2021年11月29日

家庭菜園でキュウリを育てるコツ!初心者でもたくさん収穫するために知っておきたい注意点

by DCM 編集部

公開:2021.11.29 11:00 更新:2021.12.28 10:26

キュウリは、ちゃんと育てれば、たくさん収穫できる野菜です。家庭での料理にも使いやすく、家庭菜園で人気の夏野菜の1つです。

一方で、キュウリは病気にかかりやすい面もあり、とくに初心者のかたは、「育てるのが難しい」と感じているかたも少なくありません。

しかし、実はキュウリの品種によっては病気に強い品種もあるので、育てやすいキュウリ苗もたくさんあります。家庭菜園初心者でも、ポイントをおさえれば、ちゃんと収穫までできるのです。

キュウリを育てるコツや、病害虫に強い苗の選び方、失敗しないためのポイントをまとめたので、これからキュウリを育ててみたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。

キュウリは病気にかかるリスクの高い夏野菜

夏場の家庭菜園で人気のキュウリは、栽培中に病気にかかるリスクの高い野菜の1つです。

キュウリを栽培する際は、病気対策を十分におこなう必要があります。また、初心者の場合は、病気になりにくい品種を選ぶと、収穫できない確率を減らせます。

キュウリがかかる主な病気

キュウリのかかる主な病気には、「うどんこ病・キュウリモザイク病・べと病・炭疽(たんそ)病」などがあります。

なかでも有名なうどんこ病は、うどん粉を葉っぱにまぶしたような状態になる病気です。主に地面が乾燥している場合に発生しやすい病気です。

日当たりや風通しを良くし、乾燥させないように水やりをすることが、病気の予防対策になります。

この他の病気では、害虫のウイルスによって感染する病気もあるので、キュウリを栽培する際には、病気対策だけではなく、害虫対策も重要です。

初心者におすすめの病気に強い品種

家庭菜園の初心者が、キュウリの栽培をする際は、まず「病気に強い品種」を選ぶことをおすすめします。

水やりや支柱立てなど、キュウリの栽培はさまざまな作業があります。さらに病気対策も必要になると、キュウリの栽培が初心者にとって難易度が高いものとなってしまうのです。

病気に強い品種には、「VR夏すずみ」「フリーダム」「シャキット」「よしなり」などがあります。病気に強い品種でも、最低限の病気対策は必要ですが、少しでもリスクを減らして、まずは収穫する楽しみを味わうことを優先しましょう。

キュウリの基本的な育て方

キュウリは種から育てることも可能ですが、初心者であれば、苗から育てるのがおすすめです。とくに接ぎ木苗を選ぶと簡単に栽培できます。

また、キュウリはプランターでも育てられるので、ベランダや玄関まわりの限られたスペースでも栽培が可能です。

プランターで苗を植える予定の方は、プランターでの苗の植え方や、用意するものを知っておくとよいでしょう。

初心者は接ぎ木苗を選ぶと簡単

初心者がキュウリの栽培に挑戦する際は、種から育てるよりも、苗から育てることをおすすめします。苗のなかでも、接ぎ木苗という病気に強い台木を利用した苗がおすすめです。

また、苗を選ぶ際には、いくつかのポイントをおさえる必要があります。苗選びで失敗してしまうと、栽培していくうちに病気にかかりやすくなったり、十分に成長できないリスクが高まったりするので注意が必要です。

苗の選ぶポイントは、いくつかありますが、茎が太く、葉っぱの厚みがあり、うぶ毛がたくさん生えている苗を選びましょう。また、根がきちんと回っているか、節と節の間隔が狭いかという点まで気をつければ、より良い苗を選べます。

キュウリはプランターでも栽培可能

プランターを使って、キュウリを栽培できます。お庭や畑がなくても、ベランダで栽培できるのは、初心者にとってうれしいポイントですね。

プランターで栽培する際は、ある程度土がたっぷり入るサイズのものを用意しましょう。

キュウリは水切れを起こしやすいので、プランター内で、しっかりと保水をすることが重要です。また、キュウリの根は広く浅く張るので、できるだけ広さのあるものを選ぶと、より大きく育ちます。

