2021年12月20日

家庭菜園で人気のおすすめハーブ20選!初心者向けに育て方のコツも解説

by DCM 編集部

公開:2021.12.20 06:00 更新:2022.01.24 10:22

独特な香りを持つハーブは家庭菜園で人気の植物。初心者でも育てやすい品種が多く、採れたてのハーブは、香りが落ちる前に料理やドライフラワーとしても楽しめます。

普段の料理に添えるだけで、彩りや香りが一層引き立ちます。まずは気軽にはじめてみてはいかがでしょうか。

この記事では、ハーブの魅力、基本的な育て方、そして人気のハーブ20選を紹介します。育てる際の気をつけるポイントも解説していますので、家庭菜園初心者のかたは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

暮らしに身近なハーブ

ハーブの種類は多く、ミントやパセリといったおなじみの品種もたくさんあります。普段意識している以上にハーブは身近な存在です。

香り豊かなハーブは、ステーキや煮物料理の香り付けとして使用されたり、ハーブティーとして楽しまれたりと、さまざまな用途で利用できます。

採れたてのハーブは最も香りが強いため、買ってきたものとは、格段に香りが違いますよ。新鮮なハーブを家庭で味わってみてください。

ハーブの種類はなんと1万種以上

ハーブは古くから親しまれている植物で、原産地は、世界中のさまざまな場所に分布しています。種類は1万種以上もあり、ミント・ラベンダー・バジル・ローズマリーなどが有名です。

日本で生育しているハーブとして有名なのは、シソやワサビ、ショウガなどがあります。

ハーブの多くに、抗菌作用や発汗作用など、身体に効果を与える成分が含まれているのが特徴です。

料理や飲み物など多彩なハーブの用途

ハーブは、料理や飲み物などの食用としてだけではなく、薬用や香り用など、さまざまな場面で使用されているのが特徴です。また、きれいな花を咲かせるなど、かわいらしいハーブは、観賞用としても栽培されています。

代表的なハーブの利用方法の1つは、料理です。独特の香りを活かして、魚や肉のくさみ消しや、味のアクセントとして、多くの種類が幅広く利用されています。

飲み物としては、ハーブティーが有名です。ローズマリー、セージなど、さまざまなハーブを使ったお茶があります。違う種類のハーブをブレンドして、好みの味を楽しむのもおすすめです。

ハーブには抗菌作用や発汗作用など、品種によって、さまざまな有効成分や効果があります。

肉料理やハーブティーによく使われる、ローズマリーは、古くは薬用としても用いられていたことで有名です。新陳代謝の促進や、消化不良の改善、抗酸化作用などがあるとされています。

ハーブ最大特徴は、独特の香りです。そのため、香料として幅広く利用されています。芳香剤や入浴剤などは、ハーブを香りとして利用している身近な例です。レモングラスなど、さわやかな香りのハーブもあるので、家庭菜園で育てたハーブをお部屋の芳香剤として利用できます。

新鮮なハーブをいつでも楽しめる

ハーブは摘みたてが最も香りよく、空気に触れることで香りがみるみる落ちていきます。ハーブは香りが命です。家庭菜園で栽培すれば、新鮮なハーブを、いつでも手にいれることができます。

基本的な育て方のポイント

ハーブにはさまざまな種類があり、それぞれ栽培期間や生育適温、栽培方法などが異なります。また温度や日当たり、水やりの方法などにも注意が必要です。

一方で、ハーブは比較的育てやすい植物でもあり、基本的な栽培方法を知っていれば、手軽に栽培できます。

品種によって栽培期間が異なる

ハーブは、一年草や多年草など、品種によって栽培期間が異なります。また収穫時期が限定されているものもあれば、何度も収穫を楽しめる品種など収穫期間もさまざまです。

一方で、多くの品種があるので、環境にあった品種を選べば、季節や地域を問わず、いつでも栽培をはじめられます。

温度と日当たりの管理が重要

ほとんどのハーブは日光を好むので、日当たりのよい場所で栽培をします。しかし、強い日差しに当てすぎると、葉焼けしてしまうので注意が必要です。

品種によって、栽培の適温は異なるので、温度管理は、育てる品種それぞれにあわせる必要があります。ただし、高温多湿を苦手とする品種は多いので、日本の梅雨時期に育てる場合は、注意しましょう。

ハーブは室内栽培も可能ですが、日照不足により香りが落ちてしまったり、病害虫の発生を抑えにくかったりするため、意識的に日光に当てる工夫が必要です。室内栽培であれば、一定の温度を保ちやすいので、季節によらずさまざまな品種を栽培できます。

水を与えすぎない

ハーブは水を与えすぎると、根腐れをおこしてしまうので、水やりには注意が必要です。初心者は、枯れることを心配してか、つい水を多く与えてしまいがちなので気をつけましょう。

