2021年05月17日
by DCM 編集部 |
公開:2021.05.17 12:10 更新:2021.10.04 16:23
インテリアに彩りを添えるグリーンがあるだけで、心癒される空間になりますよね。
でも、毎日の水やりなど、お手入れに自信がない…という人も多いのではないでしょうか。
植物を育て慣れていなかったり、マメなお手入れが苦手だったりする人でも、手軽に楽しめると人気なのが「苔テラリウム」です。
今回は苔テラリウムの中でも、密封容器を使う「クローズドタイプ」の作り方と育て方を実際に作ってみた過程とともに紹介します!
そもそも、最近耳にするようになった「テラリウム」という言葉には、どんな意味があるのでしょうか?
テラリウムとは、ガラスなどの透明な器やボトルの中で植物を植栽し、小さな自然の風景を作り出す方法のことです。
中でも「苔テラリウム」は、その名の通り「苔」をメインに使ったテラリウムのこと。苔を芝や木に見立てることで、自然の風景をミニチュアにしたような世界を楽しめるところが人気で、インテリアアイテムとしても注目されています。
おしゃれなボトルや瓶を選んだり、かわいいフィギュアを飾ったりと、こだわりを発揮できるポイントも満載。作る過程が楽しめて、身近に癒しのミニチュア空間が広がる苔テラリウム作りにハマる人が増えています。
苔テラリウムのスタイルには、フタ付きの容器で育てる「クローズドタイプ」とフタ付きではあるが完全密封はしていない容器の「セミオープンタイプ」、フタがない容器の「オープンタイプ」があります。今回は乾燥しにくく、初心者でも挑戦しやすいクローズドタイプの苔テラリウム作りにチャレンジしてみました。実際に作業した過程とともに作り方を説明します!
【基本の3点】
● 容器:フタ付きのガラス容器または瓶
使用する容器を選ぶのも苔テラリウムの楽しみの1つです。お気に入りのデザインのものを用意してください。
口の広い容器は、作りやすくお手入れもしやすいのでおすすめです。
● 土
苔テラリウム用に調合された専用土が販売されていますので、最初はそれを使うのが手軽ですが、今回は苔をつきやすくするために、「けと土」を使用してみました。けと土は湿地の植物が枯れて堆積してできた保湿性・保肥力の高い土で、水連などの水生植物の植え込みや、盆栽や苔玉作りの際に活躍します。ペタペタと粘土のような質感なので、苔を簡単に固定することができます。
また、けと土だけだと水分量が高く瓶の中が過湿状態になりカビやすくなってしまうため、通気性・水はけの良い園芸用の多孔質セラミックスを底に敷いてあげると水分のバランス良く育てることができますよ。
● 苔
苔にはさまざまな種類がありますが、乾燥した環境を好む苔、湿気を好む苔など性質も異なります。
乾燥しにくいクローズドタイプの苔テラリウムにおすすめの苔は、「ヒノキゴケ」「シッポゴケ」「カモジゴケ」「ホソバオキナゴケ」「タマゴケ」など。よく販売されている苔の中でも、ハイゴケなどクローズドタイプには向いていない苔もあるので、注意しましょう。
今回は背丈が高めの「シッポゴケ」と「カモジゴケ」を使用します。
【あると便利な道具】
・ピンセット
・スプーン
・水差し
・ハサミ
・霧吹き
苔は、ホームセンターの園芸コーナーや通販などで手軽に購入できます。
苔は自然の中にあるものですが、道端などで採取すると根や土に虫やゴミが付着している可能性があり、カビなどの原因になりやすいため、きちんと管理された状態で販売されているものを購入するのがおすすめです。
また、動植物の採取が法律で禁じられている、国定公園特別保護地区に指定されている場所や、寺社や公園などにおいて無断で採取しないように注意してください。
まずは、どんなレイアウトにするかイメージをふくらませましょう。
思い描く世界をボトルの中で表現するために、土を傾斜させたり、石や流木などを配置したり、自由な発想でデザインできるのが苔テラリウムの魅力です。
今回のテーマは「小さな町に佇む家にあるお庭の一角」です。
ウッドチップで道を作り、その先に小さなはしごがかかっている…その手前には作業中のバケツとスコップがささっていて周りはグリーン(苔)に囲まれたのどかな町の風景…と妄想を膨らましていきました。
スプーンなどを使って容器に多孔質セラミックスを入れます。けと土は薄く乗せるイメージなので、多孔質セラミックスでベースの形状を作ってあげましょう。
次にけと土をスプーンなどで薄めに乗せていきます。粘着性がありくっつきやすいので、時々手で押さえるようにしてあげると簡単にできます。
苔は深く根を張る植物ではないため、あまり多くの土を入れる必要はありませんが、ヒノキゴケなど背丈が高い種類の苔を植える場合は、倒れにくいように土を多めに入れましょう。
こちらが多孔質セラミックスとけと土を入れた様子です。
奥に向かって高さを出してあげると、立体感が出てより雰囲気がでるのでおすすめです。
土を入れたら全体が湿る程度に水差しで水分を与え、1~2分置いてから、木の棒などで土を軽く押して固めます。
苔を植えていく前に、まずは小物を設置して苔を植えない場所を明確にしてあげましょう。そうすることで、計画的に苔を植えることができます。
今回はウッドチップで道を作り、それ以外の場所に苔を植えていくことにしました。はしごは場所が決まったので一旦外します。
苔に付いている土を手などで丁寧に取り除き、ピンセットで挟んで土に差し込みます。
ヒノキゴケのような背が高い苔は、根が1cm以上土の中に入るように差し込み、数本ずつ植え足していきます。シノブゴケなど這うタイプの苔を使う場合は、適度な大きさにカットして土の上に乗せ、ピンセットでやさしく押し込みます。
今回は「カモジゴケ」を手前に、それより少しだけ背丈の高い「シッポゴケ」を奥の方に配置しました。
流木や小石、フィギュアなどのアイテムをプラスすると、植物が生い茂る草原や深い森の中など、自然の風景をよりリアルに表現することができます。
今回ははしご、バケツ、スコップを配置していきました。それぞれ事前にアンティーク調にペイントを施しています。より情緒ある風景に仕上げることができました。
さまざまな苔の種類とアイテムの組み合わせで異なる風景が生み出され、苔の生育とともにその変化を楽しめるのが苔テラリウムの魅力です。
最後に、霧吹きや水差しを使って、たっぷりと水を与えます。
苔テラリウムが完成しました!思い描いていたイメージにかなり近い形で出来上がったのではと思います。
クローズドタイプの場合は、乾燥しにくいため、2~3週間に1回程度霧吹きで水を与え、室内の明るい場所に置きましょう。フタを閉めた容器は熱がこもりやすいため、直射日光が当たらない場所を選ぶことがポイントです。
容器の内部がくもった場合は、少しフタをずらして換気するとよいでしょう。
苔は暑さに弱いため、猛暑が続くような夏場は、なるべく涼しい場所においてあげることも大切です。
苔テラリウムの中に白いカビが発生した場合は、綿棒などで丁寧に取り除き、茶色に変色してしまったところがある場合は、その部分を切り取ります。
苔に汚れがついているとカビが発生しやすいため、植えるときにはしっかりと汚れを取り除くこと。そして、適度に明るいところで健康に育て、こまめに観察して変化に気づいてあげることが良い状態を保ちながら育てるコツです。
初めての人でも簡単に楽しめる「クローズドタイプ」の苔テラリウムの作り方と育て方を紹介しました。
インテリアを彩る小さな植物の世界を楽しんでください!
記事協力:越後苔工房
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