2021年01月29日

ステンレス鍋に関するQ&A

by パール金属株式会社

公開:2021.01.29 18:40 更新:2021.10.04 16:23

キッチン⽤品のよくあるご質問にお答えいたします。今回は『ステンレス鍋』の質問にお答えいたします。

ステンレス鍋に関するQ&A

Q.鍋の内面に白い斑点やシミが発生したのですが?

A.この白い斑点やシミは水道水に含まれているマグネシウム、カルシウム、鉄等のミネラル成分が鍋の表面に、蒸着、沈殿、付着したもので、鍋に限らずケトル【やかん】にも固着物として発生いたします。この固着物はもともと水道水に含まれている成分が付着して固まってできたものですのでご安心下さい。

尚、この固着物をそのままにされていますとステンレスの表面を徐々に浸食し腐食や、さびの原因となりますので使用後は内面をよく洗い、汚れを洗い流して下さい。

Q.鍋の内面が虹色に変色したのですが?

A.この虹色の変色はステンレス鋼製の鍋では比較的よく発生する現象です。特に新品の鍋の場合虹色が 発生しやすくなります。ステンレス鋼の表面は薄い酸化皮膜と呼ばれる皮膜で覆われており、これにより錆びにくくなっています。商品自体が変質したものでありませんので安心してご使用ください。この現象は水道水の中に含まれる微量の鉄や銅などが水道水の蒸発によってステンレス鋼の表面に付着して虹色に見せる現象です。又、変色を取り除くには、クエン酸を水に薄めたものを沸騰させてください。(鍋・ケトル【やかん】に半分程度水を入れて、キャップ1杯程度のクエン酸を入れて下さい。)水の量に対して10%程度のお酢を入れた水を沸騰させると効果的です。

Q.料理がこげてしまいましたが、これを取る方法はありますか?

A.こげを取る方法

①鍋にお湯を入れて弱火で煮立て、焦げがふやけて浮いてきたら取り除きます。また、鍋に熱湯をいれてこげを柔らかくしてから取り除く方法もあります。

②鍋を太陽に当てて、乾燥させて取り除く方法は2~3日間陽に当てておくと、焦げがポロポロはがれてきます。底面のこげつきは、逆さまにした方が良くとれます。

③上記の方法でも取れない強固な焦げは、市販されているクレンザー等の研磨剤でこすり落として下さい。

材料においてステンレス鍋という金属は熱伝導性の関係で料理が焦げ付きやすいという面があります。ステンレス鍋は丈夫でさびにくいという特徴がある反面、この点が最大の弱点となっています。

Q.煮豆料理をしたら、内面が黒ずんできたのですが?

A.穀物に含まれている【タンニン】がステンレス鋼の主成分である鉄と反応し黒くなったものです。この反応を利用したものが黒豆を作る方法です。料理する際に錆びた鉄釘と食材である豆を一緒に鍋内に入れ 鮮やかな黒色に染め上げることは一般的に知れています。【タンニン】は山菜、ゴボウ、ほうれん草といった 灰汁の強い食材に多く含まれており、特に鍋が新品でステンレス鋼の表面の酸化被膜が安定していない場合や長時間食材を鍋に入れ放置した場合に発生しやすくなります。尚、この黒色変化は無害でありますのでご安心ください。鍋内の黒ずみはこのまま使用されても特に問題は無いものですが、クリームクレンザー等でこすり洗いしてからご使用いただいた方が良いと思います。

Q.ステンレスは錆びないと思っていたのですが、錆びてしまいました…

A.ステンレスは、Stain(汚れ・サビ)less(より少ない)Steel(鋼)と言うその名が示すとおり、錆びにくい金属のことを示します。錆びにくい金属ではありますが、絶対に錆びないわけではなく、条件によってはサビが発生することもあります。

ステンレスが錆びにくいのは、表面に「不動態被膜」と呼ばれる膜に覆われているからです。この膜はステンレスに含まれるクロムと言う成分が、空気中の酸素と結びついて作られるもので、空気に触れているだけで形成されます。しかし、膜そのものは非常に薄いため、膜が破壊された箇所に水分が付着していたりすると、膜を再形成できず、サビが発生します。ご使用後は、良く水分を拭き取ってから、収納してください。

Q.鍋をIHコンロで炒めものに使用したら鍋底が変形したのですが?

A.鍋で炒めものをされますと、IHコンロでもガス火でも鍋底は変形します。なぜ炒めものをすると鍋底が変形するかといいますと、通常、水は沸騰しても100℃までしか温度は上がらず、食材が入っていても沸点はわずかに上昇するだけで100℃を大きく上回ることはありません。その為、鍋本体の温度上昇を防止することができます。しかし、鍋に水の入っていない状態(空炊き、炒めもの)にされますと、鍋の温度上昇を防ぐものがない為に、鍋本体の温度はどんどん上昇し続けます。その結果、鍋底の変形につながります。

IHコンロのトッププレートは平面な為、鍋が変形するとガタついて使いにくくなりますし、熱効率良く調理できない原因ともなります。鍋を長くお使い頂く為にも、鍋で炒めものはしないようにして下さい。

Q.表示に「鍋の中に料理を保存しないでください」と書いてありますが どうしてなのでしょうか?

A.『家庭用品品質表示法』にて表示が義務づけられています。料理を鍋に入れたまま長時間放置すると、料理の塩分や酸がサビを誘発するおそれがありますので、他の容器に移し替えてください。すぐにサビるわけではなく、体の害になるものが溶け出すわけでもありませんのでご安心下さい。ご使用後はよくこすり洗いをしてください。

Q.蓋が取れなくなってしまったので取り方を教えてください

A.この現象は【ウォーターシール現象】、【ベイパーシール現象】と呼ばれています。食品を加熱調理すると、鍋の中の水分が水蒸気になり、本体と蓋の間に水の膜ができて密閉状態になります。ウォーターシール効果が強く働くとフタが取れなくなることがありますが、弱火で再加熱し、蒸気が出はじめ、ウォーターシール効果がゆるんできます。ゆるんできたら水平方向にねじるように回して蓋を取ってください。

提供元:パール金属株式会社

https://www.p-life-house.jp/

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