2021年04月19日
by ジェックス株式会社 |
公開:2021.04.19 16:10 更新:2021.10.04 16:23
水草はアクアリウムに絶対必要、というわけではありませんが、美しいアクアリウム水槽には、きれいな水草たちがいきいきと育っています。「水草育成って難しい」というイメージがあるかもしれません。でも、あなたの水槽に合った水草選びと育て方を知っておけば、『理想の水槽レイアウト』の実現も夢ではありません!
水草が茂っている水槽はまさに、美しい自然の仕組みが再現されているといえます。きれいに輝く水、いきいきと泳ぐお魚たち。そのためには水草を健康に育てる必要がありますが、まずは『水草を植えるメリット』を知って、モチベーションを高めましょう!
エサの食べ残しやお魚のフンはバクテリアに分解されて、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩と、害の少ないものに変わっていきます。硝酸塩の害は少ないものの、溜まるとお魚にとってあまりよくありません。そんな硝酸塩を水草は根や葉から栄養として吸収してくれます。
また水草は水中の余分な栄養分を吸収してくれるので、ある程度コケの発生を防ぐ効果もあります。
インテリアとして、オシャレな観葉植物をお部屋に置いている方も少なくないのではないないでしょうか?澄んだ水の中でお魚といっしょにゆらめく水草は、一般的な観葉植物とはまた違った美しさを持っています。
また美しさだけでなく、緑色には目の疲れを和らげたり脳の働きを活性化させたりする力が、水のゆらめきにはリラックス効果があると言われています。
お魚の繁殖を考える場合、水草は産卵場所になったり、稚魚の隠れ家になったりと、様々なメリットがあります。お魚の種類よって相性のよい水草や、産卵に適した水草がありますので、ぜひ調べてみて下さい。
ほとんどの水草は陸地で育っている植物が水中でも適応できるように進化したものです。なので水草は水中で、ある意味陸上と比べて苦労しながら生きています。水中に差す光の量は陸上より弱く、また、水中には光合成に必要な二酸化炭素は空気中のように一定には溶け込んでいません。また、水中に栄養が豊富だとコケが発生し、植物たちの葉を覆ってしまったりします。
ですので、水草育成は基本的に陸上の植物を育てるよりも難しい、と考えなくてはなりません。水草の種類を選ぶことと、水草が育ちやすい環境をつくることが大切です。
全ての植物に共通しますが、草は光と二酸化炭素と水によって光合成を行います。そして水槽で一番不足するのは『二酸化炭素』です。
二酸化炭素の供給方法は、主に下記の4つがあります。
・高圧ボンベ式
・発酵式
・タブレット式
・自然溶解式
高圧ボンベ式が一般的ですが、タブレット式は手軽に供給できたりとそれぞれにメリットがありますので、ご自身や水槽の規模に一番合った方法を選びましょう。
しかし、費用もかかるので、二酸化炭素を添加しなくても育つ水草を探す、ということもおすすめです。
水草を育てるための、もう一つの大事な要素が『光』です。二酸化炭素を添加しなくても育つ水草はありますが、光がなくては水草は育ちません。
一般的に、点灯時間は6〜10時間の間がいいとされています。また、光の強さの目安は下記の通りです(lm=ルーメン)。
・水槽サイズ30cm…350〜700lm程度
・水槽サイズ45cm…1000〜2000lm程度
・水槽サイズ60cm…1500〜3000lm程度
植える水草の種類や量にもよりますが、きれいに水草を成長させたい場合は栄養=肥料を追加してあげることが大切です。『3大栄養素』である窒素、リン、カリウム、そしてその他の微量元素も必要となります。特にカリウムは水槽内で不足しがちなので注意が必要です。
浮き草には栄養を吸収しやすい『液体タイプ』、根から栄養を吸収する水草には『固形タイプ』がおすすめですが、共通して言えることは肥料の与えすぎはコケの発生原因となったり、水草の成長自体によくない場合がある、ということです。
水草の種類や状態をよくみて、本当に肥料不足か、不足ならどの栄養素が不足しているのかを見極めることが大切です。
ほとんどの水草育成には中性(ph)が基本。そして軟水を好みます。特に、硬度は重要で、軟水の反対の『硬水』では水草の育成は難しくなります。硬度を上げてしまうサンゴ砂や貝殻などが底砂に含まれると育成を妨げることがあります。水換えはお魚のためだけではありません。水換えによる新鮮な水により、水草も活性が上がり、成長のきっかけになることもあります。
アクアリウムショップには様々な水草が売られていて、形も値段も様々。気に入った水草を選んで水槽に植えたい!と思うところですが、事前に『種類による難易度』や『育つ環境』、『売っている状態のチェック』をすることで、水草育成の成功が近づきます。
