2021年03月02日
by DCM株式会社 |
公開:2021.03.02 11:40 更新:2021.10.04 16:23
植え付け、移植から肥料の与え方や保護の方法までお教えします。
初めて庭木を植えるなら、手入れがなるべく簡単なものを選びましょう。
家族で管理できるかどうかが、成功のカギになってきます。
【植え付け場所】
庭木を元気にすくすく育てるには、まずは庭の環境チェックからはじめましょう。日当たりや排水の良しあし、乾燥の度合い、西日や強い北風があたらないか、車の排気ガスが掛からないかなどを調べ、できるだけ良い条件の場所を選びましょう。植える場所を選べない場合は、逆転の発想を。例えば日当たりの悪い庭なら、直射日光をあまり好まない種類を選ぶなど、環境に適した種類を選ぶことがポイントになります。
環境だけでなく、もちろん庭の土質も大切です。
花木に適している土の条件は
①雨が降っても水たまりができない
②表土が乾いている時水をやるとスーッと吸い込む
③晴天が続いてもヒビ割れが起きない
④粘土分が少ないなどです。
土質が悪い時は、バーミキュライトなどを混ぜて土壌を改良したり、堆肥・ピートモスなどの有機質を十分にすき込んで、庭木に適した土づくりを行います。また、植えた木が大きくなった時のことも考えて場所を決めましょう。隣の家や道に隣接する場所は、隣人とのトラブルに発展することもあります。
【植え付けの時期】
一般的には葉が落ちた休眠期が、庭木の植え付け時期と言われています。しかし植物にはそれぞれ適性があり、木の種類によって適期も異なるため、植えたい樹木の特性を調べ、最も適した植え付け時期を確認したいものです。適期に植え付ければ活着しやすく、植え付け後も順調に大きくなります。
庭木を植え付ける方法には次の2種類があります。
■水ぎめ法
植え穴に木を据えて1/3~1/2まで土を入れ、水を十分に注いで土と根になじませます。水が引いたら、土を根元まで入れ、根元まわりを軽く踏み付け、再び水をたっぷり注ぎます。植え穴の周りの土を少し盛り上げておきます。
■土ぎめ法
植え穴に木を据えて土を1/3くらい入れ、細い棒でつつきながら、細根の間まで行き渡るようにします。再び根元まで土を突っ込み、根元まわりを踏み固め、十分に水を与えます。
植え穴に木を据えたら1/3~1/2ほど土を埋め戻し、そこに水をたっぷり掛けて木を揺すり、泥土と根をよくなじませます。
水が引くのを待って、残りの土を入れて整地します。
植え付け後は、周囲の土を少し高く盛って、水やり用の水鉢をつくっておきます。
土を3回ほどに分けて入れ、最後に土の表面に水やりをします。
移植をするには、まず根まわしが必要です。これは移動を容易にするために周囲の根を切るもので、若木で根がよく出ているものなら、移植の約3~6カ月前にスコップを根元まわりに深く差し込み、側根を切っておきます。移植の難しい木や、長い間植えられている木は、約6カ月~1年前にスコップを差し込み、太い根は環状に皮をはぎます。根まわしは春の萌芽前か8~9月にします。掘り上げは植え付けの時期に行います。
森で樹木が育つ場合、栄養をたっぷり含んだ土が自然の肥料となりますが、限られた庭で樹木を育てる場合には、人の手で肥料を与えなければなりません。
特に「肥料の三要素」と呼ばれる、チッ素とリン酸とカリウムを、必要な時期に必要なだけ与えることが大切です。与えすぎは、植物の根を弱らせたり、病害虫への抵抗力を弱めたりと悪影響を及ぼします。
■チッ素(葉肥え)
葉や茎の育成に関係が深い。
■リン酸(実肥え)
花や果実・根の育成に関係が深い。
■カリウム(根肥え)
病害虫に強くなるなど、植物体づくりに関係が深い。
■有機質肥料
油かすや骨粉・鶏ふんなど。遅効性で肥料あたりの害が少なく、持続性もあります。
■化成肥料
三要素の含有量も多く、速効性で手間もかかりませんが、与えすぎると植物を傷めます。
■元肥
植え付ける穴にあらかじめ入れておく肥料。主に有機質肥料。
■寒肥
木が活動を始める前の1~2月に与える肥料。遅効性の有機質肥料を施します。
■追肥
木の生育に応じ、元肥だけでは不足する肥料分を補うもの。主に無機質肥料。
■輪状施肥
枝の広がりほどの大きさで輪状に幅・深さともに30cmほどの溝を掘って施肥します。
■放射状施肥
深く掘っても太い根を切る心配が少ない方法です。1年おきに施肥します。
風や雪などによって、木が倒れたり枝が折れたりするのを防ぐために支柱を立ててやります。
大きな花を付けるボタンや枝が横に張るシャクナゲなどは、風や雪で枝折れを起こさないように、あらかじめ各枝ごとに支柱を立て、しゅろ縄などで固定しておきましょう。
■支柱の立て方 3本支柱
木の根元にわらなどを敷いて土を覆うことをマルチングと言います。この方法によって根の浅いツツジやシャクナゲなどは地温の上昇や低下を防ぐことができます。マルチングの材料としては、稲わら・麦わら・堆肥などが挙げられます。
香りのある庭木を集めて、四季それぞれの香りを堪能できる庭づくり。
ウメ・キンモクセイ・クチナシ・ロウバイ・ゲッケイジュ・サザンカ・ジンチョウゲ・ハゴロモジャスミン・ライラック・ツバキなど
「日の当たらない前庭だから」と諦めないで、耐陰性のある花木で華やかさを演出。
アジサイ・アセビ・エゴノキ・マンサク・シキミ・サツキ・タニウツギ・シャクナゲ・ジンチョウゲ・ハナミズキ・ヒイラギナンテン・アベリアなど
花や緑・紅葉など季節を楽しむだけでなく、刈り込みで風雅な趣を演出。
■高生け垣
イヌマキ・カナメ・カシ類・サンゴジュなど
■中高垣
イヌツゲ・イヌマキ・ウバメガシ・カイヅカイブキ・サワラ・サザンカ・ヒイラギ・ヒバ類・ピラカンサ・マサキ・モクセイ・ツバキなど
■低生け垣
イヌツゲ・イブキ・キャラボク・ヒメクチナシ・ドウダンツツジ・ハクチョウゲ・ヒイラギモクセイ・ニシキギレンギョウなど
目で見て楽しめるだけでなく、空気をきれいにする浄化能力が強い庭木を選んでみては?
ケヤキ・センダン・ムクゲ・カキ・レンギョウ・ウメ・桜など
棚やアーチはつる性の植物を美しく見せるだけでなく、日よけや区切りとしても役立ちます。
バラ・フジ・キウイ・ブドウなど
提供元:DCM株式会社
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