2020年10月31日

包丁の選び方 種類で選ぶ 和包丁

by 貝印株式会社

公開:2020.10.31 13:10 更新:2021.10.04 16:23

日本刀を原型とし、美しい切断面がつくれる和包丁。
その切れ味の素晴らしさは、世界の料理人を魅了しています。

1.洋包丁と和包丁の違い

日本刀を原型としている和包丁はその切れ味の素晴らしさで、世界の料理人を魅了しています。

洋包丁と和包丁の大きな違いは、洋包丁が両刃であるのに対し、和包丁は片刃を基本にしているということ。

和包丁に片刃が多いのは、素材を切り落とした際に刃先がやや左に切り込み、切ったものが離れやすいため、きざむ動作が素早くできるからです。

素材断面の組織を崩さずに切れるため、美しい切断面になります。

2.主な和包丁

出刃包丁

刃元が厚く、切っ先が鋭く薄いのが特長です。

魚の三枚おろしや獣肉を骨ごとたたき切るのに活用できます。

刺身(柳刃)包丁

素材の組織細胞をつぶさないで一気に引き切る和包丁の代表。

家庭用の刃渡りは210mm~240mmが一般的ですが、プロ用は240mm~360mmとかなり長いです。

片刃包丁ならではの切り口の美しさがあります。

菜切り包丁

両刃の包丁で、サイズは大小さまざまあります。

野菜の面取りをしたり、きざんだり、皮をむいたり、アゴの部分でくりぬいたりします。

船行包丁

漁師が漁にでる際に、簡単な調理やエサをきざむために使用していた包丁で、三枚おろしに適しています。

3.特殊な和包丁

鎌形薄刃包丁

関西型の薄刃包丁で、切っ先は飾り切り、へぐ、そぐといった作業に使用し、刃元は野菜の皮むきやくりぬきに使います。

中央部は桂むきや面取り、きざみと使い分けています。

薄刃(菜切)包丁

両刃で薄い野菜専用の包丁。

アゴは、関西型は角張り、関東型は丸みを帯びています。

刃の薄さを利用して野菜の菜切りや細切りができます。

蛸引き包丁

関東型の刺身包丁で、刃元から切っ先まで峰の線と刃道(切っ先から刃元までの切る部分全体のこと)が平行で、先端が四角いのが特長です。

すし切り包丁

巻きすしや押しすしを切るときに使用する包丁です。

両刃で幅が広く、刃の形は丸みを帯びています。

骨切り包丁

別名「鱧切り包丁」と言われ、ハモやアイナメなど小骨の多い魚の骨切り用で、片刃の重い包丁です。

餅切り包丁

のし餅や硬い鏡餅を切るための両刃の包丁。

両手で押すように切ります。

鰻裂き包丁

鰻を一気に裂く包丁。

関東の背開き、関西の腹開きと同様に地域によって形状が異なります。

麺切り包丁(蕎麦切り包丁)

うどんやそばを切る片刃の包丁で、包丁を垂直に立てて重さで切ります。

ふぐ引き包丁

ふぐの刺身用に使う包丁。

刺身包丁より身幅が狭く、峰の厚みも薄くなっています。

相出刃包丁

出刃包丁より細身で、峰の厚さが薄くなっています。

軽量で使いやすい包丁です。

身おろし出刃包丁

相出刃包丁と同じ形状ですが、相出刃よりもやや細身です。

峰の厚さも薄く、身おろし用に使います。

鮭切り包丁

塩鮭を切り身にするとき使用します。

出刃包丁より幅が広く、薄刃にできています。

提供元:貝印株式会社

https://www.kai-group.com/

新着記事