2021年10月12日
by DCM 編集部 |
公開:2021.10.12 00:00 更新:2021.11.16 15:18
キャンプだからこそ楽しめるサバイバル料理やキャンプファイヤーなど、豪快に火を焚いて野生感を満喫したいなら、手速くスマートな火起こしのスキルが必要ですよね。
しかし、必要なスキルは火起こしのスキルだけではなく、注意点を把握しているかがとても重要になってきます。
火起こしにまつわるさまざまな道具やその使い方、初心者におすすめの火起こし方法など、知っていて損のない基本知識を事前に把握しておきましょう。
火起こしのスキル、方法を知る前にまずは注意点をきちんと把握しておきましょう。
火を扱うということになるので、場合によっては怪我にもつながってくるので十分注意が必要です。
昔ながらの河原でのキャンプなどでは、直火で飯盒炊爨などをする場面がよく見られましたが、最近のキャンプ場ではマナーの問題から直火OKというところが少なくなってきました。
直火禁止の場合に必要になるのが焚き火台です。焚き火台がなければ焚き火はもちろん、バーベキューなども楽しむことができなくなるので、普段から用意しておくとよいでしょう。
火を扱うことは、危険を伴うということをしっかりと認識してください。
どんなに慣れていても思わぬ事故や怪我につながることもありうるので、必ず消火用の水バケツを側に置くなどの用心を忘れないようにしましょう。
焚き火台を使用した火起こしの基本的な手順を簡単に説明します。そこまで難しくないので、手順通りにきちんと行うようにしてください。
① まず、用意した薪を5種類くらいのサイズ別に分けておきます。小さいものから火をつけてだんだんと大きなものに火をつけていきます。
② 焚き火台の上に燃えやすい焚き付け用の一番小さな小枝や葉っぱなどを中央に集めて置きます。新聞紙などを軽く結んで使うのもよいでしょう。
その周りに2番目に小さい薪や炭を円錐状に立てかけ、さらに中くらいの薪を立てかけます。
③ 円錐状に立てかけた薪は煙突の役目をします。立てかけた薪の間から火を入れて、燃えやすい小枝や葉っぱに火をつけます。
火がついて少し大きくなってきたら、うちわなどで風を送りながらさらに火を大きくしていきます。
④ 火がしっかりしてきたら大きな薪をゆっくりと足していきます。これで焚き火が完成です。
その他、準備しておきたい道具は木炭、軍手、炭バサミ、うちわです。また、火起こし方法によってライターやマッチ、新聞紙などが必要になります。
着火剤とは火のつきにくい木炭や練炭への着火を助けるもの。ジェル状のものや固形のもの、パックに入ったものや木片のようなものまでさまざまなタイプがあります。
ジェル状の着火剤は炭に直接塗布して火をつけるタイプで、パック状のものや固形の着火剤は一番下に着火剤を置き、炭などを周りに立てて囲ってから火をつけます。うちわなどで風を送り、炭に火が移るようにしましょう。
着火剤を使うメリットとしては、何よりも火起こしに無駄な時間と労力を使わなくてもよい点です。もちろん、苦労してでも根気よく取り組んで成功するという喜びを味わうのも素敵ですが、せっかくのキャンプ、火起こしの成功だけでは満足できませんよね。
一方デメリットとしては、ジェルチューブタイプは点火した後の継ぎ足しは危険なので、初めに塗布する量をよく考える必要があります。固形タイプは湿気に弱いので保存管理は気をつけるようにしましょう。
火起こし器は火を起こす際に、短時間で火を起こすことができる筒状の道具です。円筒形のものや折りたたみ式になった角形のものなどもあります。
また、焚き火やコンロ以外にも、火起こし器はストーブや火消しツボとしても使え、一台で何役にもなる万能タイプはとても人気があります。
火をつける際は、焚き火台や五徳(ごとく)の上に固形の着火剤を置いて火をつけ、炭を7割程度入れた火起こし器を被せます。
すると暖められた空気が上昇し、下部の穴から新鮮な空気が入り循環、煙突のような構造で効率的に炭を燃焼させることができるのです。
火起こし器は、とても簡単で確実に火を起こすことができる道具です。効率がよいので炭への着火にかかる時間も短く、風で消える心配もないので、世話をする手間を省くことができるというメリットがあります。
特に円筒形で持ち手がしっかりしたタイプは作業をする際には安全ですが、持ち運ぶのにかさばるというデメリットもあります。
また安価な一方で劣化が早いスチール製と、高価でも長持ちするステンレス製のどちらを選ぶかも、それぞれのメリット・デメリットをふまえて考えましょう。
バーナーでの火起こしは、直接炭に火をつけるというダイナミックな方法です。炭に対してダイレクトに高火力を噴射するので、普通の火起こしでは時間がかかって難しいと言われる備長炭への着火も楽にできます。
