2021年01月22日
by DCM株式会社 |
公開:2021.01.22 14:10 更新:2021.10.04 16:23
肥料は不足した養分を補い生長を助けるためには欠かせません。肥料の種類や必要な時期について解説します。
植物・魚・動物などからつくった肥料で油かす・骨粉・鶏ふん・牛ふんなどがあります。
微生物などで分解されてから効き始めるため、与えてから効力が現れるまでに時間を要する点が特徴です(遅効性肥料と言います)。少しずつ効果が現れ、長期間に渡って効果が持続する上、成分濃度が低いため根に安全です。逆に短所としては悪臭を伴い、ハエなどを集めやすいという点が挙げられますが、悪臭を防いだ無臭骨粉・発酵油かすなども市販されています。
化学的に合成・生産された肥料のことで化学肥料とも言い、一般的には化学肥料の中でもチッ素・リン酸・カリウムの三要素のうち二~三成分を含んだものを指します。
また水に薄めて使う液体肥料も化学肥料の一種です。無機質肥料は水に溶けてすぐに効力を発揮するもの(速効性肥料と言います)を初め、徐々に効く緩効性の製品など多種多様なのが特徴。また手も汚れず、ニオイもなく清潔感があるところから、部屋の中で育てる草花や観葉植物に向いています。
●速効性
与えた直後から効果が現れ、持続性はありません。
●緩効性
ゆっくりと効き続け、2~3カ月あるいは6カ月など一定期間効果が持続します。
●遅効性
与えてもすぐには効かず、微生物で分解されて30~40日後から効く肥料で、有機質肥料がこれにあたります。
植物の育成段階や種類に応じて、肥料の種類や使用量・使用間隔などが異なってきます。植物が必要としている時に、必要としている肥料を与えるようにしましょう。
草花の苗や球根を植え付ける時に、あらかじめ与える肥料を言います。
庭植えの場合は植え穴を少し深めに掘り、底に肥料を入れるか、直接苗と肥料が接しないように肥料の上に土を掛けてから苗を植えます。適した肥料の種類は、根にやさしい遅効性の配合肥料ですが、鉢植えなどコンテナ栽培では、半年以上効果の続く緩効性の化成肥料を用土と混ぜ合わせても良いでしょう。
植物の生育に応じて与える肥料を言い、すぐに植物が吸収して効果の現れる、速効性の液体肥料や化学肥料を定期的に使用します。
またコンテナ栽培の場合は2~3カ月効果が持続する緩効性肥料が適しています。速効性の肥料は一度に多量を与えると濃度障害を起こしてしまいます。根が肥料に負けて弱り、養分を十分吸収できなくなって、生育不良になったり枯死する場合もあるので、使用量には十分注意しましょう。液体肥料の場合には表示の希釈濃度より薄くして回数を多く、水やり代わりに与える方法もあります。
土とよく混ぜ合わせてから植えます。
根に直接触れないようにします。
液肥は薄めて水代わりに与えます。固定肥料は株から離して置きます。
植物には、肥料をたくさん必要とするものと少量で良いものとがあります。多肥を好むものは、一般に根の広がりが大きいもの、植物体の大きいもの、生長が速いもの、四季咲きのものが挙げられます。逆に少肥を好むものは、根の広がりのない、生長量の少ないものです。
植物は一年中肥料が必要な訳ではありません。一般的には新芽が出ようとする時や茎や葉・根が旺盛に伸びている時、花が咲く時や果実が肥大する時などが肥料を与える時期。逆に、真夏や真冬で植物が生長していない時期は肥料は必要ありません。
また植物が弱っている時や、開花中の花木、結実開始から実が留まるまでの果樹への施肥も避けた方が良いでしょう。与える時はしっかり、いらない時はきっぱりやめることが肥料やりのポイントです。
●肥料を多く必要とする植物
ゼラニウム・菊・カーネーション・ハイドランジア・ラナンキュラス・セントポーリア・ベゴニアなど
●肥料が少なくても良い植物
東洋ラン・デンドロビュウム・カトレア・オモト・アザレア・小さな山野草など
●肥料は中程度で良い植物
シクラメン・スイートピー・クンシラン・パンジー・チューリップ・バラなど
市販の肥料には法律で決められた成分量が入っています。活力剤とは液体肥料の希釈液で、肥料の規格最低量に満たないものを言います。その働きは、植物の生理的な活力を高め、生育を促進させるもので、植物が元気のない時に与えると根の活力が増したり、葉や花の色が良くなります。
また切り花の延命作用などがあるタイプもあります。肥料としての働きもありますが、活力剤だけでは十分な栄養は与えられません。ほかの肥料と併用することをおすすめします。
肥料は与えなくても、与え過ぎてもいけません。肥料についてきちんと学べば、正しい肥料の与え方がわかってきます。
植物が健全に育つには、光・空気・水・温度のほかにさまざまな養分が必要です。
肥料とは、養分にあたるもの。
もちろん土の中に養分が全くない訳ではありませんが、園芸用の草花を庭で育てる場合には、自然界に存在する養分だけでは足りません。
特に、“肥料の三要素”と呼ばれるチッ素・リン酸・カリウムの三種類は、もともと大幅に不足している上に、多量に必要とするので不足しがち。その不足分を補給するのが肥料の役割と言えます。
●チッ素
茎や葉の育成や色に関係し、“葉肥え”とも言われます。不足すると葉の生長が進まず黄色くなり、多過ぎると茎葉ばかりが育ち、花や実があまり付かなくなります。
●リン酸
花や果実・種子の形成を初め、根や葉の育成にも関わり、“花肥え・実肥え”とも言われます。欠乏すると開花や結実が遅れたり果実の甘味が落ちるほか、下葉から葉柄が紫色になり幅も狭くなります。
●カリウム
植物体の健康維持に関係する成分で、“根肥え”とも言われ、不足すると病気に対する抵抗力や耐寒力の低下など環境への抵抗力が弱まります。
「5-10-5」など肥料に記載されている数字は、肥料100g中に含まれている三要素の含有比率。チッ素・リン酸・カリウムの順で表示されています。
●水平型肥料
「5-5-5」など三要素が同比率に含まれている肥料を言います。成分的な特徴はありませんが、与える植物や時期を選ばず安心して使用できます。
●下がり型肥料
「10-5-5」などチッ素成分が最も多く含まれている肥料を言います。幼苗期を初め、早く成育させたい時期に適しています。
●山型肥料
「5-10-5」などリン酸成分が一番多く含まれている肥料を言います。花を咲かせる草花や果実を楽しむ植物などに向いています。
●上がり型肥料
「5-5-10」などカリウム成分が一番多く含まれています。抵抗力や耐寒性を高めるので越冬植物の秋口に使用し、また球根類にも向いています。
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