2020年12月20日
by 三菱ケミカル・クリンスイ株式会社 |
公開:2020.12.20 09:40 更新:2021.10.04 16:23
「水」は毎日の生活に欠かすことができません。
暮らしをうるおし、エネルギーを与えてくれる水は、私たちにとって最も身近な存在です。
ですが、その特性や働きについては意外と知られていないようです。
すべての生物に欠かせない水、計り知れない力を持つ「水」について、あらためて考えてみませんか。
クリンスイでは、暮らしの中でいちばん身近で大切な「水」に関する情報を、さまざまな切り口でお届けしていきます。
「おいしい水」とは、いったいどんな水でしょうか?
個人的な嗜好はありますが、厚生省(現厚生労働省)
「おいしい水研究会」が1984年に実施した調査・研究によると、私たちがおいしいと感じる水は「水の味をよくするミネラル、炭酸ガス、酵素をバランスよく含む水」だそうです。
ただし、ミネラルが多すぎると苦みや渋みが感じられ、炭酸ガスが多すぎると刺激が強くなってしまいます。
おいしい水に欠かせないこれらの成分も、多ければよいというわけでなく、適度に含まれていることが重要なのです。
また、水温もおいしさの重要なポイント。口に含んだときに15〜20℃の水がおいしいと感じられるといわれています。
世界で有数の安全性を誇る日本の水道水。
その安全性を守るために投入されているのが「塩素」です。
ところが、消毒・殺菌のために欠かせない塩素には、水の味を悪くする一面も。
塩素が発するカルキ臭や、カビ臭などの存在が、水道水の味を損なう原因となっています。
日本の水道法では「蛇口で遊離残留塩素が0.1mg/L以上検出されなければならない」と定められていますが、
これは給水途中で塩素が消費されてしまうと十分に殺菌が行われない危険性があるため。
さらに、水道水中にはカビ臭や鉛、鉄サビなど、水の味を損ね、健康を害する危険性のある物質が含まれています。
一般社団法人浄水器協会の調査では、2019年の時点で全国47.3%の家庭で浄水器が設置されていることがわかりました。
これは、含有物を取り除いた「おいしく安全な水」を求める人が増えているためといえるでしょう。
日本の水道水は、国が定めた51項目にもわたる厳しい水質基準をすべて満たし、
とても高い水準で管理されている安全な水です。
浄水場できれいになった水でも、消毒用の塩素が水の味を損なう事があります。
また家の貯水タンクや配水管が古くなっているとサビや鉛が溶け出すこともあります。
こうした水道水中の物質を除去するのが浄水器です。
災害時には、飲料水の確保が難しくなり、水不足になることが予想されます。
災害時に普段飲んでいる水道水が使用できなくなった場合、どのような水なら飲むことが可能でしょうか。
まず、雨水にはたくさんの菌がいるので、殺菌処理が必要です。
70度以上の熱で10分以上加熱殺菌できる環境があれば、雨水も飲料水にすることができます。
ただし、酸性濃度が高い雨が降る地域や放射性物質を含んでいる可能性がある場合は極力避けなければなりません。
川の水は微生物だけでなく、生活汚水が流れている可能性があるので飲料水としては利用できません。海水もまた、多くの塩分が含まれているため飲み水として使用できません。このように、自然水を安全に飲料水とするのはとても難しく、どうしてもリスクが伴ってしまいます。
各水道局では万が一の災害の発生に備えて、水道水のくみ置きをするよう呼びかけています。
●水道水をふたのできる容器に口元まで入れます。水をくんだ日付を記入しておきましょう。
●清潔でふたのできる容器(ポリタンク、ペットボトル、水筒など)に、できるだけ空気に触れないよう、口元までいっぱいに入れてください。
●くみ置きした水を飲むときは、雑菌が入らないよう、直接口をつけずに、コップなどに注いでから飲んでください。
●浄水器には塩素まで除去してしまうものがあります。保存する場合には、蛇口から直接注ぐようにしてください。
●保存前に沸かしてしまうと水道水中の塩素が減ってしまいます。水のままで保存してください。
●くみ置きの水は煮沸せず、そのまま保存するのがポイントです。
●直射日光を避けて涼しい場所に保管すれば3日程度、冷蔵庫に保管すれば10日程度、消毒用の塩素の効果は持続します。
●保存期間が過ぎても、沸かして飲めば問題ありません。
●大人1人・1日3リットルを目安に。
●人が1日に必要とする飲料水の量は、成人で2リットルから2.5リットルといわれています。
この量に若干余裕を加えた1人1日3リットルがくみ置きの目安となります。
●1歳未満の乳児は、1人1日1リットル程度です。
参考:東京都水道局「水道水をくみ置く際の留意事項について 〜第36報〜」
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/press/h23/press110404-01.html
提供元:三菱ケミカル・クリンスイ株式会社
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