2021年01月13日

測定工具 コンベックス

by 株式会社髙儀

公開:2021.01.13 17:40 更新:2021.10.04 16:23

1. 基本説明

コンベックスとは

・英語のConvexは、『凸面』の意味を持ち、アール形状を付けた鋼製巻尺のことを言います。

・国内のJIS規格もビニル・布材質の繊維製巻尺とは別に規格を設けています。

・【JIS規格】JISB7512(鋼製巻尺)

定義⇒『テープ断面が桶上になった直立性に優れた巻尺』

・コンベックスとは、巻き尺の一種で長さを測定するための道具。

・薄い金属製で凸型に湾曲した断面を持つテープ部分と、テープ先端に取り付けられた爪が特徴です。

「メジャー」との違いって??

・メジャーはコンベックスと同じく、長さを測るために用いる、目盛を振った帯状の測定器具ですが、洋裁など身体のサイズを計測するために用いる布製や樹脂製のテープに目盛を振ったもの全般を指す総称です。

2.機能・特徴

ロック機能

・ロック機能とは止めたい位置でテープを止められる機能のことを指します。

 

・自動巻き取りを抑えられるほか、自動巻き取りによるケガも防げます。

・またオートロック機能が付いた商品もあります。

・テープを引き出した都度止まる機構で、ボタンを押すことで解除されケースに戻ります。

強力マグネット付

・強力マグネットが付くことで測定物が金属の場合、爪を貼り付けることで一人でも測定ができ、効率良く作業が進められます。

・爪部分は押し当て時、引掛け時の0点補正(※)をする為、移動爪といって遊びを持たせています。

※0点補正・・・爪の厚さ分、前後に動くようになっており、引掛け測定の際は爪の内側からの測定になる為、爪の厚さ分伸びる仕組み

目盛り

・表と裏の両面に記されているものもあります。表面はヨコ目盛り、裏面は高さ測定に便利なタテ目盛りになっています。

・日本古来の寸法、『尺目盛り』 を愛用される職人さん(主に造作大工)向けの商品もあります。

その他 機能性コンベックス

▼その他、コンベックスには使われる現場に応じた機能性に富んだものがあります。

①耐衝撃性のコンベックス・・・樹脂製のアーマードケース、フックガードバンパー、ショックアブソーバーで衝撃からガード

②落下防止対策のコンベックス・・・落下防止用安全ロープ付コンベックスや腰に着脱出来るコンベックスがあります。

③泥や水に強いコンベックス・・・水気で錆びやすいスチール(SK材)ではなく、ステンレス(SUS材)を使用したバネやテープを使用

※SK材をナイロンコートしたテープで耐水性を強化した商品もあります

④水平器付きのコンベックス・・・水平、垂直、角度も見れる機能品

⑤直立性に優れたコンベックス・・・テープに特殊な樹脂コーティングをし、直立性能を上げた商品

⑥本体にマグネットが付いたコンベックス・・・ケース本体側にもマグネットを付けることで、手放しでピッチ出し(マーキング)が可能

3. 選び方

テープの幅と長さ

・テープ幅は、6mm~27mmまで様々あり、幅が大きくなれば空中で長い距離を測ってもテープが自重で折れにくくなります。25mm・19mm・16mm が主流です。

一般的なDIYには19mmを基準に使いやすい幅を選ぶと良いです。

・テープの長さは2mから10m程度まであります。テープの長さは、大きなものや長物を扱う場合に注意が必要です。

テープの材質

・スチール・・・耐久性が高く、折れ曲がりにも強い

・ステンレス・・・耐水性が高く、サビに強い。水分の多い場所でも使用できます。

JIS規格の有無

・JIS規格とは、Japanese Industrial Standards(日本工業規格)の略で、日本の工業製品の規格や測定法などを定めた、日本独自の規格です。

・目盛りの精度にJIS規格が定められていて、「JIS1級」が最も精度が高い、つまり測定誤差が最小ということになります。

・JIS規格では、①長さの許容差、②直立性 ③目盛り側面の真直度の性能基準を設けており、認定工場で製造したテープのみJISマークの印字が許可されています。

4.使い方

使い方

・ゼロから正確に測定をスタートすることで、長さを正しく測ることができます。

・測定時は動かないよう手で押さえたり、押し当てすぎてテープが曲がらないように注意しましょう。

・ツメを使って測定を行うと位置がしっかり固定されます。

・高所の測定の際には、壁や天井にテープを押し当てながら折り曲げることで、手の届かない高さまで測定が可能です。

引っかけ測定

・固定した場所が動かないように一定の力で引っ張ります。

押し当て測定

・テープがゆるまないように突き当てます。力を入れすぎてもテープが曲がりやすいので、注意が必要です。

0点補正移動爪

通常の使い方

・爪を押しつけて測る場合とひっかけて測る場合の爪の厚さによる誤差を補正するため、爪の位置が自動的に移動します。

マグネットを使用した使い方

5.使用上の注意

・破損の原因になりますので、目盛りテープは表示長さ以上に引き出さないでください。

→テープの先にあるバネが変形してしまい、テープが戻らなくなる可能性があります。

・テープにひび割れなどが生じた場合は使用しないでください。

→鋼製テープですので、少しの傷やひび割れがあると、次回モノに当たった際やケース引き込み時にテープが破断する恐れがあり危険です。

※テープ傷の多くは勢いよく引き込む際に出来る事が多い為、指で引き込みスピードを調整することをお奨めします。

・製品の分解はしないでください。

→バネが飛び出し、大けがをされる危険があります。

・雨天や濡れた面でのご使用時は引き込み時、水気を取りながらの収納をお奨めします。

→引き込んだ水分がケース内のバネやテープの錆びの原因となり引き込み不良を起こす可能性があります。

6.商品紹介

タジマ ロック-19 5.5m

・ロック機構付き

・ベルトクリップ付き

・ショックアブソーバー付き

・両面目盛り

タジマ 剛厚セフGロックマグ爪25 5.0m

・ロック機構付き

・ショックアブソーバー付き

・両面目盛り

・衝撃吸収力に優れたアーマードケース採用

・フックガードバンパー形状

・落下防止用ベルトホルダー付き

・剛性力1.5倍の剛厚テープ採用

・強度2.5倍の剛厚爪(強力ネオジ磁石付き)

タジマ 剛厚セフGステンロックダブルマグ25 5.0m

・ロック機構付き

・ショックアブソーバー付き

・両面目盛り

・衝撃吸収力に優れたアーマードケース採用

・フックガードバンパー形状

・落下防止用ベルトホルダー付き

・剛性力1.3倍、水にも強い、剛厚ステンテープ採用

・水に強い、ステンレスバネ使用

・強度2.5倍の剛厚爪(強力ネオジ磁石付き)

・本体にも強力縦長ネオジ磁石採用(磁束密度340ミリテスラ)

提供元:株式会社TJMデザイン

https://www.tjmdesign.com/company/index.php

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