2021年01月12日

寒肥・お礼肥をあげよう!

by DCM 編集部

公開:2021.01.12 10:50 更新:2021.10.04 16:23

この時期に行う重要な園芸作業の1つに「寒肥・お礼肥」が挙げられます。
12月から2月の気温が下がり、休眠期に入ったタイミングで肥料をあげることにより、3月以降の植物の活動を促します。

まだ間に合います!
みなさんもこの時期に「寒肥・お礼肥」することをおすすめします!

「寒肥」とは??

目的と効果

寒肥は文字通り寒い時期に与える肥料のことを言い、「かんごえ」や「かんぴ」などと呼びます。

寒肥として使われる肥料は主に「緩効性肥料」と呼ばれる、『ゆっくりと長く効く』ものを用います。

一般的には「有機質肥料」で油かす、牛糞、鶏糞、魚粉、藁などを休眠期の植物に与えます。

寒肥を与えることで来春の栄養源となり、春に良い花を咲かせ、良い実をつけます。

寒肥の与え方

寒肥には3つの施肥方法があります。

①【つぼ肥法】庭木や植木が密集した場所に3~6ヵ所穴を掘った施肥

②【放射状肥法】大きい樹木の周りに4~6ヵ所ほど放射状に掘って施肥

③【輪肥】1本だけ独立した樹木のまわりを輪状に掘って施肥

これらの施肥方法は、それぞれ効果的に栄養素を吸収させ、根や樹木の幹、周りの植物を守りつつ寒肥を与えるやり方です。樹木の枝下にあたる部分に、溝や穴を掘って肥料を与え埋め戻します。

また、樹木の大きさによって、寒肥の与え方が異なります。

1m以上の樹木の場合

木の枝の真下に5か所程度の穴を掘り、肥料を入れます。

深さは10㎝~20㎝ほどで肥料を入れてから土を戻してください。

※施肥量の目安は1㎏~1.5㎏ですが樹木の大きさによって変えましょう。

1m以下の樹木の場合

木の枝の真下に円状に肥料を入れます。

深さは10㎝~20㎝ほどで肥料を入れてから土を戻してください。

※施肥量の目安は1㎏~1.5㎏ですが樹木の大きさによって変えましょう。

「お礼肥」とは??

目的と効果

お礼肥は少し読みにくいですが「おれいごえ」と読みます。

先の寒肥とは異なり、お礼肥には『すぐに効果が表れる』速効性のある化学肥料などを用います。

樹木が花を咲かせた後や樹木の果実を収穫した後に、「樹木の低下した樹勢を回復」、「株を充実」させるために与える肥料です。

お礼肥の与え方

お礼肥の場合は株もとに化成肥料を施します。

その際、直接肥料に触れると「肥料焼け」を起こしてしまうことがあります。肥料焼けを起こさないためにも、使用頻度や使用量を守り、根から離して施肥しましょう。

植物の休眠期・活動期を知ろう!

果樹苗や庭木などの多くの植物は外気温の下がる12月になると「休眠期」に入ります。

これは春に新芽を出すために力を蓄えるからです。

この時期になると活動が停滞し休眠しているので速効性のある肥料を与えても効果が出ないのです。

ですので、この時期には「寒肥」として『ゆっくりと長く効く』緩効性肥料を与えてあげましょう。

そうすれば、春先(3月~4月ごろ)に活動期をむかえ、植物は元気に活動するようになるでしょう。

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