2021年10月22日

冬キャンプに必要な暖房器具とは?種類の特徴や選び方について解説!

by DCM 編集部

公開:2021.10.22 00:00 更新:2022.01.10 10:48

寒い時期だからこそ、空気の澄んだ満点の星空が綺麗だったり、焚き火がより沁みたりと、たくさんの魅力がつまった冬キャンプ。

しかし、その寒さを味方にしてキャンプを楽しむためには防寒対策が必須です。

防寒着とは異なり、一人ではもちろん複数人でも暖まることができる暖房器具は冬キャンプの心強いアイテム。

そこで本記事では暖房器具の選び方を、器具ごとの特徴や使用時の注意点とともにご紹介します。これから冬キャンプに挑戦しようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

冬キャンプの暖房器具の種類

冬キャンプに欠かせない暖房器具には、いくつかの種類が存在します。

器具によっては暖房効果が異なったり、手軽に使用できるものから設置作業が必要だったりとさまざまです。

今回は、

「石油ストーブ」

「薪ストーブ」

「ガスストーブ」

「セラミックヒーター」

の4種類の暖房器具の特徴とメリット・デメリットを紹介します。

また器具の特性によっては、使い方に注意が必要なものもあるため、安全に使用するために危険性もしっかりと把握していきましょう。

石油ストーブ

石油ストーブは電気要らずの暖房器具。灯油を燃料に暖めてくれる暖房ですが、暖がとれるだけでなくお湯を沸かしたり調理できたりすることが魅力のひとつです。

その反面器具の表面は調理できるほど熱いためやけどには注意しましょう。また、使用時、特に気をつけなければいけないのが一酸化炭素中毒です。

酸素が不足した状態で灯油が燃えると一酸化炭素が発生するため、テント内ではこまめな換気が必要となります。

石油ストーブは比較的リーズナブルに購入できたり、照明器具としても使えたりとメリットが多くあるため、正しく安全に使うことができればとても便利なアイテムです。

薪ストーブ

薪ストーブは薪を燃やすことで暖めてくれますが、その暖房効果はキャンプ用の暖房器具のなかでも抜群です。

商品によっては石油ストーブのように調理が可能なものもあります。一方で、器具は高価なものが多く燃料となる薪を用意するコストもかかる点がデメリットです。

また組立てや片づけに時間がかかる点も押さえておきましょう。

薪ストーブの使用時は、やけどや一酸化炭素中毒に注意が必要なほか、火事にも気をつけなければなりません。

テント内で使用する際には、外に伸ばした煙突も高温になるため、正しく設置しないと周辺のテント幕が燃えて火事になる危険性があります。

煙突ガードを設置したり、消火器を準備したり火災防止の対策をして使用しましょう。

ガスストーブ

カセット式のガスストーブであれば、スーパーやコンビニでも購入できるカセットガスが燃料となるため手軽に使うことができます。

サイズもコンパクトで、持ち運びしやすいアイテムです。しかし、暖房効果は石油ストーブや薪ストーブなどに比べると劣るため、用途や人数に合わせて使用するのがおすすめ。

また、ガスストーブには屋内用と屋外用があるため、テント内で使用する場合は屋内用を選ぶように注意が必要です。

屋内用は「転倒防止装置」「立ち消え安全装置」「不完全燃焼防止装置」といった安全装置がついています。

不完全燃焼防止の安全装置はついていますが、換気をして一酸化炭素中毒にも注意しましょう。

セラミックヒーター

セラミックヒーターは電気を使って暖めるため、一酸化炭素中毒の心配がなく安心して使用できる暖房器具です。

簡単にテント内を暖められるうえに、価格もリーズナブルなため導入しやすいアイテムです。

一方で電気を使用するため、キャンプ場に電源サイトがあるかを確認し、ない場合にはポータブル電源も併せて準備する必要があります。

また、セラミックヒーターは室内で利用すると空気が乾燥しやすい特性があります。就寝時のような長時間の使用は、のどが渇き風邪の原因にもなることも…。

濡れタオルや加湿器を使って、保湿対策も併せて行うようにしましょう。

冬キャンプの暖房器具の選び方

暖房器具にはさまざまな種類があり、それぞれのメリットやデメリットをご紹介しました。

ここでは実際にキャンプに行く人数や使用する場所によってどのアイテムを選ぶのがよいかを解説します。

