2021年01月22日

米軍将校も驚いた日本の技術力!セロテープ®の歴史

by ニチバン株式会社

公開:2021.01.22 18:10 更新:2021.10.04 16:23

セロテープ®という名前は商標登録された固有名詞であり、そのセロテープ®誕生の裏側にあのGHQが深くかかわっていることはあまり知られておりません…。
今回はセロテープ®誕生の歴史に迫ります。

アメリカ生まれのセロハン粘着テープ

セロハン粘着テープの歴史は、1930年アメリカに始まります。当初は自動車の塗装に使われていました。テープが透明で、水ものりも使わずにそのまま貼れる便利さが受け入れられ、ものを貼りつけたり補修する用具として広まりました。

本格生産のきっかけはGHQ

戦後、日本に駐留していたGHQは検閲した手紙の封かんにアメリカ製のセロハン粘着テープを使っていました。しかし、輸入が遅れ品不足が発生!困ったGHQは1947年、絆創膏などを製造していたニチバン(当時の社名は日絆工業)に製造を打診します。

米軍将校も驚いた日本の技術力

ニチバンは絆創膏製造の技術を応用し、1948年にセロハン粘着テープの試作品を納品しました。満足のいく品質ではありませんでしたが、GHQの将校たちは短期間で試作した日本の技術力を称賛したといいます。

写真は、発売当初のセロテープ®とテープカッターです。

販売促進の取り組み

GHQへの納入を続けるうちに安定生産の目処が立ったことから、1948年6月に製品名「セロテープ®」として市販を開始しました。しかし、セロテープ®は当初まったく売れませんでした。なぜなら当時の日本では、ものを貼るのに粘着テープを使う習慣がなかったからです。

そこで宣伝カーを全国に巡回させる、デパートにマネキン(実演販売員)を置き宣伝を行うなど、様々な普及活動を行い、セロテープ®の使い方や特長を地道に伝えていきました。

みなさまの定番文具に

積極的な販売促進活動と品質改善を続けてきた結果、「セロテープ®」は家庭やオフィスで最も身近な粘着テープのひとつとなっています。

2013年には、「セロテープ® 大巻 箱入り」がグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。

テープの豆知識

「テープの幅」と「巻心の大きさ」の意外な共通点

セロテープ®の幅は12mmから24mmと、中途半端なサイズだと思いませんか?実はGHQの担当官がインチ(1インチ≒25.4mm)を基準として、12mmを1/2インチ、18mmを3/4インチ、24mmを1インチと定めた名残です。同様にセロテープ®の巻心の大きさも大巻が3インチ(約7.6cm)、小巻が1インチ(約2.5cm)と、現在でもインチを基準としています。

提供元:ニチバン株式会社

https://www.nichiban.co.jp/

新着記事