2021年03月24日

自転車に乗る前に点検しましょう!部品の特徴と点検方法をご紹介

by DCM 編集部

公開:2021.03.24 08:45 更新:2021.10.04 16:23

自転車に乗って風を切る、心地よい季節。安心、快適に自転車に乗るために、使用前の点検を必ずしましょう。自転車点検のポイント、部品ごとの特徴や点検方法をご紹介します。

まずはタイヤの確認:摩耗と空気圧

自転車を使用する上で、消耗品の筆頭はタイヤとチューブです。タイヤは外側から見える黒いゴムの部分で、中にチューブが入っています。タイヤのゴムがツルツルに減っていたり、またひび割れが発生したりしていると、本来の性能を発揮しないことはもちろん、とても危険です。

この場合、チューブまで摩耗があるか確認し、タイヤやチューブを交換しましょう。タイヤ・チューブは同時に交換するのがベストです。

一般的な自転車タイヤの走行耐久距離の目安

例えば国産車を通勤通学に使い、片道30分の距離を走ると1年半前後で後輪は寿命を迎えます。ただしブレーキの偏効きや空気圧などによりタイヤの消耗に違いが発生します。

タイヤの点検方法

自転車に乗って、地面と接するタイヤ面は約10cmぐらいが適正です。空気が少なく、空気圧が低すぎるとタイヤの損傷が早く、パンクの原因になります。逆に空気がパンパンに入っていて、空気圧が高すぎると乗りにくく、タイヤやチューブを傷めます。

空気を入れる際に、バルブを緩めて虫ゴムの状態を確認してみましょう。虫ゴムに劣化が見られたら、交換しておくと安心です。空気漏れはパンク、タイヤ・チューブの摩耗、バルブ(虫ゴム)の劣化が主な原因になるので、見落とさず確認しましょう。

普通自転車の望ましいタイヤの状態

・安全走行に支障のあるような磨耗がなく、チューブ及びバルブに異常がない。

・タイヤの用途・サイズに適合した空気圧を保持している。

タイヤの接地面のトレッド模様が磨耗して殆ど無くなっていないか点検し、必要な場合は良品と交換します。またバルブの空気漏れがないことを確認します。そして適正な高気圧が保持されていることを触感で確認します。

ただし高圧タイヤを使用した自転車は、タイヤゲージで測定するのが望ましいです。自分で測定するか、お店に行って測ってもらいましょう。

ノーパンクタイヤとパンクしにくいタイヤについて

ノーパンクタイヤはチューブを使用していないタイヤです。そのため、パンクの心配をせずに乗ることができ、空気入れの手間も省くことができます。耐摩耗距離は約10,000km前後のものが一般的で、そのかわりに、摩耗などでタイヤ交換する際に、通常のタイヤより少し高くなりがちです。

パンクしにくいタイヤは通常のタイヤより分厚く作られているのが特長です。厚いので釘などが刺さっても、チューブまで届きにくく、パンクが起きにくい構造になっています。

ブレーキを点検しましょう

ブレーキはちゃんと効いていますか?自転車に乗って左右のブレーキバーを握って、前方に体重をかけ、ブレーキの効きを確認してください。

ブレーキバーを握ったときに、バーと握りグリップの間が約1/2でブレーキが効くのが標準です。これよりも狭くなるとブレーキが甘いと言えます。

また、ブレーキをかけた時に異音がしないか、ブレーキシュー(車輪を直接押さえつけて摩擦力によって回転を止める部分)はすり減っていないかを確認します。ブレーキシューが減っている場合、左右を同時に交換する必要があります。

ブレーキの効きが甘く、他の原因が見当たらない場合、ブレーキワイヤーの調整が必要かもしれません。ブレーキワイヤーは常に点検をし、緩んでいないか、ホツレや切れなどの異常はないか、錆びてはいないかなどを確認するようにしましょう。

