2021年03月02日

ハムスターがかかりやすい!?病気を知る②

by ジェックス株式会社

公開:2021.03.02 14:10 更新:2021.10.04 16:23

ハムスターにかかる恐れがある病気について解説いたします。
※弊社顧問獣医師監修

不正咬合(ふせいこうごう)

歯の噛み合わせがおかしくなって正しく噛めないことを不正咬合と表現します。

ハムスターでは先天性の咬合不良はまれなことで、ケージの金属製ワイヤーを齧ることや、外傷による切歯の破損がきっかけで生じることによるものが多い様です。ハムスターの切歯(前歯)は生涯伸び続ける歯であるために、下顎の歯は鼻先に向かって伸び、上顎の歯は丸まって上顎の頬に向かって伸びてゆきます。この影響で、食事をすることが出来なくなり、衰弱してしまう事さえあります。

ハムスターの食事が減らなくなったり、食べ物を与えても喜ばなくなった時、食べにくくしている時、歯が変な方向に伸びている時などは、適切な治療をして貰える動物病院に相談してみましょう。

※弊社顧問獣医師監修

皮膚系疾患

ハムスターの毛が薄くなる、禿げる、ふけが出る、赤くなる、臭いがするなどの変化が見られれば皮膚炎を疑いましょう。

皮膚炎の原因には、寄生虫、細菌、アレルギー、腫瘍、栄養のアンバランスなど様々な原因が考えられますが、たまに皮膚病と間違えられやすい軽微な変化もあります。ウォーターボトルなどの水漏れや尿の付着した被毛の汚れで不衛生な状態が続いて炎症を越していることもあり、この様な時は環境の整備で改善が得られます。タンパク質の摂取不足では栄養性の皮膚疾患も生じる事があります。掻き癖や脱毛、炎症などが見られたら、専門の動物病院に相談してみると良いでしょう。

※弊社顧問獣医師監修

呼吸器系疾患

くしゃみや鼻水、目やに、咳などの症状を示していたら、呼吸器系疾患を疑いましょう。これらの症状の原因としては細菌感染による肺炎や気管支炎の他、アレルギー関連でも生じます。

また希なことですが、慢性化している呼吸器症状は、胸の中の腫瘍や心臓病に関連していることもあります。免疫力の少ない幼齢期や高齢期のハムちゃんでは、飼育環境のストレスなどが加わって感染症を引き起こすという確率が高くなるので注意が必要です。感染症であれば抗生物質などでの対処療法が行われます。

床材に針葉樹系のチップを利用している場合は、アレルギー性鼻炎を引き起こしていることがあるほか、食事についても考慮する必要があります。鼻炎と同時に皮膚疾患を併発している場合は、床材を紙製に変更することや食事を替えるなどの対処が有効な場合もありますので検討しましょう。

※弊社顧問獣医師監修

疑似冬眠、低体温症

野生のハムちゃんは常に動きまわりながら体温を維持しているため冬眠をしないと言われています。

しかし冬の時期に寒い室内のケージで飼われているハムちゃんは、野外ほど自由に動き回ることができない上に、温かい土の中にもぐることも出来ないので体温を保つことが出来ません。

もしも気温10℃以下の部屋で管理したり、毛布などでくるむなどしたりして暗居場所での生活時間が長くなると、疑似冬眠(低体温症)に陥ることがあります。

この状態を放置すると生命に関わりますので、そのまま放置せず、明るく温かい20℃近くの温度環境をつくって適切な飼育を心がけてください。

※弊社顧問獣医師監修

提供元:ジェックス株式会社

https://www.gex-fp.co.jp/

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