2021年07月04日

「狙われやすい住まい」の共通点~家周りの防犯対策

by DCM株式会社

公開:2021.07.04 13:10 更新:2021.10.04 16:23

2018.05.16
家事のアレコレ、健康、安全など暮らしの悩みは尽きないもの。そんなお悩みの解決法を、住生活ジャーナリストの藤原千秋さんにお聞きしました。

お悩み

「実家が空き巣に入られてしまい、ものを盗まれたダメージ以上に『空き巣に入られた』こと自体に親が参ってしまいました。私もショックを受けています。なぜ狙われたのか、どうしたら狙われないで済むのか、教えて下さい。」

■空き巣などの犯罪者が狙いたがる住まいには「共通点」がある

安心できる「巣」であるべき我が家に、他人、しかも悪意ある泥棒が勝手に入り込んで大切なものを盗んでいく……。卑劣なことですよね。ご両親のご心痛と苦痛、想像するだけでも辛くなります。お身内ならなおのことでしょう。

自分や我が家の何かが悪かったのか。どうして狙われてしまったのか。過ぎたことへの過剰な自責などは無用ですが、それと気づかず空き巣などに「狙われやすい住まい」の条件を満たしてしまっているケースもあります。それがどういった内容であるのかは、覚えておいても損はないかと思います。

■「狙われやすい住まい」の条件  その1

①家が人通りの多い「駅近」などに建っている

②「オートロック」の共同住宅である

③玄関が「二階以上」にある

④近所に「公園」がある

⑤日々「規則正しい生活」を送っている

……いかがですか? 「え、それの何が悪いの?」と訝しく思ってしまう、いかにも良い住まいの条件、ちゃんとしている風の内容ばかりのように思えませんか?

実は、そここそが盲点なのです。まず、①家が人通りの多い「駅近」などに建っている場合、人目があるため空き巣などには入られにくく思えますが、逆に人通りの多さが「怪しい人」の存在を紛らわせ、徒歩での逃走をも簡単にしてしまうという側面があります。

そして②「オートロック」の共同住宅である場合も、安心できません。自動ドアタイプのオートロックの多くは、人の出入りにタイミングを合わせてしまえばいくらでも入り込むことができるからです。そんなオートロックの存在に気を抜いて無施錠の家が少なくない点も問題です。

③玄関が「2階以上」にある場合も、住人にとっては面倒な位置にあるように思えても「階上にあること」が空き巣にとっての障壁にはなりません。安心条件ではないのです。

④近所に「公園」がある 家というのは、緑の「借景」を取れることで生活の質が高まったり、住宅の密集度が下げられて防災上安心であるように思われがち。ですが、昼日中からその公園内を散歩を装ってうろつきながら、空き巣から外出の様子などを伺われやすいのです。

そして⑤日々「規則正しい生活」を送っているような方やご家族ほど、確実な留守時間を狙われてしまいやすいのです。

■「狙われやすい住まい」の条件  その2

加えて、以下のような条件が揃うことで、ますます「空き巣」リスクが上がります。

①「ポスト」がいつもいっぱいになっている

②「ベランダ」にモノが多く置かれている

③「洗濯物」の内容が外からよく見え、干しっぱなしにされがち

④セールスお断り、などの「シール」が玄関ドアに貼ってある

⑤家の周囲全体が「暗い」

これらは先ほどの条件とは少し性格が異なり、ちゃんとしている風ではない、むしろ分かりやすい「だらしなさ」「弱気さ」を「空き巣」にアピールしてしまうような内容になっています。

郵便物やチラシなどによって①「ポスト」がいつもいっぱいになっている 様子からは、その住人の余裕のなさやだらしなさが透けて見え、そんな生活の片鱗は、ゴミの一時置きをしていたりする②「ベランダ」にモノが多く置かれている ところにも色濃く現れてしまいます。

時折ポスト本体から溢れて落ちてしまっている郵便物からは、その生活ぶりがつぶさに伺えます。「空き巣」はそういった片鱗からその家の住人の姿を確実に読み取っています。

そんな住まい手の姿がより見えてしまうのが、③「洗濯物」の内容が外などからよく見え、干しっぱなしにされがち な様子です。明らかに女物とわかる衣類は空き巣のみならず性犯罪を招きかねないので注意しなければいけません。

④セールスお断り、などの「シール」が玄関ドアに貼ってある 家は、逆にセールスにつけこまれやすいと言われています。言葉や態度で断る力のない人が貼りたがる傾向があるためです。

常夜灯が切れていたり、そもそも設置されていなかったり、⑤家の周囲全体が「暗い」 環境というのは、住まいの手入れが不十分である様子、街や地域全体に通底する防犯意識の低さが垣間見え、「空き巣」などから狙われる絶好の目標となります。

これらの「だらしなさ」由来ならまだしも、「良かれ」と、あるいは、特に意識もせずいた当たり前な住まい周りの状況が、わざわざ「空き巣」を呼んでしまっていたとしたら、ものすごく本末転倒です。

■防犯グッズを取り入れてみる

家そのものの位置や立地などはおいそれと変えられませんが、そこに「防犯グッズ」や、新しい「習慣(暮らし方)のくふう」を加えることで「空き巣」を遠ざけることを試みてみましょう。以下は代表的な防犯グッズになりますが、ご自身でもこれだ、という閃きがありましたらどんどん新しいモノを取り入れてみてください。

・防犯砂利

最近は軽量のモノも増えています。戸建ての一階窓の下部分のみならず、ベランダや、マンションのベランダなどにもこの砂利を敷きこむことで大きな音が鳴ることが予見され、少なくとも侵入を試みる「空き巣」に警戒心を抱かせる効果が期待できます。排水溝を詰まらせないようにすることと、くれぐれも階下には落とさないよう充分注意してください。

・サッシ補助錠

補助錠としての効用ももちろんありますが、ガラス窓越しに「補助錠が設置されていること」が分かる、そのことが大切です。開口しての換気中など以外は常にしっかり錠をかけておく癖をつけましょう。

・LEDセンサーライト

後付けでも強力な光量であたりを照らすライトは「空き巣」に嫌われます。容易に取り外せない位置への取り付け作業は難儀かもしれませんが、安全のためですので心持ち数を多めに準備し、家の周囲を漏らさず照らせるようにしてみましょう。

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<プロフィール紹介>

藤原千秋

大手住宅メーカー勤務を経て、主に住まい・暮らしまわりの記事を専門に執筆。現在は企画、広告、商品開発アドバイザーなど多様な業務に携わる。TV「マツコの知らない世界」に1000個の掃除グッズを試した主婦として出演も。著・監修書に『この一冊ですべてがわかる!家事のきほん新事典』など。

提供元:DCM株式会社

https://www.dcm-hc.co.jp/

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