2021年07月02日

我が家のニオイに気づいてない!!玄関のニオイの発生源と対策

by DCM株式会社

公開:2021.07.02 13:10 更新:2021.10.04 16:23

2018.03.14

家事のアレコレ、健康、安全など暮らしの悩みは尽きないもの。そんなお悩みの解決法を、住生活ジャーナリストの藤原千秋さんにお聞きしました。

お悩み21

「マンションに住んでいます。用事があって先日、同じマンション内のお宅のドアを開けた瞬間、ちょっと懐かしい運動部の部室みたいなニオイがしました。なるほど高校生と中学生、二人の男の子がいる……。考えてみると、どのお宅もその家独特のニオイがしますよね。同じような間取りの家なのに不思議。でも、わが家も他人からするとやっぱり臭うんでしょうか。」

■玄関ドアを開けた瞬間にわかる、「その家」らしいニオイの正体とは?

部室っぽいニオイ! 私にも覚えがあります! 実はわが家でも先日、ああっと思うことがありました。

中学生の子どもが体育の授業で使った柔道着を持ち帰ったものの、自室に置きっ放しにしていたんですね。ベッドの下に置いてそのまましばらく置かれていたそれを発掘して広げた時に、「これ、部室のニオイだ」と思いました。

おそらくは厚手の生地に染み付いた汗や皮脂の酸化したもの、それからホコリ、細菌やカビ。そんなものの入り混じったニオイなのでしょう。急いで漂白しながら洗いましたけれども。

住まいの中に漂う、その家独特のニオイを「生活臭」といいます。生活に関わり、伴って発生するあらゆるニオイの混合臭ですので、その原因はひとつだけに特定できるという類のものではありません。

よくある、主な生活臭の発生源は、ペット(主にトイレ周りの排泄物)、タバコ(壁などに付着したヤニ)、調理中に発生して壁などに付着した油煙(の酸化したもの)、下駄箱の靴内や壁面(に発生した雑菌)、浴室の石けんやボディソープなどの香料、浴室や洗面所に生えたカビ、キッチン等排水口から逆流した下水、クローゼットの防虫剤やカビ、ベッドや布団など寝具に染み込んだ汗や皮脂、カビ、カーテンやラグや絨毯や布ソファに染み込んだホコリや汚れやカビ、書籍や雑誌、部屋干しの洗濯物、などなど……。

つまるところ、普通に暮らしている、自分の身の回りにある、あらゆる要素が「ニオイ」の元になりえるのですよね。

■人の嗅覚には順応性がある

ただ、いかんせん、人の嗅覚には「順応性(疲労性ともいう)」というものがあり、同じニオイを嗅ぎつづけているとそのニオイに慣れて、何も感じなくなってしまいます。

ですから、多くの人は自分の暮らしているその家独特の「ニオイ」というものを感知していません。ただ、旅行などで数日家を空けてから戻ると、玄関を開けたその時だけ「あれっ」と感じるのではないかと思います。それが、他人の感知するところの「その家らしいニオイ」です。

間取りなどにもよるところはありますが、その多くは玄関周り由来のニオイがより強く感じられると思います。家の中でも「ニオイ」の元となる原因として大きな要素が玄関、特に「靴」にあるのがその理由です。

靴の中は履いている状態で常に高温多湿、人の足裏から出る分泌物(汗)や靴下内に付着する角質その他によって雑菌の繁殖にうってつけの環境となっています。

主にこの雑菌の活動に際して発生する排泄物が、あの靴ならではの嫌なニオイをもたらします。加えて、脱いだ後も乾ききらない汗の水分や、雨天時などに湿ってしまったことなどが原因でカビが生えることもあり、そのカビによるニオイが伴うこともあります。靴の汚れ、泥土などに含まれる雑菌の繁殖もあります。

つまり他人に感知されやすい「生活臭」を減らしたいのであれば、まずは玄関周りのチェックと掃除から入るのが近道。古靴、特に夏場裸足で履くサンダルやスニーカーは劣化しやすくニオイの元になりがちなので、すでに臭っているなら適宜処分したほうが、下駄箱全体の細菌やカビによる汚染を減らす上でも有効です。

ニオイとしてはさほどではないかもしれませんが、女性のロングブーツ、特に暖かい裏起毛のものなどは、カビのみならずダニが繁殖しやすく不衛生になりがちなため、季節外には必ず除湿剤やダニ摂りマットを仕込んでおきましょう。

■消臭剤と芳香剤の上手な使い分け

多くの「生活臭」は、湿ってこもった空気ほど濃く強く感じられるものですから、来客前など適切な換気を行えば比較的短時間のうちに、一時的には減らすことが可能です。ただニオイの元(汚れなど)をそのままにしておく限り、時間が経てば、ニオイがまた戻ってきてしまうのは避けられません。

そういう意味では「消臭剤」も「芳香剤」も一時しのぎの対処、道具ではあるのですが、根本的な掃除や処理までの「つなぎ」としてじょうずに活用するのは、ニオイに対しての心配やストレスを減らす意味で有効です。

多くのニオイ分子(人の嗅覚にニオイを感じさせる分子)は、気温が高いほど活発に動き回るため、人にも強く働きかけます。この動き回り飛び回るニオイ分子を吸着してニオイを減らすのが「消臭剤」で、炭(活性炭など)を用いたものや、高分子ポリマーなどを用いたものが市販されています。これらを選び使い分けるには、多少の時間を要しても構わないか、即効性を求めるか目的をはっきりさせるのがコツです。

「芳香剤」は、ニオイ成分そのものは置いて、別の匂いで悪いニオイの感知をしにくくさせ、マスキングするものです。近年、化学合成香料からエッセンシャルオイルなどの天然成分が主な商品に人気が移行してきています。

その特性から推し計ればわかりやすいと思いますが、「消臭剤」は、ニオイの元の近くに置くことでより効果があがりますが、「芳香剤」のほうはニオイの元からは遠くに置いたほうが良いものです。悪い「ニオイ」と混じってますます複雑な「ニオイ」を発生させかねないからです。

また「消臭剤」は気持ち低い位置、住まいの空気が淀み滞りやすいところに置き悪いニオイを一網打尽に。「芳香剤」は比較的高めの、住まいの風上になる位置から家中に良い香りを行き渡らせるように、など、それぞれの目的に応じた置き方をくふうするようにしましょう。

このように、どんなに気をつけてはいても、ある程度のニオイの発生、存在は避けきれません。ただその「わが家らしいにおい」がなるべく悪臭に傾かないよう、暮らしを整えていけるといいですね。

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<プロフィール紹介>

藤原千秋

大手住宅メーカー勤務を経て、主に住まい・暮らしまわりの記事を専門に執筆。現在は企画、広告、商品開発アドバイザーなど多様な業務に携わる。TV「マツコの知らない世界」に1000個の掃除グッズを試した主婦として出演も。著・監修書に『この一冊ですべてがわかる!家事のきほん新事典』など。

提供元:DCM株式会社

https://www.dcm-hc.co.jp/

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