2020年12月17日
by 京都機械工具株式会社 |
公開:2020.12.17 18:10 更新:2021.10.04 16:23
トルクレンチとは「今行っている作業を、どれくらいの力で締付けているか」を測定する工具で、精密機器です。ボルトやねじを適正トルクで締め付けるために使用します。
すでに締め付けられているボルト・ナットが、どれくらいの力で締め付けられているかを確認する工具ではありません。
締め付け力(トルク)の単位はN・m(ニュートンメートル)で表します。
トルクレンチにも様々な種類がありますが、締付けトルクの確認方法で分類すると「直読式」と「シグナル式」に分けられます。
直接目盛の数値を読み取りながら作業するトルクレンチ。設定トルクに対し、何N・m(ニュートンメートル)で締め付けたか数値で分かることが特長。
・ビーム型トルクレンチ (プレート型トルクレンチ)
ある一定の力を加えた時に発生する金属の歪みをプレート上に刻まれた目盛で読み取ります。機構が単純な分、意外に正確で安価なものが多いのですが、力点位置を正確にするためにグリップがカタカタ動くタイプが一般的なので、使い方には少し慣れとコツがいります。また、プレートを真上から読まないと数字がずれてしまうので、さまざまな角度で作業をすることには向いていません。
※KTCでは生産終了。
・ダイヤル式トルクレンチ
中央についたダイヤルの目盛でトルク値を判読します。このタイプは置き針がついていて、ピーク値のトルクを確認できることと、比較的正確なのが長所ですが、大きく重量があり、価格が高いといった短所があります。
設定トルク値を「超えた」ことを、音や振動などでお知らせするトルクレンチ。
・プレセット型トルクレンチ
あらかじめ設定したトルクに達すると軽いショックが手に伝わったり、「カチッ」という音がして締付け完了が確認できます。同じトルクで何本もボルトを締め付けるような連続作業に適しています。
・デジタルトルクレンチ
プレセット型やダイヤル型はスプリングやカムといった機械的な機構でトルクを測定するのに対し、デジタル型はレンチに掛かる力をセンサーで電気的な信号に変換して測定するもので、締付けトルクを数字で読み取ることが可能です。
直読み式は、数値を読み取る位置や角度によって狂いが生じるという問題点がありました。またシグナル式も、設定トルク値を「超えた」瞬時に力を緩めなければオーバートルクになってしまい、作業者によって締め付けトルクに差異が生じるという問題点がありました。
デジタルトルクレンチは、数字が読み取れるダイヤル型と設定トルクを知らせてくれるプレセット型の機能を併せもったトルクレンチなのです。
提供先:京都機械工具株式会社
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