2021年05月04日

胡蝶蘭の葉に白いものが…カイガラムシってなに?

by 赤平オーキッド株式会社

公開:2021.05.04 08:40 更新:2021.10.04 16:23

胡蝶蘭の葉の裏に白い綿(わた)のようなものが付いたり、気が付かないうちに葉の裏が真っ白になっていたことはありませんか?
白くふわふわしたものの正体は「カイガラムシ」である場合がほとんどです。
今回は、害虫「カイガラムシ」について、症状と対策をご紹介します。

「カイガラムシ」って?

カイガラムシは植物に付着して組織内の汁を吸う害虫です。

カイガラムシにはとても多くの種が存在し、胡蝶蘭に限らず、果樹などの樹木や観葉植物などの鑑賞用植物など多種多様な植物に害を与える虫として知られています。

増殖が速いものは、気が付かないうちにあっという間に増えるため、普段から注意しておきたいの害虫の一種です。

胡蝶蘭のカイガラムシはどんな症状が出る?

発生初期は大きな変化は見られませんが、数が増えてくると吸汁量も増え、だんだんと株が弱っていき、最終的には枯死してしまいます。

胡蝶蘭に付着するカイガラムシは、殻を形成して硬化するタイプと、硬化しない白い綿のようなものをまとう「コナカイガラムシ」の2種類があります。

硬化するタイプはそこまで増殖スピードが速くはなく、見つけ次第そぎ落とせば大きな害は出にくいです。

一方で、「コナカイガラムシ」は増殖スピードが速く、次々と周りの株に移るため、被害が出やすく、早期発見と防除が重要となります。

カイガラムシが発生してしまったら?

殻を形成するタイプのカイガラムシは前述の通り、ヘラなどの平たいもので葉を傷つけないように取り除きましょう。

「コナカイガラムシ」の場合も同様に、外に見えている虫は湿らせた布などで取り除きます。

しかし、葉と葉の間などの小さな隙間にも入り込むため、薬剤等での処理が必要となります。

農薬としては「スプラサイド」や「オリオン」などの薬剤が有効ですが、原液を希釈して、噴霧器で散布する必要があるため、やや手間がかかります。

手間のかからない便利な薬はないの?

噴霧器などを持っていなくて、気軽に散布できるものが欲しい!という方には、エアゾールタイプのカイガラムシスプレーがおすすめ!

エアゾール式のため、隙間にも入りやすく、大変使いやすいのが特徴です。

有効成分の保持効果もあり、後から発生した幼虫にも効果があります。

色々試したけど、なかなかいなくならない…

色々な薬剤を試したけれど、どれもいまいちで一向にいなくならない…とお悩みの方もいると思います。

実はコナカイガラムシの成虫は外皮にワックスをまとっており、薬剤が付着しにくいという特徴があります。

そんな方には「油を制するには油を」ということで、マシン油乳剤をお勧めします。希釈して使う必要があるため、噴霧器等は必要になりますが、ワックスを溶かすことで皮膚呼吸をできなくさせ、確実に死に至らしめます。

よく観察して早期対応を!

土の害虫や病気にも言えることですが、早期発見、早期対応が重要です。

普段の水やりの際など、葉の裏側などをよく観察する癖をつけるのがおすすめです!

●赤平オーキッドは「花のある暮らし」の豊かさをより広めると共に、花がもたらす潤いや喜び、安らぎのある暮らしを「花文化」として全国に発信、普及させていきたいと願っております。

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