2021年01月25日

〈トイプードルの特徴〉お手入れと運動

by マース ジャパン リミテッド

公開:2021.01.25 13:40 更新:2021.10.04 16:23

〈獣医師アドバイス〉
飼い主さんの感覚を大切に

日頃の生活で「いつもと違う」と感じた時には、動物病院に相談するようにし、人間と同じく早期発見早期治療をこころがけましょう。

ブラッシング

トイプードルは抜け毛が少なく、体臭も少ない飼いやすい犬種です。ただし、シングルコートで毛がもつれやすく、毛玉ができやすい犬種なので、お手入れは欠かせません。せっかくのチャーミングな毛並みとカットを保つためには、ブラッシングは大切な日課です。ブラッシングは毛並みを美しく整えるだけでなく、ノミやダニ、ホコリなどを取り除き、皮膚の血行を促します。外から汚れをつけてくる散歩の後など、時間を決めて行うとよいでしょう。

●ブラッシングの方法

1.全体をスリッカーブラシでブラッシングして余分な毛を取り除きます。スリッカーブラシを使う際は、力を入れすぎて皮膚を傷めないように注意しましょう。毛を長めにカットしている場合はピンブラシを利用します。

2.毛玉や毛の絡んでいる部分は無理に引っ張らず、前後左右にブラシを動かしてほぐします。

3.毛の薄いところやデリケートな部分(顔や喉、内股)は、やさしく行ってください。

4.仕上げはコームで毛並みを整えます。

トリミングについて

はさみやバリカンを使って毛を整えるトリミングは、オシャレなカットのためだけでなく、健康管理にも有効です。家庭でも可能ですが、かなり技術を要するので専門家にまかせましょう。放っておくと毛が伸び、毛玉だらけになってしまうので、月に一度はトリミングが必要です。

●ブラシの種類

スリッカー

アンダーコートをすいて抜け毛を取り除いたり、絡まった毛をほぐしたりするブラシです。毛の向きによって持ち方を変え、力を抜いて皮膚と平行に滑らせて使います。

コーム

毛並みを整えるペット専用の櫛です。粗目と細目の2WAYタイプで先が丸くなった金属製のものがオススメ。

ピンブラシ

シャンプーのあと、ドライヤーで仕上げるときに使います。皮膚への刺激がやさしく、手首を回すようにして滑らせて使います。小ぶりでクッション部分に弾力があり、ゴムに植えられたピンが適度にしなるものを使いましょう。

シャンプー

10日に1回で十分。あまりシャンプーすると皮脂を取りすぎて、皮膚や被毛にダメージを与えてしまうこともあります。体調を確認し、咳や鼻水の症状が出ているときはやめておきましょう。シャンプーの前によくブラッシングしておくとシャンプーが行き渡り、汚れが落ちやすくなります。

●シャンプーとドライヤーの注意

1.シャンプー剤はオイル分の多いものは避け、薄めて使います。汚れの多いお尻、四肢は多めにつけて洗ってください。また、トイプードルは巻き毛が魅力。リンス剤も濃いめのものを使うと毛がしっとりしすぎるので、薄めのものを使用し、毛玉をできにくくする程度の柔らかさになるように仕上げましょう。

2.シャワー(温度は37~38℃が目安)は後部からかけはじめ、徐々に全体を濡らし、頭部を最後にします。顔の部分は頭を上げて洗い、耳は引っ張りながら撫でるように洗います。

3.洗うときやすすぐときもシャワーと同様の順序で行います。シャンプーはよく洗い流します。残っているとかゆみの原因になることがあります。洗い流したらタオルで包み、水分を拭き取ります。

4.ドライヤーもシャワーと同様の順序で。熱風でやけどさせないよう、適度な距離を保つこと。ブラッシングしながら、毛を伸ばすようにして乾かします。

シャンプー前に肛門嚢を絞る

肛門の下には「肛門嚢」という袋があり、においの強い分泌物がたまります。トイプードルのような小型犬では、そのままにしておくと炎症などを起こすこともあるので、シャンプーの前に絞り出してあげましょう。

しっぽを持ち上げ、肛門の下左右を親指と人差し指で挟み、押し上げるように絞ります。

各部のお手入れ

愛犬の健康を維持するために、毎日のチェック&ケアはとても大切。きちんと続けることは病気の早期発見にもつながります。

トイプードルの目は涙やけを起こしがちなので要注意。毎朝、目ヤニやホコリ、ゴミなどがついていないかを確認してお手入れします。汚れは薄めたホウ酸水をガーゼかコットンにつけて拭きます。汚れがひどい場合は、ぬるま湯でふやかしてから拭き取ります。異物が入っているときは、犬用目薬で洗浄してください。

トイプードルは垂れ耳のため、耳の中がムレやすく、そのうえ耳の中に毛が生えやすい犬種です。耳の中の状態にも気を使ってあげたいもの。まめにお手入れをするように心がけましょう。目安は4、5日に一度、耳用のローションを綿棒につけ、耳を傷つけないようにやさしく拭き取ります。

ガーゼを指に巻いて歯茎から歯の先に向って歯垢を取っていきます。ガーゼで取れない汚れは犬用の歯ブラシを使うのもよいでしょう。

犬用のガムや骨などの固いおやつも歯石の予防には効果的です。

足の裏

パッドの間のはみ出た毛をバリカンでカットします。バリカンは刃を立てないで、肌に平行に刈るようにしましょう。運動量や散歩する場所などによって伸び方に差があるので、まめにチェックするようにしましょう。

目安は1カ月に1回くらい。足の裏同様、運動量や散歩する場所などによって伸び方に差が出ますので、まめに確認し、伸びていたら切るようにします。カットするときは後脚から始め、指を1本ずつ根元から押さえ、血管を傷つけないように注意しながら切ります。切りすぎて出血した場合に備えて、止血剤を用意しておきましょう。自信がなければ病院やトリマーさんにお願いしてもいいでしょう。

運動

トイプードルは、身体はそれほど大きくなくても活発な犬種です。朝夕2回、各15分~20分程度の早歩きをするくらいの運動量が目安です。

●散歩・運動の注意点

散歩のコースや時間は決めてしまわないように。定刻の散歩が習慣になると、犬がその時間に催促して吠え出したり、通い慣れた道では率先して歩こうとしたりします。主導権はつねに飼い主がとるようにしましょう。

運動の量は、体格や年齢、環境、食事などによって違います。犬の様子を見ながら調整しましょう。

愛犬が好きな方向に進もうとリードを引っ張ったら、方向転換をしたり立ち止まるなどして、犬の思い通りにならないように。散歩中、路上にはさまざまな障害物があったり、人や自転車が急に飛び出てくることも。何かのハプニングで愛犬がケガをしないためにも、自分勝手な行動をとらないように“しつけ”はしっかりしておきましょう。

提供元:マース ジャパン リミテッド

http://www.promanage-pet.jp/

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