2022年01月10日
by DCM 編集部 |
公開:2022.01.10 10:00 更新:2022.01.12 14:33
植物が育つためには、光、水、そして土が必要です。光と水については、どの植物も量や程度の違いはあれど共通ですが、土に関しては、育てる植物によって必要な性質が異なる場合があります。
多肉植物の場合は、排水性と通気性の高い土が必要です。保水性の高い土を選ぶと、トラブルにつながることもあります。
買ってきた鉢植えのまま栽培する場合は、あまり土を意識することはありませんが、植え替えや寄せ植えをする際など、多肉植物の栽培をより楽しむためには、土の準備が必要です。
多肉植物の栽培に適した土の選び方や、状況に応じてオリジナルで土を配合するポイントなど、多肉植物の土壌作りについて詳しく解説します。
多肉植物の育て方を調べると、「水やりはあまり必要ない」という内容をよく見かけます。多肉植物は、葉や根に水分をため込む性質があるため、多くの水を必要としません。
あまり水を必要としない多肉植物の栽培に適した土は、余分な水をため込まない排水性のある土です。排水性が悪いとトラブルにもつながり、大切な多肉植物が枯れてしまうこともあります。
さらに、栄養が豊かで植物の栽培に向いていそうな 通常の園芸用の土は、多肉植物の栽培には向いていないので注意が必要です。
生長に多くの水を必要としない多肉植物の栽培に使う土は、余分な水分をため込まない、排水性が高いものを選びます。また、特に休眠期などには、土が乾燥した状態を保つ必要があるので通気性も重要です。
余分な水分が土のなかに残り続けると、根腐れをおこしやすくなり、最悪の場合は枯れてしまいます。
より乾燥した状態を保てるように、水はけのいい土を使いつつ適度に日光に当て、風通しのいい場所で育てましょう。
「この間家庭菜園を作ったときの土があまっているから」と、他の観葉植物や家庭菜園で使用している園芸用の土を、多肉植物の栽培に使用する場合には、注意が必要です。園芸用の土は、一般的に保水性があり、あまり乾かないようになっているので、乾燥を好む多肉植物の栽培には向いていません。
多肉植物を育てる際は、水やり後2〜3日で土が乾くことが理想です。いつまでも水分が乾かないと、根腐れを防止しながら生長に必要な水を与えるという細かな管理が必要になり、簡単なはずの多肉植物栽培が途端に難しくなってしまいます。
園芸用の土は、肥料など栄養分が豊富という特徴もありますが、多肉植物には肥料や養分もあまり必要ないので、園芸用の土をそのまま使うメリットはありません。
多肉植物の栽培に適している排水性の高い土は、どんなものを選べばいいのでしょうか。
初心者や、あまり手間をかけたくないかたには、ホームセンターなどで購入できる多肉植物専用の土をおすすめします。
一方で、残った園芸用の土を使いたい場合などは、排水性の高い土を使ってオリジナルで配合することも可能です。
オリジナル配合と聞くと難しいノウハウが必要そうですが、排水性を高めるために配合する土はある程度決まっているので、実はオリジナル配合の難易度は高くありません。自分で配合した土で育てると、多肉植物への愛着もより大きくなりますよ。
多肉植物用として販売されている培養土は、排水性・通気性・酸性酸度(ph)などが多肉植物の栽培に適した状態に調整されているので、そのまま使用できます。
特に多肉植物の栽培をはじめたばかりのかたは、手軽に栽培に最適な土壌環境にできる多肉植物用の培養土を使用することをおすすめします。
すでに手持ちの一般園芸用の土を多肉植物の栽培に使用したい場合は、排水性と通気性を高めることで流用可能です。
園芸用の土はかなり保水力が高く、アルカリ性なので、そのままでは多肉植物の栽培には向いていません。多肉植物栽培に園芸用の土を流用する際は、弱酸性で水はけのよい赤玉土・軽石を配合して、排水性と酸性度を調整しましょう。
具体的には、園芸用土3:赤玉土4:軽石3の割合を目安に配合します。考え方としては、園芸用土を保水力や栄養を担う補助用土としてとらえ、排水性や通気性がよく、土壌を酸性に調整できる基本用土を全体の6〜7割配合するイメージです。