その他には、水はけをよくするための鉢底石や、苗を支えるための1.5~2mほどの支柱も必要です。

植え付け時期は5月上旬ごろ

キュウリの苗の植え付け時期は、5月上旬ごろのゴールデンウィークあたりがおすすめです。

苗の植え方は、プランターの土に、苗と同じ程度のサイズの穴を開け、しっかりと水を含ませた苗を植え付けます。このとき、苗の回りを少しへこますのがポイントです。

苗を植えた後は、水やりが重要です。苗が活着するまでは、乾燥させないようにたっぷりと水分をあげましょう。

キュウリの栽培で失敗しないためのポイント

キュウリは病気も多く、栽培に失敗しやすい野菜の1つです。一方で、ちゃんと育てれば、たくさん収穫ができて、家庭菜園の楽しみを存分に味わうことのできる野菜でもあります。

初心者の方でも、ポイントをおさえて丁寧に栽培すれば、ちゃんと収穫することは可能です。

病害虫への対処だけではなく、株の仕立て方や収穫方法まで、キュウリの栽培で失敗しないためのポイントをまとめました。

病気と害虫に対処する

キュウリの栽培で失敗する主な原因は、病気と害虫によるものです。病気や害虫にしっかり対処すれば、失敗するリスクを減らせます。

病気や害虫への対応のポイントは、早期発見と予防です。日頃から注意深く苗の状態を観察しましょう。うどんこ病などを発見したら、すぐに症状のひどい葉を取った上で、薬剤で防除して、病気の広がりを抑制します。

また、アブラムシ、ウリハムシなどにも注意が必要です。害虫は増えてしまってからでは手遅れになるケースもあるので、発見したら早めに取り除きましょう。場合によっては、薬剤の使用なども有効です。

株の作り方を守ってしっかり仕立てる

キュウリの栽培の成功の秘訣は、仕立て方にあります。とくに初期の仕立て方が大切です。

まず、キュウリはツルを伸ばすことが大事なので、ちゃんと伸びるように、ネットや支柱を立てます。次に、最初の6節目までは、葉のわきから伸びてくるわき芽を全て切除し、主枝(親づる)がまっすぐ育つことに注力することが重要です。

7節目以降は、わき芽を1~2節残して摘心して、親づるを育てながら、収穫していきます。また、枝がたくさん伸びてきたら整枝をし、通気性が悪くならないように仕立てることもポイントです。

キュウリは朝収穫する

キュウリには、最適な収穫時間が朝なのをご存じですか。朝収穫すると、最もみずみずしい状態で収穫できます。

キュウリは、夜間に水分を実に蓄えて、日中その水分を消費する働きがあります。朝に収穫することで、夜のあいだにたっぷりと水分を蓄えたみずみずしい状態のキュウリを収穫できます。

また、キュウリは、実が大きくなりすぎると、味が落ちてしまう点にも注意が必要です。収穫期の近いキュウリは、1日で一気に実が大きくなってしまうこともあります。収穫期が近づいたら、いつも観察を怠らず、最高の状態で収穫しましょう。

ちゃんと育てていればたくさん収穫できて家計も助かる

キュウリはきちんと栽培すれば、1株で30~40本も収穫できます。収穫が大きな目標である家庭菜園で、満足度の高い野菜の1つです。また、食べごたえがあって、さまざまな料理に使用する野菜なので、家計にも優しい側面もあります。

一方で、キュウリは病気にかかりやすく、失敗しやすい野菜です。

しかし、育てやすい品種や強い苗を選んで、丁寧に栽培すれば、初心者でも失敗のリスクを減らせます。

ぜひ、この記事を参考にキュウリを育てて、夏の暑い時期に、水分たっぷりの美味しいキュウリを味わってくださいね。

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