お店で売っている水草は一つの水槽に並んでいることが多いですが、これは販売のためにまとめられているだけで、すべての水草が同じ環境で同じように育つわけではありません。
価格の高い水草は、基本的には育成が難しい、といえます。お店にある水草の種類は非常に多いので、店員さんに「どんな水質で、どんな砂、光はどれくらい当てればよいでしょうか」などと聞くと、育成のポイントを教えてくれます。
水上葉とは、水草が陸上で育成しているときの姿。水草を育成して出荷しているファームは、効率よく育てるために『陸上』で水草を増やしています。それをお店で販売しているので、家に持ちかえり水槽に入れると、水草はまずは陸上の葉である水上葉を枯らして、そのあとに水草が生えてきます。この陸上から水中への適応は水草にも大きな負担なため、水質や光、栄養が合わないと、そこで枯れてしまうこともあります。
水上葉で売られている水草を選ぶポイントは、葉ぶりがいい、茎が太い、根っこが傷んでいない、などの見た目の良さを基準にします。葉が黄色がかっていたり、根っこのあたりが柔らかそうになっているものは、水草自体が傷んでいる可能性があります。
水草には大きく分けて3種類あります。一つは茎のある水草。もう一つは葉っぱだけの水草。もう一つは、コケの仲間。茎のある水草はどんどん高く成長していきます。葉っぱだけの水草は、どちらかというと高さとともに、横に広がっていきます。コケの仲間はふわっとした形をして、石や流木に絡みついて独特の雰囲気を演出してくれます。
【育成難易度:★☆☆☆☆】
【成長スピード:★★★★★】
【おすすめ位置:後景】
【二酸化炭素添加:不要】
丈夫な水草で、幅広い水槽環境に適応できるので、水草育成がはじめての方にもおすすめです。成長が早く大きくなりやすいので、小〜中型水槽に植える場合はトリミングを行いましょう。
【育成難易度:★☆☆☆☆】
【成長スピード:★☆☆☆☆】
【おすすめ位置:前景】
【二酸化炭素添加:不要】
丈夫で生育も遅いので飼育難易度が低く、光が弱かったり、二酸化炭素が少ない状況でも適応します。
砂に植えても良いですが、通常は岩や流木に着生します。
【育成難易度:★★☆☆☆】
【成長スピード:★★★☆☆】
【おすすめ位置:後景】
【二酸化炭素添加:不要】
30cm以上に成長し、丈夫で育てやすく、取り扱っているアクアリウムショップも多い水草です。まれに溶けたり、茶色く枯れだした場合は水質を見直してみましょう。一般にバリスネリアはpH6~7.5くらいを好むとされています。
【育成難易度:★★☆☆☆】
【成長スピード:★☆☆☆☆】
【おすすめ位置:前〜後景全て】
【二酸化炭素添加:不要】
岩や流木に活着するコケです。お手入れも簡単で、安価で入手できるとあって、はじめての方から上級者まで多くのアクアリウム愛好者が使用しています。ただし、葉のトリミングだけは忘れずに。
【育成難易度:★★★☆☆】
【成長スピード:★★★★☆】
【おすすめ位置:後景。水中でも水面でも育ちます。】
【二酸化炭素添加:不要】
丈夫で水中でも水面に浮かせてもよく育つ水草ですが、水質の急変には弱い面があります。環境が良ければ成長スピードが早く、水質的にグッピーと相性がいいと言われています。
水草育成にコケ(藻類)の発生はつきものです。なぜなら、コケも、水草も、同じ栄養で成長するためです。光や栄養、二酸化炭素を競い合うように摂取して成長しているのです。そのため水草が生い茂った水槽ではコケはほとんど生えませんし、コケだらけの水槽では水草は育ちにくいのです。水草にどうしてもついてしまうコケは、掃除の得意な生き物たちの力を借りて対処しましょう!
細かい水草の繊維までツマツマしながら、コケを食べてくれます。水草を傷めたり、食べることはほとんどないのでとっても安心。温和な性格なので、魚たちとも喧嘩しません。
平らな面のコケを食べてくれます。少し細い水草や、流木、岩などについたコケも器用に食べてくれます。
コリドラスはコケを直接食べてくれることはありませんが、実は水草周り、特に根っこ周辺をお掃除してくれるので、水草周辺のゴミを片付けてくれる存在。水槽内におこりがちな淀みを解消してくれます。
最初からいきなり水草が順調に育つ、ということはなかなか無いかも知れません。もしあなたが二酸化炭素の添加を行わないのであれば、数種類の水草をまずは植えてみて、水槽の水質と相性の良い水草を探す、という方法もおすすめ。水槽の水質は、敷いている砂、地域の水道水の水質、濾過材などに影響されます。水質を合わせるのではなく、水質に合う水草を探す、ということも一つの水草育成成功のポイントといえます。
提供元:ジェックス株式会社
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