2021年12月20日
by DCM 編集部 |
公開:2021.12.20 09:00 更新:2022.01.17 08:30
ピーマンは、収穫までの期間が短く、収穫量も多いので、家庭菜園で人気の野菜です。また、育てやすいので、初心者でも安心して栽培できます。
ピーマンの栽培時期から、ピーマン栽培に必要なもの、苗の植え付け方や育て方など詳しくご紹介します。また、失敗しないためのポイントも解説していますので、とくに初心者のかたは必見です。
シシトウやトウガラシ、パプリカなども、ピーマンと同じ栽培方法なのでぜひ参考にして、さまざまな野菜の栽培に挑戦してみてくださいね。
ピーマンは、「夏野菜の代表」ともいえる野菜のひとつで、夏の暑さに強いのが魅力。しかし、低温や乾燥には弱い野菜です。植え付けは5月におこない、初夏から秋口にかけて収穫します。
スーパーマーケットなどでは、1年中販売されていますが、旬は夏です。野菜は、旬が一番おいしいので、家庭菜園で育てて、ぜひ旬の夏にピーマンを味わってみてください。
ピーマンの栽培に適した気温は、22~30度です。植え付けは、あたたかくなってくる5月以降におこないます。ピーマンは寒さに弱いので、気候によっては、5月でも防寒対策が必要です。また、植え付けは6月でも問題ありませんが、そのぶん収穫できる期間が短くなってしまいます。
ピーマンの特徴は、植え付けから収穫までの期間の短さです。植え付け後、約1ヶ月で収穫できます。また、収穫期間の長さも魅力です。プランター栽培でも、9月頃までの長期間にわたって収穫できます。
ピーマンは、プランターでも育てられます。収穫までの期間が短いことも含めて、ベランダ菜園におすすめの野菜です。
ベランダにプランターをおく際は、室外機の風があたらない場所におきましょう。ピーマンは、暑さに強いのが特徴です。しかし、室外機の人工的な熱風があたり続けると、土が乾燥し、弱ってしまいます。
ピーマンを栽培するうえで大切なポイントは大きく分けて3つあります。苗やプランターなどの準備、苗の植え付け、そして仕立てです。
難しい点はありませんが、注意すべきポイントがいくつかあるので、初心者のかたは、育て方の全体像を把握してから、栽培をはじめましょう。
ピーマンの育て方で気をつける点をまじえて、ご紹介します。
ピーマンを育てるのに必要なものは、苗、プランター、培養土です。
ピーマンを栽培する際、種から育てるのは難易度が高いので苗から育てましょう。苗は15~20センチ程度の大きさの苗がおすすめです。つぼみが付いて、茎がしっかりとしている苗を選びます。より育ちやすい接ぎ木苗もありますが、ピーマンは比較的育てやすいので、あえて接ぎ木苗を選ぶ必要はありません。
ピーマンの栽培に適したプランターのサイズは、深さ、幅、奥行き共に30センチ以上です。大きなプランターであれば、それだけ大きく育てられます。プランターの底には、排水性をよくするため、鉢底石を敷きましょう。
培養土は、一般的な野菜用培養土で問題ありません。野菜用培養土には、肥料もあらかじめ混ぜ込まれているので、便利です。
苗の植え付け作業の前に、プランターの準備をします。
プランターに培養土を入れる際は、2度に分けて入れ、十分に水分を含ませるのがポイントです。まずプランターの半分まで培養土を入れ、水をかけて十分に水を含ませてから、残りの培養土を、プランターのうえから5センチ程度のところまで入れます。再度水を与えて、培養土全体に水分をいきわたらせたら、プランターの準備は完了です。
プランターの準備ができたら、植え穴をスコップで掘り、苗を浅めに植え付けます。周りの土を寄せて、表面を軽く押さえれば完成です。
遅霜の心配がある場合は、定着するまで、不織布で覆って対策をします。
植え付け後は、すぐに仮支柱を立てます。仮支柱の目的は、茎を安定させ、苗を根付かせることです。植え付けから1週間ほどで、しっかり定着します。
ピーマンは、花が咲く前後で枝分かれをはじめます。このタイミングで仕立て作業が必要です。3本前後に仕立てます。また、葉が茂りすぎると、日当たりや風通しが悪くなり、収穫に影響するので、仕立てた後はわき芽を取り、整枝するようにしましょう。
ピーマンの実が付かない、実が小さいなど初心者がピーマンの栽培で失敗したというかたもいるでしょう。
ピーマンの栽培に失敗をしないために基本をおさえたうえで、気をつけるべきポイントがいくつかあります。そのポイントさえおさえれば栽培もうまくいき、おいしいピーマンが収穫できます。
どんなことに気をつければいいのか見ていきましょう。
ピーマンは、植え付けてから早い段階で花が咲きます。花は養分を奪うので、初心者のかたは、苗を根付かせることを優先して、1番花は摘み取ってしまいましょう。苗が安定していない時期だと、咲いた花が自然に落ちることもありますが、心配する必要はありません。
また、実がなるまでは、水切れをおこさないように、こまめに水やりをしましょう。
ピーマンは、花が咲いたあと2週間程度で収穫できるようになります。株に負担をかけず、できるだけ長く収穫するためには、最適な収穫時期に随時収穫することが必要です。一方、収穫時期を遅らせると、ピーマンの実は色づくので、カラーピーマンとして楽しむこともできます。
ピーマンは、乾燥と多湿に弱い野菜です。下部の葉が、外側に大きく傾いていると、乾燥の兆候なので、こまめに水やりをしましょう。
葉が黄色くなっている場合は、水を与えすぎている可能性があります。土の乾燥具合も見ながら、適切なタイミングで、水やりをしましょう。
最初の実が付き始めた頃から、2週間に1度のペースで追肥をおこないます。肥料は、根全体に与える必要があるので、茎の近くではなく、葉の広がりと同じ位置を目安にまきましょう。ただし、肥料の与えすぎは実が少なくなる原因にもなるので、与える量には注意が必要です。
ピーマン栽培に失敗する原因として多いのは、害虫による被害です。とくに問題なるのが、アブラムシで、野菜の養分を奪うだけでなく、モザイク病という病気の原因にもなります。
アブラムシは、すぐに増えるので、見つけたらすぐに捕殺することが大切です。粘着テープや歯ブラシなどを使って駆除することもできます。
発生を防ぐ対策としては、木酢が有効です。木酢はホームセンターなどで簡単に入手でき、水で10倍程度に薄めて使用します。ただし、かけすぎるとピーマンの成長に影響が出ることがあるので、使用量には注意が必要です。
ピーマンは、植え付けから収穫までの期間が短く、初心者でも、栽培に失敗しにくい野菜の1つです。また、整枝などをおこなって、株に余計な負担をかけず、適切に育てれば、長期間収穫を楽しめます。
ピーマンはさまざまな調理法で食べられるので、料理での使い勝手も抜群です。さらに、β-カロテン・ビタミンC・ビタミンE・食物繊維・カリウムと栄養価も豊富なので、家族の健康維持にも役立ちます。
ピーマンは、短期間でつぎつぎに収穫できるので、収穫時期を逃さないことが大切です。うっかり収穫を忘れて、株に負担をかけることのないように、ピーマン栽培を楽しんでくださいね。
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