2021年01月26日
by マース ジャパン リミテッド |
公開:2021.01.26 13:40 更新:2021.10.04 16:23
〈獣医師アドバイス〉
ちょっぴり気が強めのパピヨン、遊びながらトレーニングをするようにしましょう
活発で陽気なパピヨンには、精神的に刺激を与えてあげることが必要です。毎日適度に散歩をさせ、室内外で比較的難しいゲームを取り入れると喜んで参加するでしょう。ちょっぴり気が強いワンちゃんもいるので、リーダーは飼い主であることを覚えさせるトレーニングをしましょう。
ブラッシングは毛並みを美しく整えるだけでなく、ノミやダニ、ホコリなどを取り除き、皮膚の血行を促します。毛玉をつくらないためにも、1日1回のブラッシングを心がけましょう。パピヨンは長毛種のなかでは比較的抜け毛の少ない犬種ですが、春は新陳代謝が盛んになり、夏毛に生え変わるために抜け毛が多くなります。
耳の飾り毛といったフサフサの毛並みは、なんと言ってもパピヨンのチャームポイント。意外と細くて切れやすい毛なので、優しくブラッシングするように。
1.お尻のほうからコームをかけていきます。上の毛をめくり、下の毛からとかしたほうがスムーズに行えます。
2.尾の毛は付け根から先端に向かってコームでとかします。ボディの両側は下のほうから徐々にとかしていきます。
3.胸の毛、耳やしっぽの飾り毛はとくに念入りに。コームがスムーズに通らない場合は、少量の仕上げ剤を使用します。
4.きれいにとけたら全身をブラッシング。毛を整えるために最後に豚毛ブラシを使用しても毛ヅヤが出ます。
ブラッシングの際に、毛をきちんとかき分けてノミやダニ、皮膚病をチェックしましょう。とくに梅雨時はノミが多発する時期なので念入りに。ノミを見つけたらノミ取り薬で対応を。
※ 毛玉や絡んだ毛がある場合は無理に引っ張らず、指でほぐしてからとかします。ひどい毛玉ができてしまったときはプロに頼んだほうが安心です。
親指、人指し指、中指で軽く握り、手首を使ってとかしていきます。力をいれるとパピヨンの皮膚や毛を傷めてしまうので注意して。
■ピンブラシ
シャンプーのあと、ドライヤーで仕上げるときに使います。皮膚への刺激がやさしく、手首を回すようにして滑らせて使います。小ぶりでクッション部分に弾力があり、ゴムに植えられたピンが適度にしなるものを使いましょう。
■コーム
毛並みを整えるペット専用の櫛です。粗目と細目の2WAYタイプで先が丸くなった金属製のものがオススメ。
■獣毛ブラシ
豚毛などを使用した柔らかめのブラシです。自然素材なので静電気が起こらず、皮膚への刺激もやさしいのが特徴です。
目安は月に1、2回。ただし、愛犬の様子を見て汚れている場合は、必要に応じて調整します。体調を確認し、咳や鼻水の症状が出ているときはやめておきましょう。シャンプーの前によくブラッシングしておくと、シャンプーが行き渡り、汚れが落ちやすくなります。また、洗いすぎは身体に必要な脂分まで落としてしまうので注意してください。
乾燥しがちな冬に洗いすぎると皮膚や被毛にダメージを与えるので、シャンプーをする間隔は少し長めに考えましょう。梅雨時や夏は被毛がベタつきやすくなるので、月に2回程度にしてもよいでしょう。シャンプー剤・リンス剤は、切れ毛を防ぐためにも良質のものを選びましょう。
1.シャワーはぬるま湯(37、38℃。熱すぎず、冷たすぎずが目安)で温度設定をします。足元からかけはじめ、お尻、背中、首へとかけます。顔や耳にお湯がかからないように注意して。
2.シャンプーは足、お尻、背中、お腹、首の順に。顔と耳の内側の汚れは、お湯をひたしたガーゼを使って、耳に水が入らないようにしながら洗います。
3.毛はゴシゴシ洗わずに、指の腹で皮膚を洗うような感覚で。シャンプー、コンディショナーはよく洗い流します。残っていると皮膚のトラブルの原因になることがあります。洗い流したらタオルで包み、水分をよく拭き取ります。
4.ドライヤーで全体をある程度乾かし、根元がほどほどに乾いてきたらピンブラシを使いながら乾かしていきます。熱風でやけどさせないよう、犬とドライヤーはある程度の距離を保って使うように。
5.最後に全身をていねいにブラッシングしましょう。
肛門の下には「肛門嚢」という袋があり、においの強い分泌物がたまります。特にパピヨンのような小型犬はこの分泌物がたまりやすく、そのままにしておくと炎症などを起こすこともあるので、シャンプーの前に絞り出してあげましょう。しっぽを持ち上げ、肛門の下左右を親指と人差し指で挟み、押し上げるように絞ります。
愛犬の健康を維持するために、毎日のチェック&ケアはとても大切。きちんと続けることは病気の早期発見にもつながります。
目
涙やけのある場合は専用の洗浄剤を含ませたコットンかガーゼで目の縁を拭きます。また、目の中に異物が入っていたら目薬で洗浄します。目ヤニやホコリ、ゴミなどがついていないかは毎日確認しましょう。
耳
立ち耳ですが、周囲に飾り毛が密生しているため、耳の中は意外とむれやすい状態です。雑菌を防ぐためにもチェックして。汚れを発見したら市販の耳用ローションかベビーオイルを綿棒かコットンにつけ、やさしく汚れを拭き取ります。あまり中まで指を入れすぎないように注意して。
歯
歯のお手入れは毎日行ったほうがいいでしょう。ガーゼなどで歯茎から歯の先に向かって汚れを取ります。犬用のガムや骨などの固めのおやつには歯石を予防する効果もあるので、利用してもよいでしょう。
足の裏
足を滑らせる原因になるので、パッドの間のはみ出た毛をハサミでカットします。チェックは定期的に、シャンプーのときに確認してもよいでしょう。
爪
運動量や散歩する場所などによって伸び方に差があります。シャンプーのときに必ずチェックするようにし、伸びていたら切ります。犬が動いてケガをしないように身体を抱え込むように固定し、足の指を1本ずつ根元から押さえ、血管を傷つけないように注意しながら切ります。切りすぎて出血した場合に備えて、止血剤を用意しておきましょう。自信がなければ病院やトリマーさんにお願いしてもいいでしょう。
パピヨンは小型犬でも活発な犬種。散歩や運動は大好きです。目安は朝夕1~2回、各15~20分程度です。
成犬になるにしたがって外に慣れてきたら、散歩のコースや時間はなるべく決めてしまわないように。定刻の散歩が習慣になると、犬がその時間に催促して吠え出したり、通い慣れた道では率先して歩こうとしたりします。主導権はつねに飼い主がとるようにしましょう。
運動の量は、体格や年齢、環境、食事などによって違います。犬の様子を見ながら調整しましょう。
愛犬が好きな方向に進もうとリードを引っ張ったら、方向転換をしたり立ち止まるなどして、犬の思い通りにならないように。散歩中、路上にはさまざまな障害物があったり、人や自転車が急に飛び出てくることも。何かのハプニングで愛犬がケガをしないためにも、自分勝手な行動をとらないように“しつけ”はしっかりしておきましょう。
提供元:マース ジャパン リミテッド
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