水やりのタイミングは、基本的に「土が乾いたとき」です。水の量は、鉢底から水が溢れ出るくらい、たっぷりと与えましょう。水やりの際は、葉にもかけるのがポイントです。害虫を洗い流す効果があります。

多年草のハーブなら初心者でも育てやすい

植物には生育サイクルによって、一年草や二年草などがありますが、初心者は多年草のハーブがおすすめです。多年草とは、生育サイクルを2年以上繰り返す植物を指します。

多年草ハーブは丈夫なので、とても育てやすい品種です。多年草ハーブとしては、ミントが有名です。

また、多年草ハーブは、耐寒性にも優れているので、関東のような温かい地域では、防寒対策はほとんど必要ありません。雪が降る場合に、軒下に移動する程度で大丈夫です。

人気のおすすめハーブ20選

ハーブは種類が豊富にあるため、どれを育てたらよいか迷うかたも多いでしょう。そこで、使い勝手がよく、比較的育てやすいハーブを厳選して紹介します。

また、特徴や用途などのポイントもあわせて紹介するので、興味のわいた品種をぜひ育ててみてくださいね。

バジル

バジルは、非耐寒性で一年草のハーブです。独特な香りがあるため、パスタやサラダに多く使用されます。暑さに強く、日本の高温多湿な環境でも育てやすいので、初心者にもおすすめです。

栽培のポイントは日当たりのよい場所に置くことです。そして土の表面が乾いたら水をたっぷり与えましょう。

また、花を咲かせないように育てるのが、上手に育てるポイントです。収穫期は7〜10月で、摘心をしながら収穫すると、より長く収穫できます。

ローズマリー

ローズマリー常緑性低木に分類されます。食品や化粧品など、幅広い用途で使用されるハーブです。香り豊かで、チキンやスープ料理でもよく使用されます。

ローズマリーは、暑さにも寒さにも強い性質で、初心者でも比較的育てやすい植物です。また1年中収穫を楽しめます。

栽培のポイントは、風通しと日当たりのよい場所で管理することです。しかし、湿気には弱いため、梅雨の時期は雨が当たらない場所へ移動して管理しましょう。

ミント

ミントは、代表的なハーブの1つです。耐寒性があるため、越冬もできます。収穫時期は長く、4〜11月頃です。

ミントには、さまざまな種類があり、毎年新しい品種が生まれています。新しい品種を育てるのも、ミント栽培の楽しみかたの1つです。さっぱりとした香りが特徴で、アロマやお茶など、幅広く用いられています。

ミントは育てやすい品種ですが、日当たりがよすぎる場所に置くと、葉の色や香りが悪くなるため、注意が必要です。

タイム

防腐効果や殺菌効果などがあり、料理で使用されることの多いタイム。無農薬でも育つ丈夫なハーブです。

しかし、タイムは湿気に弱い面があります。株元が蒸れてきたら切り戻しをしましょう。タイムは、年間を通して葉を収穫できます。

花が咲くと香りが弱くなるため、花が咲く前に収穫しましょう。

月桂樹(ローリエ)

月桂樹は、ローリエやローレルとも呼ばれ、煮物料理で使われることが多いハーブです。庭園や公園などにも、よく植えられています。常緑樹であるため、1年中収穫が可能です。

月桂樹は日当たりのよい場所を好みますが、日陰でも育てられます。栽培の注意点としては、カイガラムシなどのような害虫がつきやすい点です。

パクチー(コリアンダー)

世界的に歴史の古いハーブで、タイ語ではパクチー、英名でコリアンダーと呼ばれています。

収穫時期は初夏から秋頃までで、葉が元気であればいつでも収穫可能です。日当たりのいい場所を好みますが、日陰でも育ちます。土が乾燥してきたら、水をたっぷり与えましょう。ただ、水をやりすぎると根腐れをおこすこともあるので、注意が必要です。

