2021年04月07日
by デビフペット株式会社 |
公開:2021.04.07 18:00 更新:2021.10.04 16:23
某CMのお父さんの北海道犬や、ロシアで人気となっている秋田犬など、日本犬がちょっとしたブームとなっていますが、一番ポピュラーな日本犬といえば「柴犬」ですよね。大きすぎず小さすぎない大きさ、飼い主に忠実な性格、病気が少ない丈夫な体、はまさに日本人のための犬なのかもしれません。
柴犬の歴史は古く、紀元前に南方から日本に人が移住してきた際に一緒にやってきた東南アジアの犬「パリア犬」が起源だと考えられます。縄文時代の遺跡からは柴犬によく似た土偶や、人と同じように埋葬された犬の骨が出土されています。その後、各地の山岳地帯で猟犬として飼われるようになり、地域ごとに特色のある柴犬へと発達していきました。
しかし明治以降、イギリスなどから洋犬が入ってくると猟犬として交雑種が作られるようになり、純血の柴犬はどんどん減ってしまいました。そこで、各地の純血の柴犬を交配し、一つの標準としての柴犬を復活させることになりました。日本犬を貴重な文化財として保護するために昭和3年に「日本犬保存会」が設立され、昭和9年には「日本犬標準」を制定、昭和11年に柴犬が天然記念物に指定されました。その後、伝染病や戦時中の供出などにより、一時は絶滅の危機にさらされましたが、異なる地域の柴犬を交配させ、一般的な柴犬として復活させ今に至っています。
柴犬は日本犬の中で唯一の小型犬です。現在、JKC(ジャパンケンネルクラブ)によって
雄は体高38~41cm、体重9~11㎏
雌は体高35~38cm、体重7~9㎏
とされています。
最近、「豆柴」と呼ばれる小型の柴犬が人気ですが、豆柴という品種はなく、現在のニーズに合わせて柴犬の小さな者同士を掛け合わせて作られたものを指します。
雄は体高30~34cm
雌は体高28~32cm
程度の大きさとされています。
赤(茶色)、黒褐色、白、胡麻、黒胡麻、赤胡麻の毛色があり、腹や胸下、尾の下などは白い色をしています。
毛質はストレートの短毛で、山の寒さに耐えることができるように密なダブルコートですが、春先の換毛期にはびっくりするほど冬毛が抜けます。
戦後の地域ごとの交雑により柴犬という品種は一つですが、今でも地域の特色が残っている4種類の柴犬が存在します。
●信州柴犬
長野から群馬にかけての柴犬で、全体的に丸みを帯びたがっしりとした体形をしています。
●美濃柴犬
緋赤と呼ばれる独特の赤毛を全身にまとっています。
●山陰柴犬
太刀尾、薙刀尾と呼ばれる巻かない尾が特徴で、朝鮮半島から来た犬が祖先とされています。
●縄文柴犬
足が長く、ストップ(額と鼻の段差)があまりない、面長でキツネ顔をしています。
もともと猟犬である柴犬は骨格がしっかりとしており運動量も多く、筋肉質の体型をしているため、タンパク質などの栄養をしっかりと摂るようにしましょう。毛の量が多いので、被毛に良い成分(亜鉛やオメガ3)などを含んだ食事を心がけてあげましょう。
健康で長生きする分、認知症などの高齢疾患にかかることもあるので、7歳を過ぎたら不飽和脂肪酸などを含んだシニア用の食事に変えていくとよいでしょう。
柴犬はもともと猟犬や番犬として、飼い主や家を守ってきました。性格は勇猛果敢で、自立心に富んでいます。他人に対してはそっけない態度を取りますが、上下関係のしつけをしっかりと行えば飼い主に対して非常に忠実で信頼のおけるパートナーになるでしょう。
提供元:デビフペット株式会社
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