2021年01月20日

除菌剤のネコ腸コロナウイルスへの効果について

by フマキラー株式会社

公開:2021.01.20 12:40 更新:2021.10.04 16:23

フマキラーでは、新型コロナウイルスと類似するネコ腸コロナウイルスを使用した試験を外部試験機関で行い、当社除菌剤3品に含まれる成分について、その効果を確認しています。
(2020年2月19日, 一般財団法人北里環境科学センター)

1.ネコ腸コロナウイルスへの効果(ウイルス不活化試験にて確認)

2.ウイルス不活化試験(TCID50法による確認)

試験内容:当社製品3品に含まれる成分に対してネコ腸コロナウイルスの不活化効果を調べた。

試験方法概要:

<供試ウイルス>ネコ腸コロナウイルス(Feline enteric coronavirus,WSU 79-1683株)

<方法>

①試験品0.9mLにウイルス液0.1mLを混合し、10秒作用させた。

②作用後、混合液から0.1mL採取し、培地で100倍程度に希釈して作用を停止させた。

③②の液を感染価測定用試料の原液としてTCID50法で感染価を測定した。

対照(ブランク)の初期感染価は1.1×105TCID50/mLであった。

製品液A [成分:発酵アルコール、グレープフルーツ種子エキス、緑茶抽出物](台所用アルコール除菌剤)・・・感染価(TCID50/mL)<1.3×10 減少率99.9%以上

製品液B [成分:発酵アルコール、グレープフルーツ種子エキス、電解アルカリイオン水](住宅用ウイルス対策剤アルコール処方)・・・感染価(TCID50/mL)<1.3×10 減少率99.9%以上

製品液C [成分:グレープフルーツ種子エキス、pH調整剤](住宅用ウイルス対策剤ノンアルコール処方)・・・感染価(TCID50/mL)<1.3×10 減少率99.9%以上

コロナウイルスについて

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)はニドウイルス目コロナウイルス科コロナウイルス亜科ベータコロナウイルス属に分類されるウイルスです。

現在世界中で急ピッチで研究が進められておりますが、実際の新型コロナウイルスで試験を行うには相応の時間を要すると考え、今回は代替ウイルスとしてネコ腸コロナウイルスを用いて試験を実施いたしました。

ネコ腸コロナウイルスはニドウイルス目コロナウイルス科コロナウイルス亜科アルファコロナウイルス属に分類されるウイルスです。

コロナウイルス科のウイルスは、表面に、スパイク蛋白、エンベロープ蛋白、膜蛋白を含む脂質膜(エンベロープ)を有するという共通構造をもちます。このエンベロープ膜を破壊することで、ウイルスを不活化させることができます。

このため新型コロナウイルスと同じ科であり同じ構造を持つネコ腸コロナウイルスは代替ウイルスとして妥当であると判断しております。

3.コロナウイルスに効くメカニズム

エンベロープ(脂質で構成された膜)を溶かし、ウイルスを不活化します。

※上記メカニズムは試験結果や類似成分からの推定となります。

フマキラー株式会社

https://fumakilla.jp/

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