小さめの炭を詰めすぎず空気が通るように積み、炭の中心部に向けてバーナーを当て着火していきます。
炭が燃焼したらうちわで風を送り、炎が上がったら仰ぐのを止めることを繰り返して炭の火を広げていきます。
バーナーは火起こしだけでなくライター代わりに、料理でちょっと炙りたい時や、花火やキャンドルへの点火などにも重宝するのでおすすめです。
ただ、大きな炭に着火しようとすると時間が掛かるため、ガスを多く消費してしまうという点があることは覚えておいてください。
サバイバビリティ感のあるファイヤースターターは、キャンプに冒険心を抱いている人ならぜひ使いこなしたい道具の一つですね。パラコードとセットになっていることも多く、その用途は多岐にわたります。
火起こしの手順は、焚き火台や五徳(ごとく)の上にティッシュや麻紐をほぐしたものなど燃えやすいものを用意します。
ロッドを削ってマグネシウムの粉をその上に落としてから、勢いよく擦って火花を飛ばし着火。後は火が消えないように空気を送って火を大きくしていきましょう。
ファイヤースターターは湿気にも強く燃料も必要としません。キーホルダー感覚で常に携帯できるのでキャンプだけでなく、災害時にも活躍します。
しかし、扱いに慣れるまでは着火するのに苦労するので初心者に向いているとは言えません。
さまざまな火起こしの方法を紹介してきましたが、ここからはキャンプ初心者が一番簡単に火起こしできる方法を紹介します。
初心者にとって一番簡単な方法は、着火剤と炭を使うことです。
シンプルで確実性が高いこと、手に入れやすい道具であるということもその理由の一つですね。
また、着火剤を使うと、なかなか火がつかないストレスから解放されます。そして炭へ燃焼させると安定した火になるので、焚き火だけでなく料理をするのにも便利です。
「いざ、火起こし!」と意気込んでみたものの、うっかり着火剤を買い忘れてしまった…ということもなきにしもあらず…。そんな時は、臨機応変に代替物を探しましょう。
その辺に落ちている松ぼっくりや小枝、牛乳パック、ポテトチップス、サラダ油などは燃えやすく燃焼が持続するので代替品として適しているので覚えておきましょう。
火を消す時にやってしまいがちなのが水をかける行為。緊急時なら致し方ないですが、そうでないのなら「火消しツボ」を使うのがスマートです。
火が消えたように見える炭でも、まだ中では火が燻っているということはよくあります。そういう炭でも火消しツボに入れて蓋をすることで、酸素を遮断してしっかりと消火させることができるのです。
火消しツボの利用によって安全にかつ確実に消化できるだけでなく、乾燥した状態で持ち帰ることができるので移動の際にも周りを汚すことがありません。また、残った炭は再利用することもできとても経済的です。
火起こしは点火ができれば成功というわけではありません。安定したよい火に育てるために重視すべきサブアイテムをいくつかご紹介します。
スムーズな火起こし作業をサポートしてくれるサブアイテムたちは、一つ持っていると火起こしだけでなくその他の場面でも重宝しますよ。
焚き火や炭火で料理をするなら高温に耐えられる耐熱グローブを使うのが安全です。
薪をくべたり、熱くなった調理器具を持ち上げたりと火のそばに手を近づける場面も多いので、怪我をしないためにも備えておくのがベターです。
先程から何度か出ている「焚き火台」。最近では直火ができないキャンプ場が多いため、焚き火台は必要不可欠となりつつあります。
焚き火台があると火をつけてからの移動ができるのでとても便利なうえ、「調理の際に使用」「灯りにもなる」「暖かくストーブ代わりにもなる」という利点が多いアイテムなのです。
火ばさみはしっかりした作りなので、重い薪や炭も楽に掴むことができます。長さもあり先端も掴みやすい形状になっているので、火傷をする心配もありません。
片付け時にゴミを拾ったり、炭の始末をしたりする際にも便利に使うことができます。
外での火の扱いは初心者にとって少し怖いものではありますが、多くの知識と火のコントロール、マナーなどをしっかり把握していれば大丈夫です。
火起こしができると近場のキャンプ場でも、気軽なデイキャンプでも十分楽しめますよね。
火起こしのための道具は種類も多く出ているので、「二度目、三度目のキャンプでは…」と色々試してみたくなるはずです。
気になる道具を揃えたり、シーンに合わせて火起こしの方法を変化させたりしながら、キャンパーとしてのスキルをぜひ磨いていってくださいね。
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