2021年10月25日
by DCM 編集部 |
公開:2021.10.25 03:00 更新:2021.11.08 10:37
この記事は、「キャンプで使うアウトドアナイフは銃刀法違反になるのか知りたい」「どのように持ち運べばいいのか知りたい」という方に向け、「アウトドアナイフ」について罰則の有無や持ち運び方法について紹介しています。
アウトドアナイフは、キャンプで料理をしたり薪を割ったりできる優れものです。しかし、アウトドアナイフを使用する際は「銃刀法」を把握しておくことが大切です。
アウトドアナイフの扱いが「相応でない」と判断された場合は、「銃刀法違反」になる可能性があります。
そこで今回はキャンプにアウトドアナイフを持って行く際に、覚えておきたい銃刀法について解説します。また、記事の後半では持ち運び方についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)は、銃砲・刀剣類を正当な理由なく所持していることを禁止する法律です。銃や刃物を使った凶悪犯罪を未然に防止することが目的です。
銃刀法では、刃体の長さが6cmを超える刃物の携帯を禁止しており、これにより銃刀法違反となった場合、刑事罰(2年以下の懲役、又は30万円以下の罰金)となります。
また、刃体の長さが6cm未満の場合であっても、「軽犯罪法違反」になる可能性もあります。
そのためキャンプに使用するナイフといえど、刃物を持ち運ぶ際には十分に注意する必要があるのです。
では実際にキャンプへアウトドアナイフを持って行く場合「銃刀法違反になるのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論から述べるとキャンプでのナイフの使用は銃刀法違反にはなりません。なぜなら、キャンプへアウトドアナイフを持っていくという「正当な理由」があるからです。
前述しましたが、銃刀法違反になるのは、「刃体の長さが6cmを超える刃物を正当な理由なく携帯している」ことが条件です。そのため、刃物を持ち運ぶ「正当な理由があれば銃刀法違反にはならない」のです。
キャンプでナイフを使うなどの「正当な理由」があれば、銃刀法違反にはならないと解説しましたが、実際にどのようなことであれば「正当な理由」とされるのか気になる方もいるでしょう。
そんな疑問点を持つ方のために「正当な理由の例」と「正当な理由とされない例」をそれぞれご紹介します。
結論から述べると、正当な理由とは「通常人の常識で理解できる正しい理由」という意味です。
正当な理由の例として、お店で買ったナイフを自宅まで持ち帰ったり、釣りやキャンプ場で料理に使うための住路・復路で携帯していたりなどが挙げられます。
また、料理人や職業で刃物を使用される方であれば、刃物を携帯する正当な理由となります。ただし、携帯する場合は厳重な梱包が必要になることを覚えておきましょう。
正当な理由とされない例として、キーホルダーやアクセサリーとして持ち歩いたり、護身用に携帯していることが挙げられます。
また、キャンプや登山を終えたあと、うっかり刃物を車に積んでいること忘れる場合もありますよね。
しかし、そのままナイフを車に積んだまま外出した場合も、残念ながら「銃刀法違反」となるのです。
刃物には、アウトドアナイフや包丁・日本刀・薙刀など、多くの種類があります。これらの刃物は、法律的に3種類に分けられることをご存知でしょうか。
下記の順番に紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
①許可があれば所持が認められる刃物
②所持しているだけで銃刀法違反となる刃物
③一般の刃物
刀剣類(日本刀や槍・薙刀など)は、自分名義の「銃砲刀剣類登録証」があれば「美術品」として認められるため、携帯や所持も認められます。
ただし、刀剣類は登録証と一緒に持ち運ぶことが義務付けられています。
持ち運んでいなくても所持しているだけで、銃刀法違反となる刃物もあります。
それは、「登録証のない刀剣類」です。日本刀などに加え、バタフライナイフや飛び出しナイフ・銃剣などが該当します。
これらの刃物は、持ち運びだけでなく自宅への保管もできないため、十分に気をつけましょう。
また、登録証のない刀剣類を所持していた場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金がかせられます。
①と②以外の刃物は、一般的な刃物(カッターや包丁など)として分類されます。
ただし、持ち運ぶ際には「正当な理由」がないと軽犯罪法で取り締まられる可能性があるため、十分に気を付けましょう。
ちなみに、キャンプや登山には多機能ツールが搭載されている「ツールナイフ」がおすすめです。
「十徳ナイフ」や「アーミーナイフ」とも呼ばれており、ワインのコルクを開けられる栓抜きやネジを締める際のドライバーなど、さまざまなツールが搭載されています。
銃刀法や軽犯罪法が規制している「携帯」とは、「いつでも使用できる状態で身の回りに置いている」ということなので、刃の部分を保護しないまま運んではいけません。
刃がむき出しにならないようにケースに入れて、箱や袋などに他の調理器具と一緒に入れて保管・携帯するようにしましょう。
このように梱包することで「調理の時以外は、すぐに取り出せない」ことをアピールできるでしょう。
前述しましたが、キャンプや登山後にうっかり刃物を車に積んでいること忘れてしまった場合でも、正当な理由なく、そのまま外出した場合は銃刀法違反となります。
そのため、使用方法によって殺傷能力を発揮するような刃物に関しては、キャンプや登山が終わったらすぐに、車から下ろし自宅に保管しましょう。
また、キャンプに不必要な数や大きさのナイフを持ち運ぶ時に、正当な理由とされない場合があるため、一般的にキャンプで認められる程度のナイフを持ち運ぶようにしてください。
今回は、キャンプへアウトドアナイフを持って行く際に覚えておきたい「銃刀法」について解説しました。
キャンプや登山に行く際に、アウトドアナイフを持参しても銃刀法違反にはなりません。
しかし、車やバッグに積載していることを忘れてしまい、その後も持ち運んでしまうことはあってはなりません。たとえ、車からナイフをおろすことを忘れていた場合でも、銃刀法違反になるからです。
そのため、銃刀法違反にならないように気をつけて、保管や携帯を行うようにしましょう。
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