2021年11月15日
by DCM 編集部 |
公開:2021.11.15 12:00 更新:2021.12.16 14:37
近年キャンプ中の熊被害が大きな問題になっています。2020年に長野で女性キャンパーが熊に襲われた事故は非常にショッキングでした。
熊の生息圏と人間の生活圏が近くなったこと、山の食料事情に加えて肉食が進み熊が凶暴化してきたことで事故が増えています。
そこでこの記事では、熊に襲われないための知識と対策グッズについて説明していきます。
これからのキャンプの必須課題となるので、安全に楽しむためにもぜひ最後までご覧ください。
どのキャンプ場でも熊に遭遇するリスクはありますが、キャンプ中に必ず襲われるわけではありません。ここからは熊に気をつけるべき5つのケースを紹介します。
・熊が生息する地域のキャンプ場
・春から秋にかけての季節
・キャンプ中に食事をするとき
・ソロキャンプをするとき
・新しい糞、足跡を見つけたとき
これらは熊に出会う可能性が高いケースなので、細かく確認しておきましょう。
熊は主に北海道、本州、四国に多く生息しています。山に住む人が減ったために熊の生息地域が拡大して、山中にも多く出没するようになりました。
キャンプ場へ向かう道中で「熊出没」の看板を多く見かけるなら、山奥でなくても野営地や秘境と言われるキャンプ場には、熊が現れる可能性があるということです。
各地域で目撃された熊の情報は、注意喚起のためマメに発信されているので、必ずチェックしてから出かけるようにしましょう。
春から秋にかけては、熊が活発になる季節です。6月〜7月の発情期や秋の食いだめの時期は気性も荒く、遭遇すると大変危険です。
また、春から初夏にかけては子熊を連れている母熊も見かけることがありますが、母熊は特に警戒心が強くなっているので、子熊がかわいいからと近づいてはいけません。
冬眠から覚めて動き出す春・夏・秋の季節は、熊に遭遇する可能性が非常に高くなっているので、十分に注意しましょう。
キャンプ場での食事中または調理をしているときは、周辺に食べ物のにおいが広がり、熊が寄ってくる可能性があります。
熊はとても嗅覚が鋭く、食べ物を求めて活動しているので、作った食事だけでなく食材もきちんと保管しておかないと、テントやその周りを荒らしにやってきます。
熊は普通、栗やどんぐりなどの木の実、植物などを食べていますが、実は死んだシカなどの動物も食べる雑食なので、食べ物の管理は徹底するようにしましょう。
ソロキャンプ中は人と話したり騒いだりすることがなく静かなため、食べ物を夢中になって探している熊が人に気づかず近寄ってくることがあります。
特にソロキャンパーは熊よけの鈴を腰につけて音が鳴るようにしたり、ラジオやスマホで音楽を鳴らしたりと存在をアピールして、熊が自ら近づかないように仕向けましょう。
最近、人のいない山中のキャンプ場では熊の出没が増加していることもあり、昼間は屋外でのキャンプを楽しみ、夜は安全のため、車中泊をするソロキャンパーも増えています。
新しい糞や足跡は、その辺りが野生動物の活動ルートとなっている証拠です。テントを設営する前に、近くに新しい糞や足跡がないか確認してみましょう。
もし、足跡などを見つけた場合は、速やかにそのキャンプ場を離れるようにしましょう。
また、その糞や足跡が熊のものと確定できなくても、イノシシやサル、シカなど危険な動物のものである可能性があるので、移動したほうが安心です。
熊出没のリスクがあっても、秘境でのキャンプにはそこでしか味わえないよさがありますよね。
そこで、危険をうまく回避しながら楽しむためにできる対策を4つ挙げてみました。
・食材、残飯の管理を徹底する
・熊鈴、獣よけ線香を活用する
・林、薮から離れたところにテントを設営する
・キャンプ場の熊対策ルールをしっかり守る
ここからはこれらの熊対策の具体的な実践方法を説明していきます。
