバンにまく

水はけが良く清潔なピートモスを圧縮加工した種まき用土です。無菌で生育初期用の肥料も含まれています。ごく小さな種をまくのにも適しており、その場合は覆土をする必要はありません。

① バットで十分に膨らむまで水を吸収させます。小さな種は紙に載せて薄くばらまきます。水を含ませた新聞紙を掛け涼しい場所で乾燥しないように管理します。

② 発芽後は日なたで管理し、肥料は1カ月後から与えます。葉が込み合ってきたら間引きをします。

③ 本葉が4~5枚になったらビニールポットに移植し、植え付けまで日当たりの良い場所で管理します。

発芽までの管理

発芽するまでは日陰に置き、新聞紙などをかぶせて霧吹きで水を掛けておくなど、乾燥させないように管理します。発芽したら、新聞紙を取り除いて十分日に当てます。

[発芽]

① 種が呼吸しやすいように覆土は薄めにし、発芽するまでは水を切らさないようにします。

② 発芽後は根から水と養分を吸収し、太陽の光を浴びて生長します。発芽後1週間目から薄めの肥料を与えます。

③ 種が残ったら、空き缶やビンなどに乾燥剤を入れて密封して冷蔵庫の中などで保存する。

[発芽後]

発芽したら、込み合っているところを間引き、本葉が3~4枚のころに苗床やポットに1本ずつ移植します。移植する時は、ピンセットで葉の先から根元をつまんで慎重に。茎の部分を傷付けると再生できません。

コツをつかんで種から育ててみよう!

種まきのマメ知識

種まきから始める花づくりは苗植えよりも手間はかかりますが、育てる感動がいっぱい。基本をマスターすれば意外に簡単に楽しめます。

種のまき時

種まきには春まきと秋まきがあります。年間プランをしっかり立てて、まき時を逃さないようにしましょう。

■春まき一年草

ヒマワリ・ケイトウ・サルビア・ジニア・マリーゴールドなどは春に種をまき、夏から秋に開花・結実します。ソメイヨシノが咲くころが種まきの適期ですが、アサガオやケイトウなどは5月に入ってから。多少遅れても梅雨入りまでなら大丈夫です。

■秋まき一年草

デージー・キンセンカ・ノースポール・パンジー・スイートピーなどは、秋に種をまいて小さな苗で冬を越し、春から夏に開花します。種まきの適期は9月のお彼岸のころ。寒くなってからでは発芽しなかったり育たなかったりするので、まき遅れは禁物。残った種は、乾燥させてガラスびんや茶筒などに入れて冷蔵庫に置くなど、低温状態で保存すると、発芽力を保つことができます。

種のまき方

■直まき

花壇やプランターに直接種をまく方法で、大きな種に適します。土の表面に適当な間隔でくぼみを付け、1カ所に3~5粒ずつ種をまいて土を掛ける点まきと、種を薄くばらまき、土で覆うバラまきの2つの方法があり、ともに発芽したら間引きを行います。

■鉢まき・箱まき

中くらいの種に適した方法で、育苗箱や平鉢などにまきます。深さ5~7cmの平鉢や木箱、発泡スチロールの箱に深さ5cm程度になるように土を入れます。水抜き穴がない場合は、前もって開けておきましょう。種は3cm間隔に深さ5mmくらいの溝を付けてまくか、1~2cm間隔くらいになるようにバラまきし、薄く覆土しておきます。土が深過ぎると根が縦に入って、移植する時に傷みやすくなるので注意を。また一般に種を多くまきがちですが、約10倍量くらいの砂に混ぜてまくと、薄く均一にまけます。

■種まき用土は清潔第一

発芽直後の幼苗は病害虫に抵抗する力がないこともあり、清潔で通気性・保水性・排水性の良い土が適しています。初心者は、土づくりの必要のないピートバンや種まき用培養土、ジフィーミックスなどを使うと確実に育てられます。

ナルホド大辞典

■覆土(ふくど)

種をまいた上に種まき用土をかぶせること。一般的には種の2~3倍の厚さですが、微細な種や明発芽種子の場合は覆土はせず、鉢の上にラップをします。

■硬実(こうじつ)

アサガオやスイートピーなどの吸水しにくい種のこと。このままでは吸水せず、発芽もしないので、種の周囲を覆う種皮にナイフなどで傷を付けてから種まきします。市販の種は硬実処理済みです。

■明発芽種子(めいはつがしゅし)

光が当たらないと発芽しないか、著しく発芽しにくい種のこと。グロキシニア・コリウス・トルコギキョウ・プリムラ・マラコイデスなどで、これらの種をまく場合は覆土はしません。(覆土参照)

■暗発芽種子(あんはつがしゅし)

光を当てると発芽しない種のこと。シクラメン・ハゲイトウなどがあり、種まきの時には確実に覆土を行う必要があります。

■間引き(まびき)

種が発芽後、込み合ったところの芽を引き抜くこと。生育の遅いものや早過ぎるもの、形がいびつなものを引き抜いて適度な株間にします。

提供元:DCM株式会社

https://www.dcm-hc.co.jp/

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