2021年04月20日
by コクヨ株式会社 |
公開:2021.04.20 17:40 更新:2021.10.04 16:23
2020.09.29
ランドセル選びといえば、家族の一大イベント。各社ともに工夫を凝らした商品が出される中、見るべきポイントが多すぎてどうしたらいいのか、とか、意外とカタログの中に専門用語が多くて分からない、なんていう声も聞こえてきます。今回は、すでにランドセルを2つ買っているライター北が、コクヨのランドセルのプロに、3つの選び方のポイントを聞きました。
小6男子、小1女子の二児の父、北です。我が家に響く毎晩毎朝の「準備は終わったの!?」の怒鳴り声。コロナ休校を経て少しずつ日常が戻ってきているように感じて、張り上げる声もどこか嬉しさがにじむ気がします。
令和2年度も後半を迎え、来年度の新一年生は入学の準備を少しずつ進めている頃でしょう。入学準備で悩む事柄ナンバーワンと言ってもいい「ランドセル選び」。我が家のリアルなランドセル事情をご覧いただきながら、プロに聞いたランドセル選びのコツをお届けします。入学前に聞いておきたかった~!
<小学校1年生長女のある日のランドセルの中身>
・教科書
・ノート
・計算カード
・連絡帳ファイル
・図書室で借りた本
・筆箱
・体操服・上靴
・給食袋
・水筒
小学一年生は授業科目も少ないため、算数と国語の一式をほぼ毎日ランドセルに入れて登下校します。水筒は熱中症対策として各自が持参するよう学校の指示が出ています。こうして並べてみると、ものすごい量ですね。娘は同級生と比べると小柄な方で、毎日帰ってくるたびに「重かった~!」と叫んではランドセルを廊下に脱ぎ捨てています。
<小学校6年生長男のある日のランドセルの中身>
・教科書
・ノート
・連絡帳ファイル
・筆箱
・プリント類
・給食袋
・水筒
・学校の裏山探検用の長袖
6年生ともなると授業科目も増えて教科書・ノートのかさ・重さが増量。習字や彫刻刀を使った図工などがあるときは、さらに持ち物が増えていくわけです。息子は毎日の準備が面倒で、その日に授業がない科目の教科書やノートまで入れっぱなしだそうです。
入学当時はランドセルに背負われていたように感じた息子も、帰ってくるなりランドセルを放り投げ「遊び行ってきまーす!(ドサッ!)」「コラーッ!投げずにちゃんと置きなさい!」の応酬。頼もしく成長してくれている一方で、ランドセルの不憫なことといったら・・・
平均的小学生のランドセルの中身をご覧いただいたところで、これからランドセルを選ぶご家庭の参考になるよう、ランドセル販売のプロに選び方のコツなどについてお話を聞きました。お話を聞いたのはコクヨでランドセルの企画開発とプロモーションを担当する森田さんと、西さんのお二人です。
--ランドセルを買う時に気にしないといけないポイントがいくつかあると思います。ここは絶対に確認しておいた方がいいというポイントはありますか?
ランドセル購入時に何を重視するか、という質問をさせていただくと、軽さや価格やデザインというお答えが割と多いのですが、私たちが長年ランドセルを研究する中で特に注目すべきと考えているのは、背負いやすさ、容量、丈夫さの3点です。
※画像は「ランドセル購入時に重視するポイント」
(2020年2月、コクヨ調べ、n=2060)
背負いやすさに関して言うと、背中に密着させるための機構、ベルトの立ち上がりの工夫、重心など、メーカー各社が工夫を凝らしている部分ですね。コクヨのランドセルでは自立式背カン(フィットちゃん)と呼ばれる機構で背中にフィットさせることで体感重量を軽減させています。
容量に関しては、子どもたちが6年間使うことを考えても、できるだけ大きいものをおすすめしています。水筒や体操着などかさばるものを持っていかなければならない時に、ランドセルに入らないと、手に持たざるをえなくなります。子どもの通学時に手がふさがっていると何かと安全面でも心配になります。
コクヨのらくろくランドセルやベーシックのシリーズでは大マチ奥行きを14.5cmに設定し、平均的な12cmのランドセルと比較すると1.82L多く荷物を入れることができるようにしています。これは水筒と上靴を合わせたぐらいの容量に匹敵するので、教科書以外の持ち物もまとめてランドセルに入れられる容量です。
コクヨらくろくランドセルおよびベーシックモデルは、大マチ タテ幅約14.5cmの大容量ランドセル!
