2022年01月10日
by DCM 編集部 |
公開:2022.01.10 11:00 更新:2022.01.12 14:34
ユニークな色や形が魅力的な多肉植物。あまり植物に関する知識がなくても育てやすいこともあって、インテリアグリーンとして人気です。
原産地が世界中に分布する多肉植物には、多くの品種があります。品種の数だけ、個性があり、どれを栽培するのか選ぶのも楽しみの1つです。
今回は、多肉植物の魅力と数ある多肉植物の中から、育てやすさ、形のユニークさなど、特に人気が高く、初心者におすすめの品種を紹介します。
多肉植物の魅力や、基本的な育て方なども紹介するので、はじめて多肉植物栽培をする際の参考にしてくださいね。
多肉植物は、乾燥地帯を原産とするものが多く、生命力が強いので、初心者でも育てやすい観葉植物です。また、多肉植物は種類が豊富で、品種によって色や形がさまざまあるので、インテリアや好みにあわせて選べます。
置き場所を比較的選ばず、手間のかかるお世話も不要で、色や形のバリエーション豊かな多肉植物は、観葉植物の中でも、魅力的な植物の1つです。
多肉植物は、アフリカやメキシコなど、主に乾燥した地域を原産地とする植物です。乾燥に強く、ぷっくりと厚みのある葉の内部に水をためるようになっています。
また、種類が多いのも特徴で、原種だけでも約1万種以上あり、園芸品種まで含めると、なんと2万種以上。サボテンも多肉植物の一種ですが、サボテン科の種類は多いため、園芸の世界ではサボテンと多肉植物を分けています。
多肉植物には、生長する季節ごとに分けられた生育型があります。生育型は3つあり、それぞれ「春秋型」「夏型」「冬型」です。それぞれ生長する季節が違うので、生育型にあった育て方をする必要があります。
乾燥に強い多肉植物は、生命力が旺盛なため、ほとんど手をかけずに育てられます。
もともと乾燥地帯に自生していることが多い多肉植物は、水やりの必要があまりありません。生長期には多くの水を消費するので、多少頻度は高くなりますが、休眠期の水やりは月に1回程度です。
また、適応温度が広いので、一定の日当たりさえ確保できれば、育てる場所を選びません。室内の好きな場所に飾って育てることができます。
多肉植物は、実に個性的な形をしています。肉厚な葉の形は、品種によってさまざまです。葉が丸くぷっくり膨らんだセダムや、とがった葉が特徴的なアロエ、バラのようにロゼット状に生長するエケベリアなど、バラエティに富んでいます。
さらに、形だけではなく、赤やピンクの紅葉を楽しめる品種や、花の咲く品種もあるのも多肉植物の魅力です。四季折々の変化を楽しめます。
他の植物ほど水やりが必要なく、適応温度も広い多肉植物は、どこに置いていても育つので栽培に手間がかかりません。
一方で、いくら手間がかからないといっても植物の一種なので、苦手な環境や栽培にあたって注意するポイントがいくつかあります。
育て方の基本をおさえて、お気に入りの多肉植物を長持ちさせてくださいね。
他の植物に比べて乾燥を好む多肉植物は、あまり多くの水を与えても、吸収しきれず根腐れにつながります。また、残った水分が蒸れると、株が弱ってしまうので、水やりの頻度とタイミングには注意が必要です。
多肉植物には、生育が旺盛な生長期と、ほとんど生長しない休眠期があります。生長期と休眠期は生育型によって異なり、春秋型は春と秋、夏型は夏、冬型は冬が生長期です。
水やりは、基本的に土の乾燥を確認しておこないます。水を多く消費する生長期は2〜3日に1度、休眠期は月に1度程度が目安です。生長期に水やりをする際は、鉢底からあふれるほどたっぷりと与えます。
梅雨時期から真夏にかけては、湿度が高く蒸れやすいので、日中を避けて水やりをするなど、蒸れには気をつけましょう。
多肉植物の栽培には、多肉植物用として販売されている土を使用します。
多肉植物は湿気を嫌うので、排水性、通気性の高い土が必要です。普通の園芸用の土は、水持ちがいいので、多肉植物の栽培には向いていません。
普通の園芸用の土を使用する場合は、排水性を高めるための資材を別途配合する必要があります。手間がそれなりにかかるので、初心者は素直に、多肉植物用の土を利用しましょう。
多肉植物用の土であれば、排水性や肥料など、多肉植物の栽培に最適な配合となっているので、初心者でも安心して使用できます。
