2021年01月15日
by マース ジャパン リミテッド |
公開:2021.01.15 15:00 更新:2021.10.04 16:23
〈獣医師アドバイス〉
ワンちゃんの健康な状態をチェックしておきましょう
普段の体重や、体温、心拍数、呼吸数を、日頃から計っておきましょう。体調が悪い時には、これらのどれかが、異常を示すことがままあります。食欲、尿の量、便の固さなどのチェックもかかさず行うようにしましょう。
犬は我慢強いうえに、人間のように痛みや苦しさを言葉で訴えることができません。ウェルシュ・コ-ギー・ペンブロークは食欲が旺盛なので肥満には注意しましょう。肥満は足や腰、背中に負担をかけ、骨や関節のトラブルを招くことがあります。
また、CLUTD(犬下部尿路疾患)にかかりやすい体質といわれています。愛犬の異常にすばやく気づくためには、普段からコミュニケーションをしっかりと図り、便の状態や体重などをチェックしておくとよいでしょう。
症状に思い当たる場合は、様子を見て病院へ。
⚠腰がふらつく・脚を引きずる・背中に触ると痛がる
■椎間板ヘルニア
脊髄にある椎間板が何らかの衝撃で破壊されることで神経を圧迫し、痛みや麻痺を引き起こします。症状はヘルニアが起こった部位によって異なります。歩き方がおかしかったり、首や背中に触られるのを異常に嫌がるようならすぐ病院へ。普段から椎間板に負担をかけないように、階段の昇り降りや高いところからの飛び降りはさせないように配慮して。同様に肥満も背骨の負担になるように気をつけましょう。
⚠黒目の部分に糸くずのようなものや白い点が見える
■瞳孔膜遺残
先天的な遺伝液疾患で、黒目の上にクモの巣のような糸状のものが見えます。母犬のお腹にいる間は、瞳孔は瞳孔膜に覆われています。通常、生後4〜5週までに消えますが、まれに一部が残ることがあります。膜の残った場所や大きさによって視力への影響は様々で、全く支障のない場合もあれば、まれに失明にいたることもあります。
⚠頻繁にトイレに行く・尿の量が少ない・血尿が出る
■CLUTD(犬下部尿路結石)
肝臓や膀胱、尿道に結石ができる病気で、わずかな量の排尿の繰り返しや、頻繁にトイレに行っても尿が出ないといった行動や症状が現れます。原因は石の種類によって異なりますが、尿中で石のもとになる成分の濃度が高くなると結晶して石になりやすいと言われています。そのため、石の構造成分になるといわれるマグネシウムの量に配慮したフードを選ぶなど、食事の内容を考慮することが大切です。
⚠肛門付近をなめたり噛んだりする・肛門部を床にすりつけて歩く
■肛門嚢炎
肛門の両脇にある肛門嚢がなんらかの原因で炎症を起こすものです。この犬種はしっぽが短く、お尻の高い位置についているため、肛門嚢がしぼりにくい場合があります。炎症を防ぐためにもケアはしっかりとしてあげましょう。
ウェルシュ・コ-ギー・ペンブロークは、食欲が旺盛で肥満に気をつけたい犬種です。肥満は、腰や脚、心臓への負担を大きくし、糖尿病をはじめさまざまな臓器の疾患と結びつきやすくなります。肥満は毎日の食生活や運動の管理次第で防げるものです。愛犬がいつまでも健康で元気な日々を送れるよう、しっかりとした健康管理を心がけてあげましょう。
愛犬を上から見たときの形で、太りすぎかどうかがわかります。
太りすぎ
肩幅から腰幅へのラインが、楕円のような状態。腰のくびれがなく、身体に触れても肋骨や背骨が感じられない。
標準
肩幅から腰幅へのラインが腰の部分でくびれているのが見た目でわかる。肋骨の位置をさわると脂肪の下に骨を感じる。
やせすぎ
腰がひどくくびれている。肋骨も背骨も浮いて、見ているだけで位置がわかる。
●カロリーを落とす工夫を
食事の回数を減らしたり、1回の食事の量を減らしたりなど、摂取カロリーを落とす工夫が必要です。
●きちんと運動すれば太らない
まずは現在の運動量を確認してみましょう。運動不足ならば、定期的な運動をきちんと行うことで効果が上がるでしょう。ただし急激な運動は脚や腰を痛めることもあり、逆効果です。水泳は身体に体重の負荷がかからないのでオススメです。
●ゆっくり続けるのが成功のコツ
急激にダイエットをすると、毛のツヤが悪くなったり、栄養的にも身体に支障をきたすことがあります。焦らずにゆっくり続けるようにしましょう。
提供元:マース ジャパン リミテッド
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