2021年12月13日

初心者でも家庭菜園でジャガイモを大きく育てられる!栽培方法や育て方のコツを紹介

by DCM 編集部

公開:2021.12.13 05:00 更新:2022.01.04 08:20

ジャガイモの栽培は、それほど難しいものではなく、プランターでも可能です。そのため、ジャガイモは家庭菜園の初心者にもおすすめです。

地中で育つため、成長途中の様子が分かりにくいジャガイモですが、事前の準備、病害虫対策など、いくつかのポイントを押さえれば、しっかり収穫することができます。

さまざまな料理に利用でき、食卓に欠かせない野菜の1つであるジャガイモ。自宅で栽培する際の基本的な育て方や、失敗しないためのコツをまとめました。

ジャガイモ栽培の基本

ジャガイモは、初心者でも育てやすい野菜です。

家庭菜園で野菜を育てる際には、栽培期間が長いほど病気や、生育不良のリスクも高まります。しかし、ジャガイモは、植え付けから数ヶ月で収穫できるので、栽培に失敗しにくい野菜といえるのです。

基本的な部分をしっかり押さえておけば、初心者でもしっかり収穫することができる、ジャガイモ栽培の基本をご紹介します。

栽培期間が短くて育てやすい

ジャガイモは生育期間が約3ヶ月と、イモ類の中でも比較的短いのが特徴です。

ジャガイモは暑さを嫌うので、春の間に育てるのが基本的な栽培方法です。ジャガイモの植え付け時期は、2月下旬から4月上旬までで、梅雨明け前には収穫します。

また、暖かい地域では秋植えも可能です。秋植えをする場合は、8月下旬から9月上旬にかけて、植え付けを行います。11月下旬から12月頃が収穫時期です。

プランターでも栽培可能

地下に育つジャガイモは、露地栽培で育てるものだと思われがちですが、実はプランターでも栽培することができます。

プランターで栽培する際は、深さ30センチ以上を目安に、できるだけ深いプランターを用意しましょう。また、1株あたり、直径30~40センチのスペースが必要なので、複数植え付けをする場合は、株数に合わせた広さのプランターが必要です。

用意するタネイモのサイズも、露地栽培と、プランター栽培の場合で異なります。プランター栽培では、できるだけ大きなタネイモを用意しましょう。

プランター栽培の場合、土の湿度を一定に保つことが難しいので、大きめにカットすることで、より水分を保持できるようにするのです。

準備段階で気をつければ失敗しない

ジャガイモ栽培に失敗する、主な原因の1つは病気です。

中でもジャガイモで発症しやすいのが、そうか病。しかし、そうか病は、健康なタネイモを選ぶことである程度防ぐことができます。

また、未熟な堆肥を使わない、連作を行わない、アルカリ性の資材を使わないといった点に注意ですれば、発生を抑えられます。

そうか病にかかると、ジャガイモの表面に病斑ができ、一度かかると防除できません。ただし、皮を厚くむけば食べられます。

ポイントを押さえれば初心者でも簡単!ジャガイモの育て方

ジャガイモを育てるにはいくつかのポイントがあります。それらのポイントをきちんと押さえておけば、ジャガイモの栽培は初心者でも簡単です。

初心者は大きさに注意!タネイモを準備する

ジャガイモは、タネイモから育てます。タネイモはできるだけ、ホームセンターの園芸コーナーや専門の園芸店などで入手しましょう。

食用のジャガイモをタネイモとして使用することもできますが、既に病気に感染している可能性もあり、栽培の失敗につながってしまうことがあります。その点、タネイモとして売られているものは、多くが消毒されているので、安心です。

初心者のかたは、そのまま植え付けできるサイズのタネイモを選ぶことをおすすめします。

カットが必要なサイズのタネイモを選んだ場合は、カット面から腐るのを防ぐために、カット面の消毒が必要です。手間が増えるばかりか、失敗の原因にもなってしまいます。

植え付けのポイントは芽出し

芽出しとは、タネイモを植え付ける前に光に当て、先に芽を出しておく作業のことです。植え付けの前に芽出しを行っておくことで、ジャガイモを休眠から目覚めさせ、大きく育つための準備をさせておきます。

芽出しは必ずしも行う必要はありませんが、発芽不良や生育不良のリスクを減らすためにも、できるだけ芽出しを行いましょう。

芽かきと土寄せは大きく育てるのに欠かせない

芽が10センチほどまで成長すれば、芽かきの適期となります。

芽かきとは、太くて元気そうな芽を1株あたり2本から4本まで残して、後はかきとってしまう作業です。成長させる芽を絞ることで、栄養がより集中するので、大きく育てられます。

この時、タネイモが抜けたり傷ついたりしないよう、株元をしっかりと押さえて、慎重に芽かきを行ってください。また、芽を一気に引き抜いたり、先端を持って抜いたりすると茎が折れてしまうので注意しましょう。

土寄せとは、イモの部分を地上に露出させないために必要な作業です。イモの部分に光が当たると、緑化が進んで有毒物質のソラニンが発生してしまいます。株元に水がたまらないようにする意味もあるので、株元にしっかりと土寄せをしましょう。

土寄せは、芽かきの後ジャガイモを収穫するまで、1~2週間おきに繰り返し行います。

病害虫には要注意!対策のポイント

ジャガイモ栽培を成功させるには、病害虫対策に注意を払う必要があります。

害虫では、アブラムシやコメツキムシには特に注意が必要です。害虫による被害は病気につながることもしばしば。病気の原因となるウイルスを媒介したり、食害された部分から病原菌が侵入したりすることもあります。

害虫予防は基本的に農薬で行います。しかし、農薬で害虫の発生を、完全に予防できるわけではありません。

そのため、こまめに雑草を取り除き、風通しや水はけを整えて、よい環境を維持することも必要です。

また、マリーゴールドやネギ類を一緒に植えると、コンパニオンプランツとして、害虫からジャガイモを守ってくれます。

上手に保存して熟成させてもおいしいジャガイモ

ジャガイモは、栽培する際に、いくつか気をつける点はありますが、育て方さえ守れば、初心者でもしっかり収穫できます。家庭菜園で育てた新鮮なジャガイモを使った料理は、格別です。

また、ジャガイモは、熟成させてもおいしいのをご存じですか。

ジャガイモは、気温が下がり氷点下に近づくと、凍らないよう、自分で糖を作り出します。この糖が甘みとなり、よりおいしいジャガイモになるのです。自宅でジャガイモを熟成させる場合は、冷蔵庫のチルド室での保管が向いています。

自分で育てたジャガイモを、新鮮なうちにいただきつつ、余った分は熟成させて、さらに楽しむ。さまざまな楽しみかたのできるジャガイモを、ぜひ家庭菜園で育ててみてくださいね。

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