イタリアンパセリ

イタリアンパセリは2年草のハーブです。ビタミンやカルシウムが豊富で、スープやサラダに使用されています。

イタリアンパセリは、葉がある間は常に収穫可能です。日光が強すぎると枯れてしまうため、適度に日の当たる場所で管理しましょう。

レモングラス

さっぱりとしたレモンの香りがすることから、レモングラスと呼ばれています。トムヤムクンの香りづけとして使用されていることで有名です。

高温多湿を好み、7〜11月に収穫できます。

根付いていれば、ほとんど水やりの必要はありません。しかし、乾燥で土がひび割れるようであれば、適度に水やりをしましょう。

ラベンダー

ラベンダーは、ハーブの女王とも呼ばれ、フローラルな香りが人気です。柔軟剤や芳香剤としてもよく使用されています。

収穫時期は5〜7月です。収穫した花はドライフラワーやポプリとして楽しめます。

ラベンダーは品種によって耐寒性が異なるため、環境にあった品種を選びましょう。

カモミール

カモミールは、お茶としての知名度が高いハーブです。一年草のジャーマンカモミールや、多年草のローマンカモミールなど、さまざまな品種があります。

収穫時期は5〜9月で、咲いた花びらが反り返る前が、収穫のタイミングです。苗からでも、種からでも育てられます。

シソ

シソは、緑色の葉のものが、大葉と呼ばれてよく認知されていますが、梅干しや、シソジュースなどに使う、赤紫色の赤ジソもあります。

収穫時期は6〜9月頃です。収穫のタイミングによって芽シソや大葉、花穂といった名前に変わります。シソの新芽はアブラムシに食べられやすいため、注意が必要です。

チャイブ

チャイブは、ネギ科のハーブで、薬味としてよく使われます。葉が出ている間はいつでも収穫でき、摘み取り後もすぐに新しい葉が出てくるため、年に何回も収穫できるのが特徴です。

日差しが強い場所に置くと葉が固くなるため、夏の日が強い時期は、日差し対策をして育てましょう。

レモンバーム

レモンバームは、レモンのようなさわやかな香りがするハーブです。ハーブティーや料理で使用されています。

レモンバームは、丈夫な多年草なので、家庭菜園の初心者もおすすめです。

レモンバームは長いあいだ収穫できますが、花が咲くと香りが落ちてしまうため、花が咲く前に収穫しましょう。また乾燥に弱いため、水切れに注意してください。

ルッコラ

ルッコラは、ゴマのような風味があり、炒めものやサラダなど、料理で幅広く使用されています。発芽性が高く、病気にもかかりにくいため、初心者でも育てやすいハーブです。

収穫方法は、株から収穫する方法と、外葉から収穫する方法の2通りあります。葉の長さが10センチ程度になったら収穫のタイミングです。また、種まきのタイミングをずらすことで、長く収穫を楽しめます。

パセリ

パセリ料理の添え物として、有名なハーブです。耐寒性・耐暑性に優れているため、1年中栽培できます。

プランター栽培も手軽でおすすめですが、水耕栽培ならさらに手軽に育てられるので、ぜひ挑戦してみてください。

ワイルドストロベリー

ワイルドストロベリーは、バラ科の多年草ハーブです。名前のとおりイチゴの野生種で、ジャムとしても好まれています。

病気に強い品種のため、無農薬でも育てられますが、ナメクジやアブラムシには注意しましょう。収穫のタイミングは、実の色が真っ赤になったときです。

オレガノ

オレガノは、和名でハナハッカとも呼ばれるシソ科ハーブです。アマラクス類・オリガヌム類・マヨラナ類の3種類に大きく分類されます。

葉は一年中収穫できますが、花が咲くと香りが落ちてしまうため、花が咲く前に収穫しましょう。またオレガノは湿気に弱いため、乾燥気味で育てるのがポイントです。日当たりのよい場所で栽培しましょう。

ナスタチウム

ナスタチウムは、古くから観賞用として親しまれています。金蓮花(キンレンカ)とも呼ばれ、オレンジや黄色、赤などの鮮やかな花を咲かせるのが特徴です。

開花時期は6〜11月で、花も葉も食べられます。真夏の暑さは苦手なため、夏場は、日差し対策をして育てましょう。

サラダバーネット

古くから薬草として親しまれているサラダバーネット。さわやかな香りが特徴で、スープの風味付けや、バターに練り込んで使うハーブバターとしても使用されています。

春から秋まで長く収穫できますが、株を弱らせないために、収穫する際は、葉を10枚以上残しましょう。また湿り気のある土壌を好むため、土が乾かないように注意して水やりをしてください。

チャービル

チャービルは、育てる手間がかからず、初心者におすすめの定番ハーブです。食用としてパセリのように使用します。また、パセリよりも甘い香りが特徴です。

収穫時期は主に3〜6月ですが、花を咲かせないように、うまく摘み続ければ、長期間収穫できます。夏の強い日差しは避けるようにして、風通しのよい場所で育てましょう。

栽培に慣れたら寄せ植えとしても楽しめる

家庭菜園でおすすめのハーブを紹介してきましたが、いかがでしたか。ハーブは比較的育てやすい植物なので、家庭菜園初心者でも簡単に育てられます。

収穫したての、新鮮なハーブを料理で使えるのは、家庭菜園ならではの楽しみです。

栽培に慣れてきたら、寄せ植えにも、ぜひ挑戦してみてください。形や種類が多いハーブを、自分好みに組み合わせて寄せ植えをするのも、また違った楽しみが味わえます。

ただし、ハーブは品種によって栽培時期や方法が異なるため、寄せ植えにする際は、できるだけ同じ特徴の品種でそろえましょう。

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