2022年01月04日

水耕栽培なら観葉植物を室内でも育てやすい!おすすめの品種と注意点も解説

by DCM 編集部

公開:2022.01.04 01:00 更新:2022.01.05 14:20

観葉植物を部屋に置くと、気持ちに余裕が生まれたり、リラックスできたりしますよね。また、いきいきとしたグリーンは目にも優しく、部屋の雰囲気も明るくしてくれます。

部屋をおしゃれに飾ってくれ、癒し効果もある観葉植物ですが、土の入ったプランターや鉢を部屋に置くことに抵抗を感じることがありませんか。

小さな子供がいたり、犬や猫などペットと暮らしていると、土との相性に不安を感じたりすることもあるでしょう。また、土があることで虫が発生するというトラブルも避けたいものです。

そこでこの記事では、水耕栽培で観葉植物を育てることができるのか、どんな品種が水耕栽培に向いているのかについて解説します。

実は観葉植物を水耕栽培で育てることが可能です。ただし、水耕栽培に向く植物と向かない植物があるので、よく勉強して品種を選びましょう。

観葉植物って水耕栽培できるの?

観葉植物を水耕栽培する場合、野菜、果物、ハーブの水耕栽培とは少し違いますが、それぞれの品種の特徴をよく知ってから始めれば難しくはありません。

ここからは水耕栽培で育てる際のメリットとデメリットについて、観葉植物の特徴を踏まえながらみていくことにしましょう。

観葉植物を水耕栽培するメリット

まずは観葉植物を水耕栽培するメリットとその詳しい説明をまとめてみました。

・土を使わずに済む

・虫が発生しにくい

・室内でも育てやすい

水耕栽培は土を使わないので土づくりをしなくてもよく、園芸の詳しい知識がなくても気軽に始められます。

また、土を使わないことで虫を寄せ付けないのが水耕栽培なので、寝室など、どんな場所に置いても比較的安心です。

また観葉植物は直射日光に当たりすぎると枯れてしまう可能性があるため、室内の栽培に向いています。カーテン越しに置いたり、明るい日陰に置いたりするだけで充分です。

室内での水耕栽培は風通しをよくしたり、温度・湿度の管理、日当たりなどを調整しやすいなど、季節に関わらず育てやすく、一年中楽しむことができます。

観葉植物を水耕栽培するときのデメリット

次に、観葉植物を水耕栽培するデメリットと注意事項をまとめました。

・水と肥料のやりすぎによる根腐れ

・カビと雑菌の繁殖

観葉植物は本来、あまり手間がかからないものが多く、むしろ世話をしすぎないくらいのほうがちょうどよい種類のものもあります。ただし水耕栽培ならではの注意点があります。それは水と肥料のやりすぎによる根腐れです。

観葉植物の水耕栽培では、毎日新鮮な酸素を含んだ水に入れ替えることで根腐れやカビ、雑菌の繁殖を防ぐことができます。ただし、与える水と肥料の量が多くなると観葉植物にダメージを与えてしまうので、くれぐれもやりすぎに気をつけることが大切です。

水の継ぎ足しをせず、容器の水がすっかりなくなったタイミングで新しい水に入れ替えるようにするのがベストです。水位は培地の5分の1程度にとどめておきましょう。

水耕栽培は清潔に保つことが第一なので、世話の頻度は土耕栽培よりも高くなります。世話といっても、何かのついでに水を入れ替えるといった程度のことです。毎日のこととはいえ、大した時間や労力を費やすレベルではありません。

初心者にもおすすめ! 水耕栽培できる観葉植物5選

ここからは初心者でも簡単に育てられる、水耕栽培できる観葉植物を紹介します。

・サボテン

・パキラ

・ポトス

・アイビー

・ガジュマル

馴染みのある観葉植物が多くみられますが、これらの植物の特徴、水耕栽培での育て方、注意点などを種類別に解説していきます。水耕栽培ならではの注意点もあるのでしっかり把握しておきましょう。

サボテン

砂漠に咲くイメージの強いサボテンですが、意外に水耕栽培に向いています。サボテンの水耕栽培は、土に植えられているサボテンを植え替えることから始めます。

まず、土に植えられている状態で1週間水やりをストップします。土が完全に乾いたら鉢から株を引き抜き、水洗いして根についた土をきれいに取り払います。そして長い根を半分くらいにカットします。その後、日陰で1〜2日よく乾かします。

次にサボテンが落ちて水に浸からない、牛乳瓶のような口の容器を用意します。容器の底が隠れる程度に根腐れ防止剤を敷き、根が3分の1程度、浸かる量の水を注ぎます。容器にサボテンを載せたら完成です。

パキラ

パキラは寒冷な気候の中南米が原産の植物です。乾燥に強く、丈夫で害虫もつきにくいので、初心者にも育てやすい人気の品種です。

パキラも土を使わずに水耕栽培が可能ですが、ハイドロボールを敷き詰めたハイドロカルチャーを使うと株が安定するのでおすすめです。パキラの水耕栽培を始めるなら、苗の小さなものを選んで始めると作業も楽になるでしょう。

まず、土の入った鉢からパキラを取り出し、株元と根についた土をきれいに水で洗い落とします。次に防腐剤と6〜7割のハイドロボールを入れた容器にパキラを差し込み、自立できるまでハイドロボールを詰め入れ、容器の5分の1程度水を入れて完成です。

