2021年12月07日

水耕栽培できる野菜とできない野菜がある?初心者でも簡単に育てられる種類を紹介!

by DCM 編集部

公開:2021.12.07 05:00 更新:2022.01.11 13:43

おうちで手軽に水耕栽培を始めたいけど、「そもそも水耕栽培で野菜が育てられるのか」

「初心者でも簡単に育てられる野菜を知りたい」という悩みがよくあります。

実は水耕栽培には、向いている野菜と向いていない野菜があり、水耕栽培でも育ちやすい品種を選べば、初心者でも簡単に野菜を育てることができるのです。

そこでこの記事では、水耕栽培で作れる野菜と作れない野菜、簡単に育てるコツと初心者におすすめの具体的な野菜を紹介します。

これから育てたい野菜を決めるというかたは、ぜひこの記事で予習をしてみてください。

水耕栽培ではどんな野菜が作れるの?

まずは水耕栽培で作ることができる野菜をみていきましょう。水耕栽培向きの野菜は大きく分けて次の4種類があります。

それぞれを具体的にみていき、最後には水耕栽培には不向きの野菜も紹介していきます。

すぐに収穫できる! 葉物野菜

水耕栽培にもっとも向いているのは、すぐに収穫できる葉物野菜です。例えば、レタス、サンチュ、サラダ菜、水菜、春菊、ルッコラ、大葉などがありますね。

とくにレタス、サンチュ、大葉は種から育てても非常に簡単に収穫できるので、初心者にもおすすめです。またサラダや薬味として使える場面も多いので、育てがいのある野菜でもあります。

葉物野菜は簡単に育てられて、発芽から1〜3週間以内に収穫できるものがほとんどです。室内で育てることが多い水耕栽培では、虫に食われたり、病気にかかったりすることも少ないので、ぜひ育ててみましょう。

簡単に育てられる! 生命力が強い野菜

次に向いているのは、生命力が強い野菜です。そのなかでもミニトマトがおすすめです。

ミニトマトのように、株が大きくなる野菜は、

「水耕栽培に向かないのでは……」

と思うかたもいるかもしれませんが、液体肥料を適切に与えて、株が大きく広がらないように摘心していけば十分育てることができます。

とくにミニトマトには、上に大きくなる品種とは別に矮性トマトという横に大きくなる品種があります。

矮性トマトは株が大きくなりにくい一方で実がたくさんつきやすいので、初心者でも楽しめる品種です。

料理で使える! ちょっとした添え物に使える野菜

料理でちょっとした添え物に使える野菜も水耕栽培におすすめです。いわゆるキッチンハーブですね。

バジル、パクチー、イタリアンパセリ、ローズマリー、ミント、レモンバームなど、さまざまな品種が水耕栽培できます。

これらのキッチンハーブは、少量だけ買うと単価が高くなりがちです。それよりはキッチンハーブとして栽培して、料理に使うときだけ少し収穫するようにすれば、常に新鮮な状態のものを経済的に食べることができます。

また、これらのキッチンハーブは挿し木で簡単に増やすこともできるので、使う量や頻度に合わせて栽培する量も調整しやすいことも魅力です。

食べても捨てずに育てよう! 再生栽培できる野菜

最後に、普通なら捨ててしまう野菜の根っこを使って再生栽培できる野菜も水耕栽培向きです。

例えば、豆苗、大根の葉、にんじんの葉、ネギ、ほうれん草など、さまざまな野菜が再生栽培できます。

再生栽培の特徴は、何といっても初期費用がかからないことです。本来捨てる根っこの部分を水に浸しておけば、自然と芽や葉が生えてきます。

もちろん肥料を与えて本格的に育てれば、立派な株に再生します。豆苗とネギは再生力がとくに強く、料理にも使いやすいのでおすすめです。

これは難しい!水耕栽培できない野菜

水耕栽培できる野菜がたくさんある一方で、水耕栽培が難しい野菜もあります。それは根菜類全般です。

例えば、じゃがいも、玉ねぎ、大根、にんじんなどです。ただし前述したとおり、大根とにんじんは葉を収穫するなら水耕栽培でもできます。

また、木になるものも水耕栽培は難しいです。収穫までに時間がかかりますし、たくさんの栄養を必要とするので、育てるにはかなりの手間がかかります。

同じように、かぼちゃやスイカのような地面を這うように大きな実がなる野菜も向いていません。基本的には葉を食べる野菜が向いていると考えてよいでしょう。

水耕栽培を簡単にするコツを教えて!