ブレーキは自転車に乗る時の安全にかかわる肝心な部品です。自力のチェックで少しでも不安を感じたら、最寄りの自転車屋さんへ持ち込み、点検を依頼しましょう。

チェーンの状態を確認しましょう

チェーンの点検方法

チェーンの点検時、確認するポイントは4つ:

① チェーンが錆びていないか。

錆がある場合、防錆潤滑剤をスプレーして、錆を取り除きましょう。余分な潤滑剤はウェスなどでふき取ります。

② チェーンが伸びていないか。

チェーンは上下に引っ張ってみてください。2cmほど動くぐらいがちょうど良く、それ以上動くとたるんでいる状態です。チェーンケースがある場合は、チェーンがチェーンケースに当たってしまうようならたるみ過ぎです。

③ 漕ぐ時「ギシギシ」「ガラガラ」と変な音がしないか。

音の原因の多くはチェーンの緩みです。

④ 油切れはないか。

チェーンに全く油っ気がない場合、オイルをさしてあげる必要があります。

チェーンがよく外れる。その原因は?

よくある原因としては、チェーンが伸びていること。中央部を引っ張って、2cm以上遊びある場合は緩み過ぎです。

また、フレーム(車体)が曲がっていたり、チェーンに全く油っ気がなく油切れしていたりすると外れやすくなります。

変速機付きの場合は、変速機の本体の整備に問題がある場合もあります。勝手にギアチェンジが起こるときも同じです。

最後は、チェーン自体に問題がある可能性もあります。ゆっくり回しながら、チェーンをよく観察して下さい。プレートが切れたり、一部に「ねじれグセ」 が付いているなど、切れた場所周辺が弓なりに変形していることがあります。

チェーンに異常を感じたら、最寄りの自転車屋さんに持ち込み、確認してもらいましょう。

その他部品の点検

ライトの確認

夜道の自転車に欠かせないライト。ちゃんと点灯するか必ず確認しましょう。

ライトには主に3種類あります。

① 古くから使われている「ダイナモ式ライト」。前輪と摩擦するように倒して、ペダルと漕ぐことで発電機を回転させて点灯します。

② センサーで周辺の明暗を感じて自動で点灯する「オートライト」。

③ ハンドルに取り付けて使用する「電池式ライト」。近年では省エネのLEDライトが主流です。

ライトが点灯しない原因は、配線のはずれや断線、または電球自体の緩みや寿命などがあげられます。場合によっては電球やライト自体の交換が必要になります。

ハンドルの確認

ハンドルにも複数の種類や形があります。ハンドルが思うように動かないと、自転車走行中の事故やトラブルにつながります。

ハンドル点検のポイントは2つ:

① 前軸と直角に取り付けられ、しっかり固定されているか。少しでも歪みや緩みがある場合、調整しましょう。

② ハンドルを限界以上あげすぎていないか。ハンドルを適切な高さに保つことが重要です。ハンドルを限界まであげると、「限界ライン」が出てきます。これ以上あげないように心がけましょう。

サドルの確認

サドルは、まっすぐにしっかり固定されていることが大事です。両手で力を入れて動かそうとしても動かないぐらいしっかり固定し、角度は地面に対して水平になるのが基本です。

サドルもハンドルと同じく、限界ラインを越えて高くあげないようにしましょう。

カゴの確認

カゴがガタガタしていないか、カゴ自体が穴あきになったり、壊れたりしていないかを確認しましょう。重い荷物を頻繁に入れると、かごのトラブルが起こりやすくなります。特に前カゴの場合、ハンドルについているので、そこでガタがついたり、ふらつくようなことがあるとハンドル操作に影響しやすく、危険です。

ハンドルを握って左右に揺らし、カゴが「ガタガタ」しないか、各ネジの締め付けを確認しましょう。

安全・快適な自転車走行に不可欠な点検。簡単な確認方法や点検方法をご紹介しましたが、それ以外にも、自転車に乗る時に異音や異常を感じたり、自分でのメンテナンスに不安を感じたら、必ず自転車屋さんに持ち込んで、点検やメンテナンスを依頼しましょう。

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