2021年11月17日

〈電動工具〉インパクトドライバーとドリルドライバーの違い

by 株式会社髙儀

公開:2021.11.17 20:10 更新:2022.01.17 11:27

電動ドライバーにも種類があるってご存じでしたか?

「インパクトドライバー」と「ドリスドライバー」があり、どちらもネジ締めや穴あけができますがただ形や値段が違うだけではありません。

それぞれのメリットデメリットなどご紹介します。

回転方向と打撃

一番の大きな違いは、インパクトドライバーは回転とともに打撃が加わることです。

回転方向に打撃が加わると、力強いトルク(締め付け力)が発生します。

これにより、長いビスの締め付けや硬い木材などへの打ち込みもドリルドライバーより、より強固に効率よく締めつけることができます。

先端工具の固定方法の違い

インパクトドライバー:スリーブで先端工具を固定

インパクトドライバーはビットストッパー(スリーブ)を手前に引きながら、ビットを差し込むだけでのワンタッチで取付けができます。

ただし、インパクトドライバーは六角軸の先端工具のみ対応しています。

ドリルドライバー:3つのツメで先端工具を固定

ドリルドライバーはチャック固定部をしっかり握り、チャック回転部を 矢印の「開」の方向に回して、チャックのツメを開きビットを差し込んで取付けます。少し作業が大変ですが、六角軸・丸軸やいろんな径(太さ)の先端工具に対応しています。

ドリルドライバーにある3つの機能

①クラッチ機能

ドリルドライバーにはクラッチ機能があります。

指定したトルク(締め付け力)以上になると回転しないようになります。

設定したトルクでネジ締めできるので、木材を傷めずに簡単にネジ締めできます。

②トルクの設定(締め付け力)

ドリルドライバーには、トルク設定用の回転リングがあります。

トルク設定は、材料やネジの長さによってトルクを変えることで必要以上にネジ込まないようにできます。

インパクトドライバーでは引き金を使って手動で調整しなければいけません。

トルクの設定を大きくすると、より大きなトルクがかかるようになります。

※最大トルクはインパクトドライバーの方が大きいです。

③回転速度の設定

ドリルドライバーは「回転速度切り替えスイッチ」によって、低速・高速の切り替えが可能です。

低速:トルクが強くなる。(長いネジ、大きな穴などの作業に適している)

高速:トルクは弱くなる。

インパクトドライバーのメリット・デメリット

メリット

●強いトルク 締めつけ力が強い!

ドリルドライバーと違い、ネジの締めつけている際に負荷がかかると、回転方向に打撃が加わるので、長ビスを締めつける作業では、ドリルドライバーより、より強固に効率よく締めつけることができます。

インパクトドライバーは、締めつけの際に負荷がかかると回転力より打撃の力で締めつけるので、ネジの頭の溝がなめにくいです。

デメリット

×クラッチ機能がついていない

ドライバードリルのようにインパクトドライバーには、ネジを締めつける力を細かく調整するクラッチ機能がありません。

そのためヒビのは入りやすい素材や柔らかい材料だった場合、締めつけると力の加減が少し難しいので、慣れていないとトルクが強すぎて素材を破損させてしまったり、ひび割れを発生させることがあります。

×打撃が仇となる

打撃により、長ビスをスムーズに締めつけたり、ネジ頭がなめりにくいというメリットがありますが、逆に小ネジなどの場合は、回転方向に打撃が加わったときに、ネジ溝が浅いのでなめやすくなります。

また、強い打撃がくわわるので、精度が必要な大きな穴開け作業は不向きです。

×丸軸のビットが取り付けられない

インパクトドライバーの先端はドリルチャックではなく、スリーブになっています。

スリーブは六角軸のビットしか取り付けることができないので、丸軸のビットを取り付けることができません。

※別売しているキーレスドリルチャックを装着することにより、丸軸の先端ビットも取り付けることが可能になります。

×騒音

インパクトドライバーは、打撃が加わった際に大きな打撃音が連続して鳴り響くので、ネジの締めつけ作業ではドライバードリルより大きな音が発生します。

ドライバードリルのメリット・デメリット

メリット

●クラッチ機能

クラッチ機能(締め付ける強さを調整できる機能)が搭載されているので、ネジの締め付け作業時に軟らかい素材や割れやすい場所でも、材料を破損させずにビスを締めつけることが出来ます。

●様々な先端ビットを装着できる

ドライバードリルの先端には、爪のついているドリルチャックがついているので六角軸以外にも丸軸の先端工具を装着することが可能です。

※ドリルドライバーの一部のモデルには、ドリルチャックではなく、インパクトドライバーのようなスリーブタイプもあるので注意が必要です。

●締めつける音が静か

ドリルドライバーは打撃が加わらないので、インパクトドライバーよりも静かにネジを締めつけ作業を行うことができます。

デメリット

×トルクが弱い

インパクトドライバーに比べると、トルク(ネジを締めつける力)が弱いので、長ビスを使う大きな家具や建築物の施工では、適していません。ネジの軸が細いスリムビスであれば、ドリルドライバーでも締めつけることが可能ですが、軸が太くなるような木ネジやコーススレッドなどはドリルドライバーでは不向きです。

それぞれの主な用途

それぞれにあった電動工具を使って安全に楽しくDIYをしましょう!

提供元:株式会社髙儀

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