水耕栽培は野菜の品種さえしっかり選べば簡単にすることができますが、なるべく手間をかけずにもっと簡単に育てるコツを知りたいですよね。

ここでは、水耕栽培を簡単にするコツを2つ紹介します。

・ペットボトル栽培をする

・よく育ち、早く収穫できる野菜を選ぶ

それぞれ具体的にみていきましょう。

ペットボトル栽培をする

水耕栽培は、専用のキットを使わなくてもペットボトルで簡単に育てることができます。ペットボトル栽培なら場所も取らないですし、水の入れ替えも簡単です。

ペットボトルで水耕栽培容器を作るのはとても簡単です。まずペットボトルの上から1/3のところをカッターで切り取り、飲み口を下にして差し込みます。そこに発芽した野菜あるいは苗をカットしたスポンジに挟み、根が飲み口から出るようにしてセットします。あとは毎日水を入れ替え、適度に液体肥料をあげるだけで大丈夫です。

ペットボトル栽培なら専用キットを買うよりも初期費用を大きく抑えることができます。これから水耕栽培を始めたいかたは、まずはペットボトル栽培から気軽に始めてみるとよいでしょう。

よく育ち、早く収穫できる野菜を選ぶ

野菜の品種を選ぶときは、よく育ち早く収穫できる野菜を選ぶとよいです。生命力の強い品種は、多少管理を怠ってもしっかり成長してくれます。

すぐに収穫できれば世話に飽きる前に水耕栽培の醍醐味を知ることができます。

植物を育てるには時間がかかるものなので、初めての栽培ではなるべく手間のかからないものを選ぶと長続きするでしょう。

また種から始めるよりも、苗から始めるほうが育てやすいです。苗から育てる場合は、ホームセンターなどで買ってきた苗の根をしっかりほぐし、土を落としてからペットボトル容器に移し替えましょう。

すでにある程度育っているので、生命力が強い状態から始めることができます。

これから始めよう! 水耕栽培初心者におすすめの野菜一覧

それでは、これから水耕栽培を始めるかたはどんな品種を選べばよいのでしょうか。ここでは初心者におすすめの品種をリストアップしてみました。

・バジル、大葉、ルッコラなどのハーブ系

・ミニトマト

・豆苗

これらの野菜は、生命力が強くてすぐに収穫できるものばかりです。ここからはそれぞれの具体的な育てかたを紹介していきましょう。

ハーブ系の野菜は種から育てるのがおすすめ

ハーブ系のなかでも初心者におすすめなのが、バジル、大葉、ルッコラの3種類です。

これらの野菜はホームセンターなどで手軽に種を購入することができ、葉を食べる野菜なので種を蒔いてから比較的早く収穫できます。

もちろん苗の状態で売られていることもありますが、これらの3種類の野菜は種から育てるのがおすすめです。

苗で購入する場合は、ほとんどが土ポットに入っているので、根から土を洗い落としてから栽培しなくてはなりません。

バジル、大葉、ルッコラはどれも発芽率が高く、初心者でも種から育てやすいですし、苗から購入するよりも安くたくさん育てることができるのです。

ミニトマトは矮性品種を挿し木で増やすと簡単

矮性のミニトマトは、本来上に伸びる品種とは異なって横に広がる品種なので、スペースを確保しにくい室内でも育てやすいです。

また生命力が強く、成長速度も早いので、初心者でも簡単に育てられるでしょう。さらにミニトマトには実を収穫するという楽しみもあるので、初めての水耕栽培にはぜひおすすめしたい野菜です。

矮性のミニトマトを水耕栽培で育てるなら、買ってきた苗の枝を使って挿し木で増やすのが一番簡単です。挿し木の水耕栽培は、下記の手順でおこないます。

①苗の枝をハサミでカットする

②枝のカットした部分を花瓶やコップに入れた水につけておく

③1週間ほどで根が生えてくるので、水耕栽培容器に移し替える

④毎日水を入れ替え、定期的に液体肥料を与えながら育てる

ミニトマトは種から育てるのは難しいですが、挿し木なら簡単に増やせるので、ぜひチャレンジしてみてください。

豆苗は初期費用0で水耕再生栽培できる

初期費用0で水耕栽培ができるのが、再生栽培の魅力です。とくに豆苗はもっとも再生栽培が簡単な野菜です。

やり方はとても簡単で、スーパーで買ってきた豆苗を食べるときに根から5センチほど茎を残してカットし、残った根の部分を水につけておくだけです。

あとは毎日水を替えてあげるだけで、1週間もあれば買ってきたときと同じくらいの背丈に成長します。1株でおよそ2、3回収穫することができますよ。

豆苗の水耕再生栽培で注意したいのは、日光をしっかり当ててあげることです。室内で育てる場合は、日当たりのよい窓辺に置いてあげるとよいでしょう。

また、豆苗の場合はほかの野菜と異なり、すでに種のなかに栄養素が詰まっているので、液体肥料をあげる必要はありません。

まとめ

水耕栽培ではたくさんの野菜を育てることができますが、なかには向いている野菜、向いていない野菜もあります。

簡単に育てられる葉物野菜やハーブ系、生命力の強いミニトマト、再生栽培できる豆苗などは水耕栽培向きですが、根菜類全般と木になるものは向いていません。

これから水耕栽培を始める初心者のかたは、よく育ちすぐに収穫できる葉物野菜・ミニトマト・豆苗などから始めてみるとよいでしょう。

実際に収穫をしてみて、ぜひ水耕栽培の楽しみを体感してみてください。

新着記事