2020年12月16日

LED(発光ダイオード)

by アイリスオーヤマ株式会社

公開:2020.12.16 20:10 更新:2021.10.04 16:23

1.基本説明

LEDとは?

LED(Light Emitting Diode)とは「発光ダイオード」と呼ばれる半導体のことで、白熱ランプや蛍光ランプと違い、特殊な構造を持つ物質に与えた電気エネルギーが、直接光に変わるという原理の光源となります。

LEDの特徴として、発光効率が高く高寿命・省エネ性にすぐれています。また発熱量も少ないことから空調の効率化にも効果的となります。従来使用されてきた、一般家庭白熱電球・蛍光灯にかわり、LEDの普及が進んでおります。

6つのポイント

1.省エネ・・・消費電力は従来の白熱電球より大幅に削減されます。

2.長寿命・・・・白熱電球は1000〜2000時間。LED電球は4万時間(12時間点灯で約10年間)。

3.害虫の軽減・・・虫が集まりやすい波長をほとんど出しません。

4.空調費用の軽減・・・白熱電球は点灯時100℃以上発熱。LED電球は50℃以下。

5.劣化の防止・・・可視光線以外の光をほとんど出しません。紫外線などをカット。

6.CO2排出を低減・・・消費電力が少ないため、二酸化炭素の排出量を抑えることが可能。

最新動向

LEDの特長である調光・調色制御のしやすさやデザインの自由度の高さを生かした多灯分散照明や建築化照明などの手法により、空間演出を行ったり快適性を向上させるなどの動きが進んでいます。

また、センサー連動・一括制御・タイマー制御・スピーカー内臓などにより、快適性や利便性を向上させた商品や防犯用途などの商品ができています。さらに、LED電球器具に通信機能を内蔵、もしくは通信アダプターを介してHEMSに接続することで、家中どこからでも照明の個別操作ができるシステムも販売されています。

HEMSとは、Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)の略です。エネルギーを見える化するだけでなく、家電、電気設備を最適に制御するための管理システムです。

2.LEDのしくみ

LEDの発光原理

LEDは電気を流すと発光する半導体の一種です

LEDチップに順方向の電圧をかけると、LEDチップの中を電子と正孔が移動し電流が流れます。移動の途中で電子と正孔がぶつかると結合(この現象を再結合という)し、再結合された状態では、電子と正孔がもともと持っていたエネルギーよりも、小さなエネルギーになります。

その時に電子が保有しているエネルギーの一部が光のエネルギーに変換され発光します。これがLEDの発光原理です。

LED電球の構造図

一般電球タイプ(E26口金)

LEDパッケージと点灯回路を一体化し、一般電球(シリカ電球など)と同じE26口金、または小形電球(ミニクリプトン電球など)と同じE17口金をつけたランプです。LEDから発せられる光にはほとんど熱が含まれませんが、LEDパッケージ自体はある程度の熱を発生します。この熱がLED電球の性能に影響する場合があるため、本体部分には熱を効率的に逃がす工夫がされています。

3.種類と特長

LED電球

LED電球の特長は、その光の指向性にあります。白熱電球や蛍光ランプは、点灯すると全方向へ光が拡散するので、周囲全体が明るくなります。これに対して、LED電球は狭い範囲しか光が拡散しないので、照射された部分のみが明るくなります。例えば机の上で本を読む場合、本の部分だけを照らすことができます。したがって、発光効率が同じであれば少ない消費電力で、必要な部分だけを明るくすることができます。

今まで使っていた照明器具の電球の代わりに使うことができる、電球形LEDランプが販売されています。

用途、形状、口金、配光などさまざまな種類のランプがありますので、その特長を生かして選択します。

LED電球と一般電球の比較例

省エネ・長寿命で、省資源な経済的光源です。

省エネ性比較

地球温暖化防止・環境破壊防止のため、消費電力が大きく寿命の短い白熱電球から電球形蛍光ランプへ、さらに電球形LEDランプへと切り替えが進んでいます。省エネ性の比較を図に示します。白熱電球の価格に比べ、電球形LEDランプは約20倍と高いものの、電球形LEDランプの寿命は、白熱電球の約40倍と長いため、白熱電球と電球形LED蛍光ランプは約9か月でコストが逆転します。

LEDシーリングライト

LEDシーリングライトは、光の色や明るさをユーザーが自由に設定することができます。

調色は、通常、白色と暖色のLED素子を組み合わせ、それぞれのLED素子の明るさを調整することで、白色から暖色までの光の色を調整しています。

光の色と明るさの関係は、白色と暖色の中間が最も明るいもの、どの色でも同じ明るさのもの、白色を最も明るくしたものなど、製品によって異なっております。

センサーにより部屋の明るさを検知して自動的に調光する機能を備えている製品もあります。

シーリングライトのポイント

①朝起きたときは、爽やかな「昼光色」100%で、スッキリ目覚め

②昼間は、外光を取り入れて明るさに応じて自然な感じの「昼白色」50%に調光。

③夕食時は、暖かみのある「電球色」100%で料理をおいしそうに。

④団らん時は、「電球色」を50%に抑えて落ち着いた雰囲気にするのがおすすめ。

①~④を組み合わせて自動で、調光・調色を行うタイプもあります。

4.選び方

電球の口金(LED電球)

電球に電源を供給する部分を口金といいます。

電球の種類により形状(大きさ)が異なるので、交換の際は注意が必要となります。

明るさ

明るさの単位

1.全光束:ルーメン(lm)

