2021年02月17日

冬のカイガラムシ対策

by 住友化学園芸株式会社

公開:2021.02.17 17:40 更新:2021.10.04 16:23

多くの植物に被害を及ぼす「カイガラムシ」

日本には400種以上もいると言われています。

カイガラムシは植物を吸汁し悪影響を及ぼすだけでなく、排せつ物や分泌物により「すす病」が発生し、葉が黒くなり光合成を阻害してしまいます。

そのような被害を出さないためにもこの時期の対策おすすめします!!

「カイガラムシ」ってなに??

生態

アブラムシとごく近縁の昆虫で、セミやウンカと同じ仲間のグループに属します。名前の由来は体表面からロウやワックスを分泌して「カイガラ」で身をかため、枝に固着することからですが、実際は殻が有るタイプ(バラシロカイガラムシ、ナシマルカイガラムシなど)だけでなく、殻が無いタイプ(カメノコロウムシ、サルスベリフクロカイガラムシ、ミカンコナカイガラムシなど)もいます。

変わったところでは生活に役立っている種類もいます。コチニールカイガラムシ(コチニール色素が清涼飲料水やかまぼこ等の着色に)、ラックカイガラムシ(セラックと呼ばれる樹脂が錠剤のコーティングやチョコレートの光沢剤などとして)。しかし、多くの種類は有用植物を加害する害虫です。葉や枝がこみあって風通し、日当たりの悪いと発生しやすくなります。

被害

庭木、ばらの幹や枝、観葉植物やランの茎や葉に付着して汁液を吸い植物を弱らせます。発生が多いと排泄物が葉や茎に付着しベタベタになったり、さらにそこにカビが生える「すす病」を誘発し、葉が真っ黒に汚れたりします。

防除適期

種類により発生時期が異なります。例えば、カメノコロウムシ、タマカタカイガラムシなどは年に1回(春~夏)、バラシロカイガラムシ、サルスベリフクロカイガラムシなら年2~3回(春・夏または春・夏・秋)、室内の観葉植物などで見かけるミカンコナカイガラムシは年7~8回発生を繰り返すので実質的に一年中いるように見えます。

防除方法

カイガラムシで適用のある殺虫剤を散布しましょう。特にカイガラムシ専用剤がオススメです。

① 歯ブラシなどでこすり落とす

歯ブラシ等を使用し、こすり落とすことで物理的に駆除をすることができます。

ただし、葉や若い芽を傷つけないように注意が必要です。

② マシン油(マシン油乳剤)

商品特長

通常の薬剤では駆除の困難な成虫のカイガラムシ類やハダニ類の薬剤です。

害虫を油膜で覆って窒息死させるため、効果的に退治することができます。

使用方法

●幹、枝、葉などに付着したカイガラムシに、噴射液が均一に付着するように約30cm離れた所から数回断続して噴射する。

③ カイガラムシエアゾール

商品特長

●さまざまな庭木やばらのカイガラムシを、2つの成分で効果的に退治します。

●成分が枝に浸透して殺虫効果が約1カ月持続(ルビーロウムシ 夏期孵化幼虫)するので、散布後に発生した害虫も退治します。

●夏期だけでなく冬期の越冬成虫にも効果があります。

●ジェット噴射で高いところまで薬剤が届きます。

使用方法

●幹、枝、葉などに付着したカイガラムシに、噴射液が均一に付着するように約30cm離れた所から数回断続して噴射する。

④ ベニカXネクストスプレー

商品特長

●花、庭木、野菜(トマト・きゅうり・なす・キャベツ・レタス・リーフレタス・メロン)など幅広い植物に使える、化学防除成分と物理防除成分を組み合わせた殺虫殺菌スプレーです。

●害虫に素早く、長く(アブラムシ1ヵ月)効き、退治の難しいチョウ目老齢幼虫(ハスモンヨトウ、オオタバコガ)、薬剤抵抗性害虫(アブラムシ、ハダニ)にも効き、病気の予防・治療に効果的です。

使用方法

●使用場面にあわせてノズルを切り替えて散布できます。

噴口のマークを上部に合わせて、トリガーをまっすぐ引いて使用してください。

×マーク:噴霧できません。使用後はこのマークを上部に合わせる。

フォーカスマーク:集中散布 ケムシなど、狙いを定めて散布しやすい。

ワイドマーク:ムラなく広範囲 病気予防など、株全体に散布しやすい

●逆さ散布もできます。

●使用前に容器をよく振ってください(沈殿)。

⑤ ベニカXファインスプレー

商品特長

●花や緑の幅広い植物に使える殺虫殺菌剤です。

●害虫に対しては速効性と持続性(アブラムシで約1カ月)を実現。

●病原菌の侵入を防いで病気も防除します。

使用方法

●使用場面にあわせてノズルを切り替えて散布できます。

噴口のマークを上部に合わせて、トリガーをまっすぐ引いて使用してください。

「止」マーク:噴霧できません。使用後はこのマークを上部に合わせる。

「出」マーク:噴霧できます。

●逆さ散布もできます。

●使用前に容器をよく振ってください(沈殿)。

⑥ オルトランDX粒剤

商品特長

●浸透移行性の殺虫成分を2種類配合。土にばらまくだけで植物に吸収され、植物全体を害虫から守る予防的効果※が約1ヵ月(アブラムシ)続きます。

(※殺虫効果の長い残効性を指す)

使用方法

●草花や観葉植物の生育期、害虫の発生初期に株元に散布してください。

●トマト、なす、きゅうりでは、苗の定植時に植穴に混ぜ込んでください。

提供元:住友化学園芸株式会社

https://www.sc-engei.co.jp/

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