多肉植物は、丈夫な植物なので、育てる環境にあまり気をつかう必要はありません。特に室内栽培であれば、基本的にどこでも栽培できます。ただし、日光は必要です。適度に日光が当たる場所に置くか、定期的に日光に当てるようにしましょう。
また、多肉植物は適応温度の幅も広いので、日本の気候であれば、温度に気をつかうことはほとんどありません。一方で、湿気には弱いので、湿度には注意が必要です。湿気のこもりやすい場所は避け、風通しのいい場所に置くと、根腐れなどのトラブルを避けやすくなります。
また、適応温度は広いのですが、霜には注意が必要です。ベランダなどで栽培している場合は、真冬には室内に入れるなど、対応が必要な場合もあります。
そのほか、気をつける点は、直射日光です。多少の直射日光であれば、問題ありませんが、真夏にずっと直射日光が当たる環境であれば、カーテンを閉める、日除けを設置するなど、直射日光対策をしましょう。
多肉植物は、基本的にどの品種を選んでも育てやすく、初心者でも栽培に失敗しにくい植物です。一方で、品種があまりに多いので、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。
そこで、色や形から特に人気が高く、育てやすさの面でも初心者におすすめの多肉植物を3種紹介します。
最初の多肉植物に迷ったら、この中から選んでみてはいかがでしょうか。
エケベリア属は、生長したときにバラのようなロゼット状の形になる属種です。エケベリアの生育型は春秋型で、品種は約180種類あります。紅葉があり、小さなかわいらしい花を咲かせるのが特徴です。
代表的な品種として、エレガンス(月影)をおすすめします。エレガンス最大の特徴は、葉のエッジが半透明という点です。半透明な葉が、エケベリア属の特徴であるロゼット状に生長すると、とても美しく見ごたえがありますよ。
セダム属は、多肉植物の中でも人気の高い属種です。セダムの生育型は春秋型で、品種は約420種類あります。セダム属は育てやすいものが多く、生育も早いのが特徴です。
セダムは日当たりのいい場所を好むため、屋外での栽培がおすすめですが、室内で育てる場合は、できるだけ明るい場所を選びましょう。
セダム属で代表的な品種は、虹の玉です。見た目のかわいらしさはもちろん、寒くなってくると赤く紅葉するのが特徴で、色の変化を楽しめます。霜にさえ気をつければ、寒さにも強く、栽培の失敗も少ない品種なので、初心者でも育てやすい品種です。
ハオルチア属は、葉先の「窓」と呼ばれる透明な器官が特徴の、人気の高い属種です。ハオルチアの生育型は春秋型で、種類は約500種類以上もあります。また、ハオルチアは葉の形状で、軟葉系と硬葉系に分けられているのも特徴です。
多肉植物には珍しく、強い光を必要としないので、室内栽培に向いています。
ハオルチア属で代表的な品種は、オブツーサです。ハオルチアの中でも、丈夫で育てやすい品種のため、初心者でも簡単に育てられます。
オブツーサの魅力は、その美しさです。特徴的なぷっくりと膨らんだ肉厚の葉に光が当たると、透明な葉先が光を反射し、宝石のように輝きます。
色や形がユニークで育てやすい多肉植物は、人気の観葉植物です。
観葉植物として人気の高い多肉植物には、多くの品種があります。初心者にもおすすめとして紹介した、エケベリア属、セダム属、ハオルチア属だけでも、あわせて1,200種以上があり、お気に入りの多肉植物を1つずつ増やしていくのも、楽しみ方の1つです。
ところで、今回初心者向けとしておすすめした多肉植物は、全て春秋型です。お気づきになりましたか。
多肉植物は、どの生育型でも基本的に育てやすいのですが、特に春秋型は育てやすい生育型です。
多肉植物のお世話のほとんどは水やりですが、蒸れやすい夏場や、霜の心配のある真冬の水やりは、時間や量などに注意する必要があります。春秋型であれば、夏と冬は休眠期なので、水やりの必要がほとんどなく、水やりが必要な生長期は、土がよく乾燥する春と秋なので、お世話に気をつかいません。
はじめての多肉植物栽培で失敗したくない場合、春秋型の品種から選んでみてはいかがでしょうか。
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