キャンプ場内に、熊が開けられないようなしっかりとしたゴミ箱があれば、食べた後のゴミはそこへ捨てるようにしましょう。
自分で管理するなら、チャック付きの袋や熊対策のフードコンテナなどを用意して密封し、徹底してにおい漏れを防ぐとよいです。
少しでも食材のにおいがすると、熊が近づいてくる可能性が高くなります。熊の嗅覚は犬の嗅覚よりも優れていて、人間の嗅覚の100倍もあります。
ちょっとしたにおいでもすぐに嗅ぎつける能力があるので、食べ物の扱いは念入りにおこないましょう。
昔からよく使われてきた熊よけの鈴は、音を鳴らすことで熊に人間の存在を知らせ、警戒心を促すものです。小さくて邪魔にならないので身につけたり、テントにつけたりするようにしましょう。
また、蚊取り線香と同じ要領で焚く獣よけの線香は、トウガラシの成分であるカプサイシンを利用した、イノシシやシカなどを寄せ付けないための線香です。
煙が多く立つのでテントから少し離れた場所に置くことをおすすめします。
最近では熊が人に慣れてきたせいか、鈴をつけていても熊に襲われるといったこともあります。
しかし、これらのアイテムも予防策としては有効とされているので、準備しておいたほうが安心度は増すでしょう。
テントを設営する場所は、林や薮から離れたところを選ぶようにしましょう。
背の高い木が多く立っている林、草が生い茂った薮は、昼間でも影が多く視界が悪いので、近くに熊が潜んでいても発見しにくい場所です。
また、さまざまな獣の通り道にもなっている可能性が高く非常に危険です。
できるだけ周りの状況が一目でわかる、ある程度視界の開けた場所にテントを設営するほうがよいでしょう。
熊が出やすいキャンプ場では、熊対策に関する看板などが必ず設置されています。
熊に出会わないためのルールや遭遇した際にとってはいけない行動などが記されているので、よく読んで守るようにしましょう。
また、掲示板などに新しい熊に関する情報も掲示されていることがあります。事前にインターネットなどで、近辺の熊情報を収集しておきましょう。
熊対策をしっかりしていても、熊に出会う確率を0%にすることはできません。もし、熊に遭遇してしまったら、まずは焦らず冷静になることが重要です。
そしてここからは、その次にとるべき対策を2つお伝えします。
熊を発見したら、思わず声を上げてしまいそうですが、それはNGです。もちろん、背を向けて走って逃げることも絶対にしてはいけません。
まずは気持ちを落ち着かせ、熊から目を離さずにゆっくりと後退りをしながら距離をとっていきます。
距離をとりながら、熊との間に立木を挟むように移動しておくと、万が一熊が突進してきたときに間の木が障害物となってくれます。
熊が突進してきて距離が近くなってしまったら、熊スプレーを噴射します。あまり遠い距離では拡散して効果が弱くなるので、5メートル以内の距離で熊の鼻先に向かって噴射するとよいでしょう。
ただし、スプレーは人にも害を及ぼす危険な薬剤です。恐怖から慌ててスプレーして他の人や自分にスプレーがかかると大変危険です。
熊スプレーなど、熊に抵抗するものがない場合には、両腕で頭を守りながらうつ伏せに両腕で頭を守りながらうつ伏せになって腹部を守る体制になります。
そのときリュックを背負っていれば、背中はリュックがガードしてくれます。
ここ数年、熊が山を降りてくるのは、食糧不足によるものとも言われていますが、熊を獲る人が減り、熊の数が増えていることも原因のひとつとなっています。
また、逃げる人が増えたために、熊が人間を怖がらなくなっている傾向があるのです。
こうした背景から、安全なキャンプを楽しむために、どこの山中でも熊が現れる可能性があると十分に心得ておく必要があります。
いつものキャンプ道具にプラスして、熊対策の予防グッズや万が一のアイテムをお守り代わりに持っておくとよいでしょう。
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