真夏の直射日光は避けて、半日陰の場所に置いてあげましょう。水やりのタイミングは、容器の水が完全になくなったら、また容器の4分の1〜5分の1程度を入れてあげるようにしましょう。

粘土を発泡させたハイドロボールの中には空気が取り込まれ、植物の根に酸素を供給してくれます。そのためハイドロカルチャーなら、こまめに水の入れ替えをしなくても根腐れを起こしにくいというメリットがあります。

ポトス

ポトスは熱帯地域が原産の植物でツル性の観葉植物です。水耕栽培に向いていて、水があれば発根も早くどんどん伸びていくので、初心者でも簡単に栽培することができます。

水耕栽培の方法も簡単で、伸びた茎をカットして水に挿しておくだけです。

水耕栽培を始めるタイミングは、春から夏が適していて、株を増やすならその時期に始めるとよいでしょう。秋から冬に始めるなら、水の温度が5℃を下回らないように気をつける必要があります。

水耕栽培をしたポトスの水替えは、2日に1回程度の交換で大丈夫です。直射日光に当てると葉焼けしてしまうので、明るい日陰に置くのがよいでしょう。

ただし、ポトスの葉は乾燥に弱いのでエアコンの風が直接当たる場所に置くのは避けましょう。また毎日軽く霧吹きをすることで、葉につく害虫予防をしながら乾燥も防げます。

アイビー

アイビーは茎をどんどん伸ばしていくツタ性の植物です。よく建物の外壁やフェンスなどに絡んでいるのを見かけますが、耐寒性、耐陰性が高いので屋外の日陰でも冬を越すことができる強さがあります。

株を増やしたいときは、アイビーの茎を15センチほど切って、水に浸かる部分の葉っぱを外して挿しておきます。根の先から発根し、どんどん生長していくので水耕栽培も難しくありません。

アイビーは地面や壁面などに這うように茎が伸びてゆくので、置く場所に気をつける必要があります。伸びる過程で壁などに葉の下から出る吸盤のような根がくっつくと、除去するが大変なので気をつけましょう。

暑くても寒くても丈夫なアイビーは、水や肥料も多くは必要としません。肥料を与えるなら、適切な濃度にした液肥を生長期の春から秋に与えるようにします。ただし、10日に1度くらいのサイクルで充分です。

ガジュマル

ガジュマルは乾燥や寒さに強く、一年中葉をつける常緑高木です。ガジュマルもパキラのように太い幹を持っているので、ハイドロカルチャーでの水耕栽培が安定して育てやすいでしょう。

ハイドロカルチャーへの植え替えは、まず根っこについている土を水でしっかり洗い落とし、器に根腐れ防止剤を敷いたあとハイドロボールを入れます。そこへガジュマルの幹を差し込み、幹が自立するまで再びハイドロボールを詰めます。

水は容器の5分の1程の量を入れて、水がなくなった2〜3日後に再び5分の1の水を入れることを繰り返します。また月に2回程度、薄めた液肥を水に混ぜます。それ以外は年に1度根腐れ防止剤とハイドロボールの入れ替えをすればOKです。

ガジュマルは日陰でも元気に育ちますが、時々はたっぷり日光に当ててあげるか、常に明るい日陰に置くなどしてあげると1年中青々とした元気な葉っぱを茂らせますよ。

気をつけて!観葉植物を水耕栽培するときの注意点

最後に、観葉植物の水耕栽培をするときに、気をつけなければならない2つのポイントをお伝えします。

・根腐れの予防

・カビ、雑菌、アオコの発生

水耕栽培をする際にどんな植物でも共通しているこれらのトラブルについて説明します。

根腐れの予防

観葉植物が根腐れを起こす原因のほとんどは、水のあげすぎ、液体肥料のあげすぎによるものです。観葉植物はもともと室内で栽培されているものが多いので、直射日光による乾燥も少なく、必要以上の水は要しません。

また、土耕栽培のように根が隠れるほどしっかり水に浸すと、根が酸素不足になってしまいます。これらが根腐れの原因です。

カビ、雑菌、藻の発生

水耕栽培をすると周りの湿度が高くなるので、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。なるべく風通しをよくして湿気が籠らないようにしましょう。また、栽培に使う容器や器具は使う前に必ず殺菌と消毒をして清潔に保ちましょう。

水耕栽培で発生しやすいアオコは、植物性のプランクトンです。それが大量発生すると植物の生長を妨げます。アオコの予防対策で有効なのは、水温を15〜25℃に保つようにして急激な温度変化を与えないことです。

それに加えて水耕栽培をしている観葉植物を日光が当たりすぎる場所に置かないようにし、水を常に清潔な状態にすることも効果的です。もしもアオコの発生を見つけたら、容器の掃除と水の入れ替えをすれば大丈夫です。

観葉植物の水耕栽培をおしゃれなインテリアに

もともとあまり手をかけなくても元気に育つ観葉植物は、手間をかけすぎるとかえって育たなくなってしまう可能性があるので、こまめなお世話が苦手な人にも向いています。

土を使わない水耕栽培は部屋のさまざまな場所に気軽に置くことができるので、おしゃれな器に入れて飾りながら栽培すると素敵です。また、ハイドロカルチャーも清潔感がありおしゃれに飾ることができます。

家のあちこちでグリーンを目にすることで、リラックスを誘う癒し効果が得られるのはうれしいですね。まずは具体的な品種を調べながら、自室にどんな観葉植物を置きたいのかイメージを膨らませてみるとよいですよ。

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