ソロキャンプなのか、ファミリーキャンプのような複数人のキャンプなのか、屋内で使うのか屋外でも使用するのかなど、活用シーンを想像しながら参考にしてみてください。

人数によって選ぶ

ガスストーブとセラミックヒーターはコンパクトなサイズのものが多く、持ち運びが比較的楽なためソロキャンプや少人数のキャンプに向いています。

暖房効果はほかのものより劣るため、少人数のキャンプには最適です。

一方で、石油ストーブと薪ストーブは暖房効果が大きく広範囲をしっかりとあたためることができるため、大人数でのキャンプに向いています。

また、薪ストーブの場合は組立てや片づけの作業量が多く、薪を運搬する必要もあるため人手の多い方が負担も軽減します。

使う場所によって選ぶ

テント内や車内を暖めるときには、電源を確保できればセラミックヒーターを使用するのがおすすめです。

一酸化炭素中毒の心配がないため、室内の安全性を重視する場合にはセラミックヒーターを使用するとよいでしょう。

また、ガスストーブは電気も不要で持ち運びしやすいため、屋外でピンポイントに暖めたいときやちょっとした移動先で使用する場合に便利に使えます。

カセットガスを使用するため、持ち運び時に石油ストーブのように灯油が漏れる心配もありません。

冬キャンプを充実させる暖房アイテム

上記のような暖房器具のほかにも、冬キャンプにはあると嬉しい定番の暖房アイテムをご紹介します。

導入費用もランニングコストも抑えられる経済的なアイテムもあるので、ストーブやヒーターと併せて使用するのがおすすめです。

ホットカーペット

ホットカーペットは電源さえ確保できれば簡単かつ安全に使用できるため、キャンプ初心者にも心強いアイテムです。

冬キャンプの寒さは足元からもやってきます。地面から伝わる寒さをカバーしてくれるのがホットカーペットです。

また冬キャンプは防寒着や暖房器具などほかのシーズンに比べて必要なアイテムが多く、物を置くスペースがとられます。

その点、ホットカーペットはテント内のスペースをとりません。セラミックヒーターと併用することで安全に暖房効果を上げられますが、キャンプ場で使用できる電量はあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

湯たんぽ

小さくても心強い暖房アイテムが湯たんぽ。湯たんぽはリーズナブルな価格で購入できるものも多く、お湯を入れて繰り返し使えるため経済的です。

寝る前にシュラフの中に入れておくだけで、気持ちよく眠りにつけます。

また、湯たんぽは素材によって種類がいくつかありますが、キャンプでよく使われるのが金属製・プラスチック製・ゴム製の3つです。

金属製のものは保温性も高く直火で温められる商品もあるため便利ですが、熱伝導率が高いため低温やけどには注意しましょう。

厚めの銀マット

地面からの底冷え対策として効果を発揮するのが銀マットです。銀マットは冷えた地面の温度を遮断してくれるため、テントの一番下に敷いておくことで、地面から体温を奪われることを防いでくれます。

銀マットの厚さは、薄いものから2ミリ程の厚いものまでさまざまですが、断熱効果を高めるためには、厚みのある商品を選ぶのがポイントです。

また厚みがある方が、クッション性が高くなるため就寝時に体が痛くなりにくい効果もあります。銀マットを敷く際は、銀面をテント内(温度が高い方)に向けましょう。

まとめ

冬キャンプには暖房器具が欠かせません。器具によって特徴が異なるため、使用する人数やロケーション、使いやすさによって選ぶとよいでしょう。

電気を使用した暖房器具は、安全に使用できますが、石油ストーブ・薪ストーブ・ガスストーブといった暖房器具をテント内で使用する際には一酸化炭素中毒にならないよう注意が必要です。

一酸化炭素の濃度を検知してアラームで危険をお知らせしてくれる一酸化炭素チェッカーというアイテムもありますので、併用すると安心でしょう。

また、湯たんぽや銀マットなどのちょっとしたアイテムで暖房効果を上げることもできます。

冬キャンプで温かな思い出を作るためにも、自分のキャンプスタイルに合った暖房器具を備えて、冬キャンプに行ってみてくださいね。

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