全光束とは、光源がすべての方向に対して放出する光の量となります。一般的にはこのルーメン値が明るさの基準として統一されており、数値が高い光源ほど明るいといえます。

2.光度:カンデラ(cd)

カンデラは光源の光の強さを表す単位となります。

3.照度:ルクス(㏓)

照度は、光源によって照らされている面の明るさを表す数値となります。1カンデラの光源から1m離れたところの明るさ(照度)を1ルクスといいます。

光の色

光の色

蛍光灯・LEDの光源色は、「蛍光ランプ・LEDの光源色及び演色性による区分」により、昼光色・昼白色・白色・温白色・電球色の5種類に区分されます。

代表的な色として、

昼光色・・・すがすがしいさわやかな光であり、住宅では多く使われる。

昼白色・・・生き生きとした自然の光で、住宅・オフィスなどで幅広く使われる。

電球色・・・温かみのある落ち着いた雰囲気を演出する光であり、リビングやダイニングなどのくつろぎの場に適ている。

光の広がり

配光

LEDから発生する光は指向性があり、白熱球から電球型LEDランプに取り替えたとき、光の広がり方が異なるため暗く感じることがある。白熱電球の光の広がり方に近づけたLED電球が販売されており、白熱電球と同じように全体照明として使用できるようになった。

器具に合わせた選択

・調光機能のついた器具には、調光器対応のLED電球を選びます。

断熱材施工器具には、断熱材施工器具対応のLED電球以外は使用できません。

5.使い方

安全上の注意(LED電球)

6.照明のレシピ

リビング

シーリングライト(天井に直接取り付ける、丸・角の照明器具)、シャンデリア(天井から吊り下げるタイプの照明器具)、ダウンライト(埋め込み型の照明器具)、ブラケット(壁面に取り付ける照明器具)、スポットライト(照らしたい部分をより照らす照明器具)があります。

ダイニング

引掛シーリング対応のペンダントは、大きいサイズでテーブルを照らすタイプが多いです。小形のペンダントをいくつか吊り下げるには、ライティングダクト対応がおすすめです。

寝室

寝室にシーリングライトがある場合、くつろぎを邪魔しないやわらかいひかりで、ベッドから調色・調光できるリモコン付きがおすすめです。

子供部屋

子供部屋には、勉強や読書のときに、文字が読みやすい明るさやひかりの色を選べるタイプを選びましょう。明るさは100%、ひかりの色は昼光色が、文字をくっきりと浮かび上がらせるのでおすすめです。最近は、あらかじめ勉強や読書に適したひかりの色や明るさをボタン一つで設定できるタイプが登場しています。

和室

和風シーリングライト/ペンダント

天然木枠と和紙調シェードで温かみのある明かりを演出する、和風角形のLEDシーリングライトです。

和室や玄関にも合う、あたたかみを感じる和風柄のペンダントライトです。

廊下

ダウンライトは、一体形と交換形(電球形LEDランプやLEDユニット)があります。廊下から居室に入った時に、暗いと感じない明るさがおすすめです。ひかりの色や広がり方はお好みで選びましょう。

階段

ブラケットにも、一体形と交換形があります。壁に付けても邪魔にならないコンパクトなものがおすすめです。一体形には薄形でコンパクトなタイプが揃っています。

浴室

LED浴室灯

防雨・防湿機能だから安心して使えます。天井・壁どちらにでも取付可能です。

トイレの照明

トイレに人が入ると点灯、出て少し時間が経つと消灯。

エクステリア

エクステリアの照明器具は、雨に強い防雨形を使います。中央奥が玄関灯、左右が門灯です。

夜の帰宅時、足元の明るさを確保する明るさが必要です。

足元の明るさを確保し、庭やエントランスなどの植栽を演出するガーデンライト。

屋外

スポットライトに人感センサ付きのタイプを選べば、人が近づくと点灯するので、防犯効果があがります。

7.Q&A 

Q.「調光」とは、どのような機能ですか?

A.光の明るさを段階的に調節できる機能です。上手に調光すれば、余分な明るさを抑えて省エネができます。

※商品によって調光できる段階が異なります。

Q.「調色」とは、どのような機能ですか?

A.光の色を調整できる機能です。お部屋の使い方や時間帯などに合わせてお好みの色に変えることができます。リビングや子ども部屋など、1つのお部屋で様々な使い方をする場所におすすめです。

商品紹介

LEDシーリングライト 音声操作 5.11シリーズ モールフレーム 調色 

●商品サイズ(cm):直径約53.7×高さ約15.3

●商品重量:約2.0kg

●定格電圧:AC100V(50/60Hz)

●定格消費電力:約32.5W

●光色:電球色~昼光色相当

●器具光束:4000lm

●設計寿命:40000時間

LEDシーリングライト メタルサーキットシリーズ クリアフレーム 調色 

●定格電圧:100V(50/60Hz)

●光色:電球色~昼光色相当

●器具光束:4000lm

●演色性:Ra80

●発光効率:114lm/W

●設計寿命:40000時間

LEDシーリングライト CL8D-EH

●商品サイズ(cm):直径約45×高さ約9.3

●商品重量:約1.0kg

●定格消費電力:約33W

●定格電圧:100V(50/60Hz)

●演色性:80Ra、設計寿命:40,000時間

●調光:10段階

●光色:昼光色相当

●器具光束:3300lm

提供元:アイリスオーヤマ株式会社

https://www.irisohyama.co.jp

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