荷物をざっくり入れられるので出し入れしやすい!さらに横幅もA4フラットファイルが入る約23.5㎝!
あまり使われていないポケットをスリム化することで、大容量なのにスマートさを実現しました。
12㎝マチと比べてみると、2.5㎝の差をあなどるなかれ!
近年、夏の必需品になった水筒もラクラク入ります。
--丈夫さに関してはどうでしょうか。
丈夫さは軽さとのトレードオフと言えます。特に力がかかる部分に注目です。例えば、コクヨでは、肩ベルトの付け根と背カンをつなぐ部分には樹脂ではなく金属アームを採用し、さらに口前部分の補強には樹脂プレートだけではなく、鉄心も合わせた「しっかりくん」を内包しているのが大きな特長です。ランドセルは6年間使い続けることが前提ですから、コクヨでは軽さだけにこだわらず丈夫なつくりを目指しています。
--ドサッと放り投げるのはわんぱく小学生男子の典型ですよね。我が家も息子のランドセルの扱いにひやひやすることが常です。丈夫に作られていれば安心ですね。
※画像は実際、玄関先に投げ捨てられた我が家のランドセルたち
--親からすると選択肢が多くあるのは嬉しい反面、どれを選んだらいいのか、という悩みも生まれます。後悔しないためのポイントはありますか。
通学カバンとしての性能はもちろんですが、中にどんな荷物を入れるのか、どうやって出し入れするのか、についても配慮いただくのが1つのポイントです。コクヨのランドセルは、『カバンとして良い機能をつける』という考え方でなく、『中に入れるものを考え、それらが出し入れしやすく持ち運びやすいのがランドセルである』という考え方に基づいて作られています。大マチを大きくしているのも、荷物の仕分けが苦手な子どもにとって入れやすい、出しやすいを重視したからです。
ランドセルの開け閉めを6年間で何回するか知っていますか?1日平均7回として、8000回を超える計算になります。コクヨのらくろくランドセルに搭載の「前らくロック」はその膨大な回数となる開け閉めがしやすいように、フロントにロック部分を配置しています。これも良いカバンを追求するというよりは、何を入れるのか?どう使うのか?という考え方からできています。
--いつ頃買えばいいのか、という悩みもありました。
サンケイリビング新聞社が2019年に実施した、卒園する年長児対象の『新入学ランドセルの購入調査』では、5月までに検討を開始し、購入は8月までにした、という回答が多かったようです。ランドセル売り場の現場でも3~4年前はお盆商戦がピークだったのが年々早まってきています。
最近ではランドセル専業メーカーだけでなく、鞄メーカーが作るものやアパレルブランドから発売されるモデルなども増え、選択肢としては増加傾向にあると言えます。
--我が家のランドセル選びは、カタログをいくつか取り寄せ、候補を親が絞ったあとで子供に選ばせる、といった形でした。コロナ禍にあって実際に背負って試さずに選ぶご家庭も増えていると思います。あとは、入学のお祝いとして祖父母がランドセルを贈る、というご家庭もありますよね。そんな場合でも後悔しないためのポイントはありますか?
やはりカタログ上だけで比べるのは難しい部分もあります。昨今のコロナ禍事情でなかなか難しいことではありますが、実際に背負って試す機会を作ることは、後悔しないためのポイントのひとつです。また売り場には親だけでなくおじいちゃんおばあちゃんも一緒に試しにお越しいただくご家庭もあります。いろんなご家庭を見てきましたが、最後は使う本人が決めたかどうか、を大事にしているご家庭も多いですね。後になって心変わりしたとしても、「自分で決めたでしょ!」が言えますから(笑)
--ありがとうございました。文具メーカーならではの考え方が満載でした。我が家の子どもたちの入学前にお話が聞きたかったです(涙)
ランドセルのプロに聞いた「ランドセルの選び方」のコツ、いかがでしたでしょうか。経験者には納得感大でした。
ランドセル選びは一生に一度。ランドセルについて思い切り悩むのはひとりにつき一度きりです。後悔のないランドセル選びができますように。
記事提供元:コクヨ株式会社
https://www.kokuyo-st.co.jp/mag/Life-and-Work/2020/09/000155.html
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