2020年11月16日
by 貝印株式会社 |
公開:2020.11.16 00:00 更新:2021.10.04 16:23
シェービングは人類の進化とともにありました。
毛を剃るのに必要なカミソリはどのように生まれ、そしてどのように発達していったのか。ここではその歴史をご紹介します。
「ヒゲを剃る」という行為はいつから行われていたのでしょうか?
その答えを得るためには、新石器時代までに遡ることになります。
石器時代とは、主に石を加工した道具を作ったり、使っていたりしていた時代のこと。金属を用いることはまだありませんでした。
人類が文化を営み始めた最初期の時代です。
当時は黒曜石と呼ばれる石を研いだものがカミソリ代わりでした。
その後、青銅器時代から鉄器時代にかけて金属を加工する技術を手にした人類は、石よりもはるかに切れ味の高まったカミソリを作り出していきます。
エジプトの第18王朝の頃には刃の部分と柄の部分が別々となった折りたたみ式のカミソリが登場しました。
これが現在のカミソリの元祖といっていいかもしれません。
日本にカミソリが伝来したのは、538年頃のことだったといわれています。
この年は日本に仏教が伝わった年。つまり、カミソリは僧侶が頭髪を剃る際に用いる仏具として日本にやってきました。
そんなカミソリを一般の人が手にすることはまずありませんでした。
木製の毛抜きでヒゲを整える時代が長く続いた後、カミソリを手にしたのは戦国時代の織田信長でした。
信長は月代と呼ばれる武士独特のヘアースタイルを整えるためにカミソリを使用します。このことがきっかけとなり、武士の間でカミソリが用いられるようになりました。
日本よりもはるかに文化の進んでいた西洋のカミソリが伝わったのは、文明開化の明治時代のことです。
明治後期には、安全カミソリが海外から輸入されるようになり、一般の人々も気軽に自分でヒゲを剃るようになっていったのです。
貝印の歴史は、一本のポケットナイフから始まります。
当時、国内でも珍しい存在だったポケットナイフ作りを事業として産声をあげた貝印は、従来品を参考に品質向上と量産に努め、ついに「510番」というヒット作を生み出します。
初代社長である遠藤斉治朗はその成功に安住することなく、次のヒット作となるアイテムを探しました。
そのなかで乗り出したのが、当時、東京や大阪で飛ぶように売れていたのに輸入品に頼らざるを得なかったという安全カミソリだったのです。
本格的に商品化を目指すべく、1932年に安全カミソリを製造する会社を設立。
試行錯誤を繰り返しながら、国産初のカミソリ替刃の製造に着手します。
カミソリの事業が軌道に乗ったのは1936年頃のことでした。
戦後の1951年になると、貝印は風呂場などに置かれていた「軽便カミソリ」の製造に乗り出します。これは、初めて「貝印」の名がついた製品となりました。
その後も貝印はカミソリの研究開発を重ねていき、
1974年には、「ビジネスマン002」で二枚刃カミソリの販売を開始。
1998年には、約2年間の研究開発を経て、満を持して発表された世界初の三枚刃替刃式カミソリ「K-3」が発売しています。
「K-3」は発売からわずか一ヶ月で生産が追いつかなくなるほどの大ヒットとなりました。
2004年には四枚刃「K-4」を発表。
五枚刃となる「KAI5」は2008年から販売しています。
提供元:貝印株式会社
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