2021年10月25日
by エーモン工業株式会社 |
公開:2021.10.25 09:10 更新:2022.01.07 09:38
【ギボシ・平型端子】 配線コードを接続する端子。接続しやすく、メンテナンス時の脱着が容易にできます。ギボシ・平型の2種類がありますが、一般的にはギボシ端子が使用されています。 ただし、一部のスイッチや電装品では平型端子を使用する場合がありますので状況に応じて使い分けてください。
【丸型端子】 ボルトでしっかりと固定し、脱落を防止する形状。特にプラス電源側での使用が主で、バッテリーターミナル部などへの接続が使われるのが一般的です。
【クワ型端子】 丸型端子とは異なり、ボルトをある程度緩めれば簡単に脱着できる、接続作業が簡単な端子です。主にアース(マイナス)配線用として使用します。
●それぞれ用途や形状は異なりますが、配線コードをかしめる部分は共通です(オープンバレルタイプ)。
小さいツメ・・・芯線部分へかしめる。
大きいツメ・・・被覆部分へかしめる。
よって、かしめ方も共通ですので、代表してギボシ端子(オス)でかしめ方をご説明します。
※なお、この形状の端子をかしめる場合は、必ず専用の電工ペンチをお使いください。
(大小それぞれのツメをM字に折り込んでコードをしっかりとホールドさせるため。)
ラジオペンチやプライヤーではかしめができませんのでご注意ください。
まず、配線コードを準備します。
電工ペンチで被覆を5mm程度を取って芯線を出しておく。
出てきた芯線部は、かしめやすいよう軽くねじって束ねます。
※オープンバレルタイプ(大・小ツメ形状)の端子のかしめの場合、芯線の折り曲げをしないのが一般的です。
理由:
●芯線に無理な応力がかかる。またツメのエッジで芯線を破損する恐れがある。
●被覆部へ折り込んで共締めした場合、万が一の折り返し部の破損で、接触不良や断線の恐れがある。
被覆を剥いた配線コードに絶縁スリーブを前もって差し込む。
※端子をかしめた後だと、通らないので根元部分にかぶせることができません。
端子の小さいツメ部分にコードの芯線を、端子の大きいツメ部分にコードの被覆がくるように位置決めします。
端子をかしめる①(芯線部 仮かしめ)端子の小さいツメを芯線にかしめるために、電工ペンチ1.25-2.0の箇所で、まず軽くはさんで、小さいツメを芯線部にホールドさせます。(仮かしめ)
※この時、ツメがM字になるよう倒れているか確認してください。 左右対称に倒れていないとしっかりとしたかしめができません。
芯線部に仮固定したツメを、電工ペンチの0.5~0.75の箇所でしっかりと締め込んでかしめます。
※2度かしめは端子のツメや芯線を傷める恐れがありますのでしてはいけません。
芯線サイズのひとつ大きいところで、仮かしめをして形と位置を整えてから、芯線サイズのところで本かしめをします。
写真のように小さいツメがおりこまれるようにして芯線にしっかり噛み込んでいるか確認する。
次に端子の大きいツメをかしめます。
電工ペンチの3.0の箇所で、まず軽くはさんで、ツメを被覆部にホールドさせます。(仮かしめ)
※この時、ツメがM字になるよう倒れているか確認してください。 左右対称に倒れていないとしっかりとしたかしめができません。
被覆部に仮かしめした大きいツメを、電工ペンチの1.25~2.0の箇所で締め込んでかしめます。
※2度かしめは端子のツメや被覆部分を傷める恐れがありますのでしてはいけません。
ひとつ大きいところで、仮かしめをして形と位置を整えてから、被覆サイズ相当のところで本かしめをします。
また、被覆部分は逆に強すぎると、被覆や被覆内部の芯線が傷む恐れがありますのでご注意ください。
写真のように大きいツメがおりこまれるようにして被覆に噛み込んでいるか確認する。
端子とコードを引っ張り、抜けないか確認する。
※この時しっかりとかしめがされていないと抜けてしまいます。
実装時にここが抜けると、断線だけでなく、極性によっては芯線が車体金属部分などと接触してショートする恐れがありますので、この確認作業は重要です。
なお、かしめは、芯線部分の小さいツメのほうでしっかり固定し、被覆部分の大きいツメは固定の補助とするのが基本です。
あらかじめ配線に通しておいたスリーブをかしめ部分にかぶせます。
これでギボシ端子(オス)のかしめが完了です。
ギボシ端子(メス)も、大小のツメは同じですので、同じ手順で配線コードにかしめます。
また、その他平型端子(オス・メス)、丸型端子、クワ型端子も同様です。
オス端子とメス端子を勘合させ、配線コード同士を接続します。
ロック部分までしっかり差し込まないと、抜ける恐れがありますのでご注意ください。
提供元:エーモン工業株式会社
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