2021年01月20日
by マース ジャパン リミテッド |
公開:2021.01.20 19:40 更新:2021.10.04 16:23
〈獣医師アドバイス〉
筋肉を鍛えれば、腰や背骨のトラブルがかなり防げます
胴の長いコーギーのような犬種は、腰や背骨の病気にどうしてもなりやすいといえます。病気にならないようにするには、適度に運動させ、肥満にならないよう摂取カロリーを調整すること。特に食欲旺盛な犬種なので、肥満にならないために、運動量に応じて食事量を調整しましょう。
ブラッシングは毛並みを美しく整えるだけでなく、ノミやダニ、ホコリなどを取り除き、皮膚の血行を促します。コーギーは下毛が豊富で毛が抜けやすい犬種ですからブラッシングが欠かせません。外から汚れをつけてくる散歩の後などに、必ず行いましょう。特に春~初夏、秋~冬にかけての換毛期は大量に毛が抜けるので、普段以上に念入りにブラシをかけましょう。
全体をスリッカーブラシでブラッシングして余分な毛を取り除きます。毛が絡んでいる場合は無理に引っ張らず、ほぐすようにとかします。スリッカーブラシを使う際は、力を入れすぎて皮膚を傷めないように注意しましょう。次に首のまわり、お尻、肋骨の下をピンブラシでとかします。最後に毛のからみがないかどうか、コームでとかして確認します。
換毛期には、粗めのグルーミングナイフを使用します。グルーミングナイフを寝かしながらとかし、余分な毛を取り除きます。
スリッカー
アンダーコートをすいて抜け毛を取り除いたり、絡まった毛をほぐしたりするブラシです。毛の向きによって持ち方を変え、力を抜いて皮膚と平行に滑らせて使います。
ピンブラシ
皮膚への刺激がやさしいブラシです。手首を回すようにして滑らせて使います。小ぶりでクッション部分に弾力があり、ゴムに植えられたピンが適度にしなるものを使いましょう。
コーム
毛並みを整えるペット専用の櫛です。粗目と細目の2WAYタイプで先が丸くなった金属製のものがオススメ。
グルーミングナイフ
すき刃のついたナイフ。立てて使うと皮膚を傷めることがあるので、必ず寝かせてかけること。
目安は月に1、2回ですが、愛犬の様子を見て、必要に応じて調整します。シャンプーをするときはなるべくお天気のいい日を選んで行います。体調を確認し、咳や鼻水の症状が出ているときはやめておきましょう。シャンプーの前によくブラッシングしておくと、シャンプーが行き渡り、汚れが落ちやすくなります。
また、洗いすぎは身体に必要な脂分まで落としてしまうので注意してください。
乾燥しがちな冬に洗いすぎると皮膚や被毛にダメージを与えるので、シャンプーをする間隔は少し長めに考えましょう。梅雨時や夏は被毛がベタつきやすくなるので、月に2回程度にしてもよいでしょう。シャンプー剤・リンス剤は、切れ毛を防ぐためにも良質のものを選びましょう。
1.シャワーは水またはぬるま湯で温度設定をします。首の後ろからかけ始めて身体全体を濡らし、最後に頭部を濡らします。
2.シャンプーはシャワーと同じ順番で、全体を丁寧にもみ洗いします。
3.シャンプーはよく洗い流します。残っているとかゆみの原因になることがあります。
4.リンス剤は時間をかけすぎると毛が柔らかくなりすぎるので注意しましょう。洗い流したらタオルで包み、水分を拭き取ります。
5.下毛の多いコーギーには、強めのドライヤーを利用したほうがよいでしょう。熱風でやけどさせないよう、犬とドライヤーの間に手を入れて熱すぎないか確認します。
6.ドライヤーの風の当たるところをブラッシングしていきます。夏場ならドライヤーの代わりに庭に1、2時間出しておいてもいいでしょう。ただし熱射病には気をつけて。
肛門の下には「肛門嚢」という袋があり、においの強い分泌物がたまります。そのままにしておくと炎症などを起こすこともあるので、シャンプーの前に絞り出してあげましょう。しっぽを持ち上げ、肛門の下左右を親指と人差し指で挟み、押し上げるように絞ります。
愛犬の健康を維持するために、毎日のチェック&ケアはとても大切。きちんと続けることは病気の早期発見にもつながります。
目
毎日のコミュニケーションのなかで目ヤニやホコリ、ゴミなどがついていないかを確認します。汚れは水を含ませたガーゼや脱脂綿で拭き取ります。薄めたホウ酸水や生理食塩水、犬用目薬でもOKです。
耳
週に1回くらいが目安ですが、チェックしてみて汚れていれば掃除のタイミング。市販の耳用ローションをコットンに含ませ、指に巻いて外耳と内耳の汚れを拭き取ります。あまり中まで指を入れすぎないように注意して。
歯
歯周病予防のためにも1週間に1回は歯磨きをしましょう。市販の犬用歯ブラシか、コットンやガーゼに犬用歯磨きペーストやベイキングパウダーをつけて磨きます。
足の裏
パッドの間のはみ出た毛をハサミでカットします。足の周りは足先に向かって三角形になるようにスキハサミで整えます。運動量や散歩する場所などによって伸び方に差があるので、まめにチェックするようにしましょう。
爪
足の裏同様、運動量や散歩する場所などによって伸び方に差があります。まめに確認し、伸びていたら切るようにします。カットするときは後脚から始め、指を1本ずつ根元から押さえ、血管を傷つけないように注意しながら切ります。切りすぎて出血した場合に備えて、止血剤を用意しておきましょう。自信がなければ病院やトリマーさんにお願いしてもいいでしょう。
ウェルシュ・コ-ギー・ペンブロークのルーツは牧畜犬。身体はそれほど大きくなくても体力があり運動神経も発達しています。朝夕2回、各30分程度の早歩きをするくらいの運動量が目安です。
散歩のコースや時間は決めてしまわないように。定刻の散歩が習慣になると、犬がその時間に催促して吠え出したり、通い慣れた道では率先して歩こうとしたりします。主導権はつねに飼い主がとるようにしましょう。
季節ごとに散歩の時間には配慮しましょう。コーギーは脚が短く体高が低いため、地面の反射熱の影響を受けやすくなります。身体に熱がこもり熱射病になることもありますので、夏は早朝と夕方(陽が落ちてから)出かけるとよいでしょう。
運動の量は、体格や年齢、環境、食事などによって違います。犬の様子を見ながら調整しましょう。
愛犬が好きな方向に進もうとリードを引っ張ったら、方向転換をしたり立ち止まるなどして、犬の思い通りにならないように。散歩中、路上にはさまざまな障害物があったり、人や自転車が急に飛び出てくることも。何かのハプニングで愛犬がケガをしないためにも、自分勝手な行動をとらないように“しつけ”はしっかりしておきましょう。
提供元:マース ジャパン リミテッド
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