オリジナルで配合する場合は、基本用土と補助用土をブレンドします。基本用土とは、全体の6〜7割を占める、土壌の基本を決める土です。一方補助用土は、基本用土にない性質を補ったり、基本用土の機能をさらに高めたりするために使用します。
多肉植物栽培によく使用される基本用土は、赤玉土、鹿沼土、日向土、軽石などです。補助用土としては、バーミキュライト、腐葉土、ピートモス、籾殻くん炭などがあります。
基本の配合割合としては、赤玉土(小粒)3: 鹿沼土(小粒)3: 腐葉土4の割合がおすすめです。多肉植物は根腐れをおこしやすいので、排水性がよく、無菌の赤玉土と鹿沼土を基本用土として使用しています。
基本用土は、配合した際に排水性と酸性度がちょうどよくなるものであれば、他の土を組み合わせても問題ありません。また、補助用土の腐葉土によって、適度な養分と保水性を与えています。同じ性質であれば、バーミキュライトや他の補助用土でもかまいません。
土の配合は、プロの生産者でも十人十色。土の特性を理解して試行錯誤しながら、最適なオリジナル配合を見つけてくださいね。
オリジナルで土を配合する最大のメリットは、多肉植物の生育や特性にあわせて配合できることです。
多肉植物を栽培する際は、多肉植物用の土で基本的には問題ありません。ただ、育てる環境によっては、より排水性を高めたり、保水性を上げたりしたほうが、より元気に育つようになることもあります。
オリジナル配合する際のポイントを目的別に紹介するので、土を配合する際の参考にしてくださいね。
多肉植物は、湿気を嫌うので、水やり後に適度に乾燥する土壌にすることが基本です。土がなかなか乾かない場合は、通気性と排水性をさらに高める配合をする必要があります。
もともと通気性のないプラスチックやガラスなどでできた鉢や、底に排水穴の開いていない鉢を使用する場合は、意識的に通気性を高める必要があります。また、多肉植物のなかでも特に乾燥を好む品種を栽培する場合も、排水性の検討が必要です。
通気性と排水性を高めるためには、日向土か軽石を多く配合します。配合していない場合は、今使用している土に追加しましょう。量についての決まりはないので、土の乾き具合を見ながら調整する必要があります。水やりから、概ね2〜3日で乾燥する土壌が理想です。
アルカリ性の土からでは養分を十分に吸収できない性質が多肉植物には あるので、土壌を弱酸性に保つ必要があります。
園芸用の土など、アルカリ性の土を使用する場合は、酸性に寄せる調整が必要です。また、水はけに問題がないのに、多肉植物の生育がよくない場合は、土壌の酸性度が不足していることもあります。
酸性にする基本用土は、鹿沼土か無調整のピートモスです。ただし、鹿沼土が多すぎると酸性に傾きすぎてしまうので、赤玉土やくん炭(補助用土)で酸性度を適切に調整しましょう。
多肉植物の土は、排水性が重要です。しかし、多くの水分を必要とする品種を栽培する際や、素焼きなどの通気性が高い鉢を使用する場合は、保水性が必要になるケースもあります。
保水性を高めるための用土としては、バーミキュライトや腐葉土がおすすめです。特に、バーミキュライトは無菌で使いやすいので、多肉植物の土としてよく使用されています。
多肉植物の土選びで最大のポイントは、排水性です。基本的には、ホームセンターなどで購入できる多肉植物用の土を使えば、多肉植物の栽培に適した性質が備わっています。
土を選ぶ際に、意外と盲点なのが鉢の素材です。
インテリアとして人気の多肉植物の鉢には、凝ったデザインのものもよく使われています。素焼きなど通気性のいいもの、プラスチック製で通気性は悪いが、鉢穴がきちんと開いているもの、ガラス容器などで通気性も悪く排水性もないものなど、素材も性質もさまざまです。
より多肉植物にとって最適な環境にするためには、鉢の特性まで考慮して土を調整しましょう。
また、オリジナルで土を配合すれば、鉢や環境にあわせた土にできます。配合を試行錯誤することも楽しいので、もっと多肉植物の栽培を好きになれますよ。
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