2021年01月30日

〈ヨークシャーテリアの特徴〉お手入れと運動

by マース ジャパン リミテッド

公開:2021.01.30 13:40 更新:2021.10.04 16:23

〈ブリーダーアドバイス〉
毛色の変化を楽しめるのも魅力

生まれたとき真っ黒に近かったものが、根元の方から少しずつ変化して、やがてスチール・ブルー(青みがかったシルバー)になります。毛先のほうから少しずつ、毛をほぐしながらブラッシングをしていくのがポイント。

ブラッシング

毛並みを整え、抜け毛やホコリ、ノミなどを取り除くブラッシングは、身体を美しく清潔に保つだけでなく、血行を促し新陳代謝を高める役割も果たしています。ヨークシャーテリア自慢の毛並みを美しく保つためにもブラッシングは欠かせません。

●ブラッシングのタイミング

1日1回が目安です。外でホコリやゴミをつけて帰って来る散歩の後に行うのがおすすめ。ノミやダニなどがついていないか、病気がないかなどをチェックしながらブラシやコームをかけます。ブラッシングをしない日が続くと、毛がからみブラシやコームの通りが悪くなります。無理に梳かすと切れ毛を作ってしまうだけでなく、愛犬が痛みを感じてブラッシングを嫌がるようになることがあります。

●ブラッシングの方法

ピンブラシか獣毛ブラシで毛を痛めないよう、毛先のほうから少しずつ梳かし、最後にコームで仕上げます。根元からいきなり梳かすとブラシが毛玉やもつれ毛にひっかかり、毛が切れてしまいます。ロングコートの場合には、とくに注意しましょう。

●ラッピングについて

ロングコートの場合、毛を保護するためにラッピングをします。ラッピングの順番や数は、行う人によって異なりますが、愛犬に不自由な思いをさせずに毛を保護することが基本です。難しい場合にはプロのトリマーさんにお願いしましょう。

●ブラシの種類

ピンブラシ

皮膚への刺激がやさしいブラシです。手首を回すようにして滑らせて使います。小ぶりでクッション部分に弾力があり、ゴムに植えられたピンが適度にしなるものを使いましょう。

コーム

毛並みを整えるペット専用の櫛です。粗目と細目の2WAYタイプで先が丸くなった金属製のものがオススメ。プラスチック製のものは静電気を起こしやすいので使いません。

獣毛ブラシ

豚毛などを使用した柔らかめのブラシです。自然素材なので静電気が起こらず、皮膚への刺激がやさしいのも特徴です。

シャンプー

シャンプーは2週間に1回が目安です。体調のよいときを見計らって、手際よく短時間で仕上げましょう。始める前に、毛玉やもつれ毛を手でときほぐし、全身をブラッシングしておくとシャンプーがしやすくなります。

また、毛をしっとりと仕上げるなら、リンス剤に2~3滴のオイル(アーモンドオイルやホホバオイル、椿オイルなど)を入れ、泡立て器でよく混ぜてから使うとよいでしょう。

●シャンプーとドライヤーの注意

1.シャンプー剤とリンス剤はあらかじめ薄めて使いましょう。

2.シャワーをかけるときは、まず後脚からはじめ、徐々に慣れさせていくとよいでしょう。ドライヤーをかけるときも同様です。

3.耳、目、口などの顔周りは泡や水が入らないよう気をつけて洗いましょう。耳の後ろが汚れやすいので、指でもむようにして洗います。

4.シャワーの温度は犬の体温と同じ37~39℃程度が理想。顔の周辺やお尻まわりは少しぬるめのお湯に温度を設定し、やさしく洗いましょう。

5.ドライヤーで乾かす際は、熱風でやけどをさせないように注意して行いましょう。

シャンプー前に肛門嚢を絞る

肛門の下には「肛門嚢」という袋があり、においの強い分泌物がたまります。そのままにしておくと炎症などを起こすことも。特にヨークシャーテリアのような小型犬はこの分泌物がたまりやすいので、シャンプーの前に絞り出してあげましょう。しっぽを持ち上げ、肛門の下左右を親指と人差し指で挟み、押し上げるように絞ります。絞りやすいように、あらかじめ肛門まわりの毛をカットしておきましょう。

各部のお手入れ

愛犬の健康を維持するために、毎日のチェック&ケアはとても大切。きちんと続けることは病気の早期発見にもつながります。

ヨークシャーテリアのような長毛種は、毛が目に入ることがあります。目を傷つけたり目ヤニや涙ヤケの原因にもなるので要注意。毎日、異常がないかチェックしましょう。ゴミやホコリなど目に異物が入っているときは、目薬で洗浄します。涙ヤケのある場合は、洗浄剤を含ませたコットンやガーゼで目の縁を拭きます。

ヨークシャーテリアは耳の中にも毛が生えています。そのままにしておくと耳の中が蒸れて外耳炎になることも。不用な毛は抜き、清潔な状態を保てるようにしましょう。市販のイヤーパウダーを耳に入れ、少しもんでから指や鉗子で毛を斜め上に引き抜きます。次にイヤークリーナーをつけたガーゼで耳の中を拭きます。お手入れの目安は2週間に1回。耳の中を傷つけないようやさしくお手入れしましょう。

歯のトラブルは、ヨークシャーテリアのような小型犬に多く見られます。歯みがきは毎日行うのが理想です。市販の犬用歯ブラシや子ども用の歯ブラシで歯茎を刺激するように磨きます。成犬になってから歯磨きを嫌がらないよう、幼犬のうちから遊び感覚で慣らしておくとよいでしょう。

爪の伸びすぎは歩行を妨げケガの原因になってしまうため、定期的な爪切りが必要です。足音がカチャカチャしはじめたら、伸びすぎのサイン。カットするときは、片手で足をしっかりと固定し、肉球よりも伸びて尖っている部分をカットし、最後にやすりをかけます。ヨークシャーテリアは黒爪です。血管の位置がわかりにくいので、切りすぎて血管を傷つけないようにしましょう。出血した場合はすぐに止血剤で傷口のお手入れを。カットに自信がなければ病院やトリマーさんにお願いしてもいいでしょう。

運動

ヨークシャーテリアは小さくても活動的な犬種です。飼い主さんと一緒に遊んだり、散歩をしたりするのも大好き。1日朝夕2回程度散歩にでかけ、外を歩かせるようにします。外に出られない場合には、室内を開放して自由に歩きまわらせたり、ボールなどを使って一緒に遊んであげたりしてもよいでしょう。運動には、ストレス発散や肥満の予防など、さまざまなメリットがあります。

●そのほか散歩・運動のポイント

運動の量は、体格や年齢、環境、食事などによって違います。犬の様子を見ながら調整しましょう。

愛犬が好きな方向に進もうとリードを引っ張ったら、方向転換をしたり立ち止まるなどして、犬の思い通りにならないように。散歩中、路上にはさまざまな障害物があったり、人や自転車が急に飛び出てくることも。何かのハプニングで愛犬がケガをしないためにも、自分勝手な行動をとらないように“しつけ”はしっかりしておきましょう。

夏は熱中症に要注意。真昼でなくても、コンクリートやアスファルトはかなり熱くなっています。散歩は朝夕涼しくなってから行きましょう。また、出かける前に地面を触り、熱さを確認することも大切です。

ヨークシャーテリアは活発で、寒い時期、雪や雨でも外に出たがることがあります。散歩から戻ったら愛犬をぬれたままにせず、きちんと水分を拭き取りましょう。そのままにしておくと水分に体温が奪われ、体調をくずすこともあります。

 

提供元:マース ジャパン リミテッド

http://www.promanage-pet.jp/

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