2021年11月07日

災害に備えた適切な防災対策とは?必要な心構えと具体的な対策法を紹介

by DCM 編集部

公開:2021.11.07 00:00 更新:2021.11.26 13:03

日本は世界でも有数の自然災害大国だと言われています。地球温暖化の影響で台風や豪雨などの被害が、年々増加しているのも記憶に新しいでしょう。

気候変動や自然災害の脅威は、私たちの身の回りに多くあります。そのため、一人ひとりが意識して防災を行っていく必要があるのです。

今回は、いつ起こるかわからない災害に備えた防災対策の心構えについて紹介します。

具体的な防災対策についても解説するので「防災対策を知り災害に備えたい」と考えているかたは参考にしてみてください。

防災対策を行うためには意識を変えよう

いつか来る災害に備えて適切な防災対策を行うためには、私たち一人ひとりが防災への意識を変える必要があるでしょう。

ここでは、防災対策をしていく際に「意識するべきポイント」について解説します。具体的には、以下のとおりです。

①共助を意識した近所付き合いを心がける

②公助だけでなく、自助の防災意識をもつ

③災害が来ることを想定した準備をする

防災対策には、まず自分の意識を変えることが重要です。防災に対する意識が変われば、適切な防災対策が自然とできるようになるでしょう。

①共助を意識した近所付き合いを心がける

防災対策を考える上で重要な考え方に「共助」があります。「共助」とは、地域や身近な友人や知人と協力して助け合うことです。

災害が起きた際には、自分たちの力だけではどうにもならない状況もあります。

たとえば、近所の川が氾濫して家が床上浸水してしまった場合を想定してみましょう。家が浸水してしまうと、電気や水道はもちろん、家の改修にも莫大な費用が掛かります。

一度浸水してしまうと長い期間、自宅に戻ることはできないでしょう。そんなとき、隣人や知人たちとの関係性が良好だと助けてもらえることもあります。

食料的な支援や金銭的な支援など援助の形は様々ですが、日々の関係性の積み重ねが「もしもの場合」の備えとなるのです。

②公助だけでなく、自助の防災意識をもつ

防災対策には「公助」や「自助」といった考え方もあります。「公助」は国や地方自治体、「自助」は個人レベルでの防災対策です。

たとえば、大型の津波を想定した防波堤の建設は「公助」、津波に備えて防災グッズを用意しておくのは「自助」の防災行動だといえます。

たしかに、公助の防災対策は重要ですが、個人レベルでは備えようがない問題です。

それぞれの地域や国のレベルで議論され、実際にその防災対策を実行するべきかを検証したうえで実施されていきます。

しかし、自助の防災対策の場合は、自分の意識を変えることで、いますぐにでも実行が可能です。

自分のするべきことを明確にして、「自助」に区分される防災対策をしていくことで、実際に災害が起きた場合の被害を最小限に抑えられるでしょう。

③災害が来ることを想定した準備をする

「自助」「公助」「共助」をしっかりと理解して、防災対策をしていきましょう。具体的には以下のような災害の想定をします。

・地震が起きて断水、停電した場合の行動

・台風で避難しなければならない場合の行動

地震の予測は困難で、直前にアラートで地震が予測できても、何日も前の段階では予測できないのが現状です。準備もなしにいきなり地震が来てしまっては、太刀打ちできないでしょう。

そのため「地震が起きて断水した場合や、停電した場合にどうするべきか」を想定しながら、非常食や避難経路を把握しておく必要があるのです。

また、台風や局地的な豪雨によって、避難を余儀なくされた場合を想定して、避難場所の確認や、経路の確認をしておくようにしましょう。

防災対策の具体的な中身

防災対策の具体的な中身について、理解しておきましょう。防災対策には段階があります。

①家の物の配置について考える

②緊急時の食べ物や飲み物の備蓄を確認する

③家族・親戚との連絡手段を決めておく

段階ごとに、自分の防災対策がきちんとできているかをチェックしてみましょう。

①家の物の配置について考える

防災対策を考えるうえで、部屋の家具や大きな物の配置は非常に重要です。具体的には、以下のような物の配置について考えておきましょう。

・タンス

・テレビ

・窓ガラス

他にも気をつけたい物の配置はありますが、今回は代表的なこれらの3つの物について紹介します。

【①タンス】

タンスは非常に重い家具であると同時に、「どの家庭にもある家具」と言っても過言ではありません。

大きな地震が起きた際に「タンスが倒れて下敷きになってしまった」というケースも報告されています。

このような災害被害を防ぐためには、タンスを固定しておく必要があるでしょう。具体的には、以下のような方法があります。

・タンスの床をストッパーや粘着力の強いシールで固定しておく

・タンスの上部をポール式の器具で固定する

タンスは重い家具なので、ストッパーや器具で固定しておきましょう。このような予防方法をとることで、大地震が来た際にタンスの下敷きになるリスクを減らせます。

【②テレビ】

テレビも非常に重く、壊れやすい家具の代表格です。現代では各家庭に1台はテレビがあると思います。

そのため、テレビも適切に固定しておく必要があるのです。具体的には、以下のような方法があります。

・粘着マットで転倒を防ぐ

・ワイヤーなどで壁に固定する

テレビは転落しやすい家具なので、足元に粘着マットを敷いておくといいでしょう。地震で大きく揺れても、テレビの転倒をある程度まで防ぐことが可能です。

また、テレビ自体の安定性向上のために、ワイヤーなどで壁に固定しておくのも重要な防災対策といえます。

【③窓ガラス】

窓ガラスは、災害時に飛び散って二次災害の原因になりやすいです。そのため窓ガラスが割れない、もしくは飛び散らないような対策が必要となります。

具体的には、以下のような対策が必要です。

・窓を強化ガラスに張り替える

・ガラス飛散防止フィルムを貼る

・不必要な時はカーテンを閉めておく

最近では、耐久性の高い窓ガラスが販売されているので、こうした強化ガラスに張り替えておくのも防災対策として有効といえます。

また、窓ガラスにガラスの飛散を抑えるフィルムを貼っておくことで、窓ガラスが割れたとしても、二次被害を防ぐことが可能です。

さらにカーテンを閉めておくことで「窓ガラスの飛散をある程度抑えることは可能」だと言われています。

窓ガラス対策がなかなかできないかたは、まずはこまめにカーテンを閉めておくことが防災対策に繋がるのでおすすめです。

②緊急時の食べ物や飲み物の備蓄を確認する

緊急時には、食べ物や飲み物が手に入らなくなるリスクがあります。

そのため、平時に災害用の水・食料を自宅の目に届く場所に、備蓄しておくのが賢明でしょう。用意しておく食料や水の目安は、以下のとおりです。

・水9リットル(一人あたり1日3リットル換算で3日分)

・食料(3日から5日分)

他にも、衣類・カセットコンロ・トイレットペーパーなどがあると便利でしょう。食料は保存が効く「パックごはん」「乾パン」「ビスケット」などが適しています。

これらの食料品・物を備蓄したバックやリュックを自分が把握できる場所に置いて、管理しておくことが、災害時に役立つ防災対策になるのです。

③家族・親戚との連絡手段を決めておく

災害時には家族や親戚と連絡が取れなくなってしまう可能性もあります。そのため、連絡手段や避難場所については事前に決めておきましょう。

災害時では、普通の電話が利用できない危険性もあります。そのため、災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板もうまく活用してください。

災害用伝言ダイヤルは、被災地域内における限定の伝言サービスです。「171」に伝言を残せば、全国どこからでも伝言が確認できます。

また、災害用伝言板は各携帯会社が提供している災害用の掲示板です。掲示板で伝言を残せば、ネットでいつでも安否が確認できる仕組みになっています。

家族同士で災害時の連絡手段を決めておくことで、実際に災害があって、連絡が取れなくなっても、パニックになることなく冷静に対処できるでしょう。

まとめ:地道に防災対策をして災害に備えよう!

実際の災害に備えた防災対策は、意識を変えなければ難しい側面があります。

なぜなら誰しも「災害がすぐに来る」とは考えられず、まさか「自分が被害に遭う」とは思ってもいないからです。

しかし、年々勢いを増す豪雨や台風、地震などの自然災害の恐怖は、私たちの生活を確実に脅かす存在になっています。

今日や明日の先の未来は誰にでも予知できません。しかし、起こりうるリスクに対しては、できるだけリスクを減らすような行動をしておくべきではないでしょうか。

また、防災対策の具体的な内容については、家具の配置や備蓄食料の準備。事前の連絡確認や避難経路の相談などがあります。

それぞれの防災対策の段階ごとに、きちんと準備しておくことがベストです。災害に遭っていない現在だからこそ、この記事を参考にしながら防災に対する備えと知識をアップできるといいですね。

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